係長は、新人や若手と同じ駅に一時停車してあげること、そして対話することを忘れずに
今、都内のとある区で係長さんを対象とした連続講座を提供しています。
育成をテーマに据えての、計6回に渡る連続講座なのですが、今日はその中で話した内容の一部をお届けします。
係長ぐらいの経験と実績を積んでくると、仕事の判断や処理のスピードはかなり早くなっているものですよね。
電車に例えると特急電車のようなスピード感があって、慣れている業務なら駅のホームをびゅんっと通過するくらいのスピードで処理することができるイメージです。
一方で、同じ職場で働いている新人職員なら各駅停車並みのスピードで、業務に慣れてきた主事や主任さんでも急行電車並みのスピードで仕事をしている。
ひとつひとつ停まって確認しながら業務を進めたり、ところどころ停車して迷いながら、振り返りながら仕事を進めたりしているのが実態です。
そんな新人職員や若手職員の横で、係長さんが常に特急電車のスピードで走り去ってしまっていたら、彼らは相談の声も、不安の声も挙げられなくなってしまうのです。
係長さん自身は、自分がそんなに早く仕事をしているイメージなんてないことがほとんどで、次々と迫る締め切りにむしろ「もっと早く動かないと間に合わない!」なんて思っていたりするのですが…。
係長としてチームをマネジメントすること、そして大切な後輩たちを育成すること。こうした力をつけようと思ったら、まずは自分が特急電車なのだという認識を持つことが大事になります。
その上で、待ち合わせの駅に一時停車するかのように、新人や若手と同じ駅に停まって、時間を共有しながら対話することへの取り組みが必要です。
短くてもいいからこの時間を作り出すこと、そしてこの時間を有意義にすることが、その後のメンバーの走りやすさにつながり、つまりはチームとしての成果の向上につながるのです。
いつも通過するばかりではなく、待ち合わせの駅で一時停止できるようになる。それには自分自身をスピード調整する力が必要です。そしてこれは心構えも必要にはなりますが、技術と捉えて身につけることができるものです。
さらに、一時停止した駅でどんな問いかけをするのか、何を聴くのか。このポイントを押さえていくのも技術です。
チームの効果を最大化する。メンバーとの意思疎通を円滑にする。そして育成を効果的に進めていく。
そのために自分をマネジメントする、そして「人を聴く」技術を高めていくことが大切です。
「人を聴く」については、また改めて記事にしたいと思います。
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自分自身の、そしてチームの強みを見つけて伸ばしたい方、また育成の技術を高めたい方へ向けた本を出版しています。
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