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作業だけを見ていては忙しさが増すばかり。何をするか/しないかを決めるのは人。人に対する技術を上げて、決める場面で力を発揮しよう


先日、都の政策連携団体の主任職員の方々に向けたコミュニケーション研修に登壇してきました。
 
この研修は昨年に続いてのもので、今年は7月、8月と2回の登壇です。

 
コミュニケーションというと、なんとなくふわっとしたような、緊急性はあまり高くないような印象を持つ人もいるようですが、自治体組織の中で経験を積んできた身としては、この認識は改める必要があると強く感じています。

 
自治体の仕事、忙しいですよね。

部署によって、季節によって、ということもあるかもしれないのですが、全体的に、外から見ているよりもはるかに忙しい実態があります。

なんとか報告資料とか、なんとか説明資料とか、検討資料、実績報告…なんていう資料づくりも膨大なものがあるし、

なにかちょっとミスがでれば、それを防止するためのチェックシートがすぐに増えてしまう。

そして日々寄せられる意見や要望への対応もあるし、もちろん困りごとを抱えている人に向けた支援の手を止めるわけにはいきません。

いやはや、まだまだ書こうと思えばいくらでも書き出せるくらい、日々やることが溢れています。

これだけでも大変な日々なのですが、このタスクの多さに心まで奪われないようにしないとなりません。

タスクに心を奪われて、タスクだけを見て仕事をしていると、実は忙しさが増すばかりとなってしまうのです。

なぜか?

それは、何をやるか/やらないか、改善するのかしないのか、選択するのかしないのか、といった、”決める場面”に影響力を発揮できる力が育っていかないからです。

何をやるか/やらないかといったようなことを決めるのは、人です。

だから、人とのやりとりが上手にならないと、いまでたっても決める場面で力が発揮できないのです。

もっと改善できるのに…とか、これはやらなくてもいいんじゃないのかな…とか、なんでここまでやる必要があるのだろう?とか、もっと注力すべき大事なことが別にあるのに…とか。

こういった疑問や意見、想いといったものを実現させていくには、人に対する技術を上げていく必要があるのです。

私は自治体職員だったころに、仕事ができる人とか、やりたいことを実現している人、住民と一緒に仕事を進めるのが上手な人を観察していて、このことに気づきました。

今、私がコミュニケーション研修であるとか、コーチング研修であるとか、育成研修といったもので伝えていることの芯には、今日ここで書いたことが詰まっています。
 
忙しいけれど、いや、忙しいからこそ、研修を上手に活用して大事な技術を手に入れてほしい。

そうして、人とのやりとりをうまくなり、決める場面で力を発揮して、改善や改革、優先順位の組み換えに力を発揮していってほしいと願っています。

意見や文句の押し付け合いやぶつけ合いではなくて、上手なやりとりを通して合意しながら変化を生み出していく。
そのために必要な力を、つけていきましょう。





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【出版情報】

(1) 強みの活かし方を書いた一冊です。公務員以外の方にも好評です。
『自分らしさを見つけて伸ばす 公務員の「強み」の活かし方』(学陽書房)




(2) 職場の後輩や部下とどう関わり、育てるのか。コーチング技術を活かした育成術を伝える一冊です。
『後輩・部下の育て方、関わり方  公務員の新・育成術  思考力・判断力を伸ばす7つの着眼点と実践 』(公職研)



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