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R&B擬似プレイリスト公開。〜クリスマスに聴きたくなる“雑巾必須”のラブソング20選

この世界に足を踏み込んでたくさんのことを教えていただいた音楽ライター(と同時に当時は音楽誌の編集長でもあった)が、最近過去の執筆の掘り起こしをされていたので、なんとなくこの時期によく聴いていた曲をR&B限定でプレイリスト化してみたくなった。ミッドテンポやスローバラードが多くなってしまったし、どうせクリスマス前後で聴く曲なんて失恋ソングの方がグッと来る。そんな甘酸っぱい記憶に身悶えしながら珠玉の20曲をリストアップしてみた次第である。

◆Art N’ Soul “Ever Since You Went Away” (1997):
テンプテーションズの“Treat Her Like A Lady”とどちらにしようか迷ったが、ちょっと屈折したこちらを。
◆Surface “Happy”(1987):
よく聴いてた記憶が。今でも大好きな一曲。途中の電話の会話がおしゃれ。
◆Kevon Edmonds “Love Will Be Waiting’”(2017):
童顔氏の兄の一曲。美しいメロディに、弟よりもスムースで歌巧者な節回しが光る。
◆The Moments “I’m So Lost ” (1969):
ただただ、ファルセットのスゥウィヒ〜(sweet)がいじらしい名曲。
◆Junior Tucker “Born To Love You”(1994):
こちらはレゲエから。一曲まるまるファルセットという、かつての天才少年の片鱗きらり。
◆Human Soul “Jealous Guy”(1993):
シルキー藤野さんによる涙振り絞り必至の美声が心揺さぶる究極のドM曲。大好きです。
◆Freddie Jackson “Rock Me Tonight For Old Time Sake”(1985):
一転ニヤけた一曲。でもこのイントロ聴くと自然とモテ男になれたような気がしたんだ。
◆Switch “I Call Your Name”(1979):
エル・デバージの兄、ジェイムズ・イングラムの兄が在籍した隠れ名バンドから。定まらない揺れ感が気持ちいい。
◆Kenny Lattimore, Chanté Moore “You’re All I Need To Get By” (1996):
言わずと知れたデュエットソングの決定曲をあえてこのお二人で。当時は美男美女のおしどり夫婦と言われたのに…。
◆Marvin Gaye “Let’s Get It On”(1973) :愛を確かめあった一曲のあとはこれでしょう。イントロでもう顔がおねだり顔になっちまう。
◆Marvin Gaye “Distant Lover”(1973):
からの、二人を隔てる悶々ソングへ。マーヴィンにとっての遠い恋人って…ジャニスじゃないでしょ?と探りたくなる。
◆Johnny Gill “Let’s Get The Mood Right”(1996):
体はもちろん喉までマッチョ、アドレナリン抑えた大人な一曲。好きだなぁ、コレ。
◆Keith Washington “Don’t Leave Me In The Dark”(1993):
こちらは大人過ぎてもう一つヒットしきれなかったキース氏から。いうなればエロくないフレディ・ジャクソン。いまも愛妻家かなぁ。
◆Maxwell “Till The Cops Come Knockin’”(1996):
いっとき一日100回くらいMVで聴いていたアルバムから。都会的なのに中南米的な粘着性。ジャケットに触発されて部屋の壁を青く塗ったほどの愛着。
◆Ralph Tresvant “Sensitivity”(1990):
音楽誌で書いていた当時自分の名前のヨコに“和製 MR.Sensitivity”と自分で二つ名を明記していたほど、自分のスタイルを代弁してくれている一曲(恥)。
◆Big Daddy Kane feat. Barry White “All Of Me”(1990):
逆に、センシティブなワタクシからすると憧れでしかないオトナで危険な男たちの競艶。バリー・ホワイトの声って、どうしてあんなに振動したビニール袋みたいに耳のツボを刺激してくるんだ?
◆Tony! Toni! Toné! “Leavin’”(1993):
スモーキー・ロビンソンへのオマージュとして書かれた曲。万年少年スモーキーも納得の、いじらしくもかわいらしい一曲。
◆El Debarge feat. Babyface “Where Is My Love?”(1994):自称日本一のエル・デバージ好き(未完成の論考があるんだわ)が、これまた千回は聴いている一曲。ちょうどニューヨークにいたときに、偶然テレビに流れたMVが出会い。
◆Boyz II Men “I’ll Make Love To You”(1994):
これ入れるか迷ったんだ。ベタ過ぎて。でも当時、MV(べったべたなメロドラマ風)がすごく好きだったんで、これ外せないんだよなぁ。
◆Gerald Levert “I’d Give Anything”(1994):
もう壮大。壮大過ぎて、まさかジェラルドがこんな王道ソングを…と思ったけれど、結果大名曲。上手い人は何歌っても上手いお手本曲。

こうしてみると…どういう時期に身悶えしていたのかがあまりに露骨に出てしまうわけだが、それにしても90年代多いなぁ。私にとっては、クラシックなR&Bのマナーを継承しつつ、リアルな自分の感性と重ねて聴ける、存命のアーティストたちの名曲、ということだったのではないかと振り返っている。ハンカチでは物足りない、雑巾なくして聴けない20曲。機会があれば是が非にも。(了)

Photo by blitzmaerker,Pixabay

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