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新卒でベンチャー入り、8年間続けた私と会社のカルチャー

ランサーズに入社してから8年、エンジニアとしてのキャリアと事業部長としてのキャリアがちょうど逆転したことに自分でも驚きを隠せないのですが、それだけ長く所属しているので30人弱だったベンチャーに入ってなんで私のような人間が役員をやれているのか?個人的には選んだ会社が「ちょうどあっていた」なのですが、似たような人がいたら参考にしてもらえるかもと思い、書かせてもらいます。

そもそも私がなぜ上場企業の役員やれている不思議

最初から「おいおい」ですが、コレまでの人生を考えると人の上に立って仕事をしているこの状態は不思議でならないです。小さい頃から物事を決めたり集団を前に進めるためにするために発言したりリーダーシップはあるほうだとは思うのですが、人前に立つことが好きじゃない人間です。

こんな自分ですが「大事にしていること」や「強み」は明確にはあって、そこを追い求め、うまーい具合に背伸びをし続けて今この役割を担っていると思っています。リーダーすることが苦手な私が、こうやってリーダーをやれている文化やカルチャー、フィットした過程を伝えられたらと思います。

  • 責任感

  • チャレンジ精神

  • 多様性の尊重

責任感: クソがつくほど真面目な私と「青い」と言われるくらい誠実で真面目な文化


ランサーを見る/ランサーという言葉。お客さまに届けるお金

入社したときから今の今まで変わっていない意識としては生活の基盤を担っている事だと思っています。コレには入社前の出来事が非常に強烈でした。
私がちょうど入社した2014年の年始に、通常の一括振り込み処理ができなくて1分1処理の銀行振り込みを2名で交代しながら8時間行っていたのを目にした瞬間に叩き込まれたのを覚えてます。どんな理由があっても1日たりとも報酬の出金を遅らせてはいけない。そんな覚悟を感じた瞬間でした。
2016年にも似たような事象が発生したときも通常では無理だったが当日中の振り込みができるよう全社総出でデータ作り、関係各所への連携でなんとか営業時間内に振り込みを実施することができた会社の底力だなと思ってます。

「ユーザーさんはコレで生活しているんだよ」

入社前に歓迎がてら振り込みお疲れ会をしたときの先輩の一言は今でも忘れられない。

何も事故が無いことが一番なので、近年はハラハラする出来事は起きていないですが、深夜/早朝に実行される振り込み時にSNSなどで発信される入金の連絡は密かに仕事の糧になっています。

ビジネスとしてサービスを運営する以上、利益を上げることがで求められその重要性は言うまでも無いですが、その利益は「稼ぐ」ではなく「持続的なサービス提供のために必要不可欠」と本気で思えるからこそサービスを預かる責任感がプレッシャーであるとともにやりがいとしてつながっていると思います。

チャレンジ精神: 「せっかくだからやってみようか」の私と、新卒として実感し役員として見た抜擢文化

ありがたいことに入社してから様々な経験をさせてもらってきました。ズラッと抜粋

  • 1年目: プロダクトのチームリーダー、蔦屋書店代官山でのイベント、締め会での発表、たくさんの炎上案件

  • 2年目: パートナーマネジメント、たくさんの炎上案件

  • 3年目: ランサーズストア(現: パッケージ形式)の立ち上げ、Quant(現: Glossom社)の初検討への参加

  • 4年目: LancersTOP(現: ランサーズエージェンシー社)立ち上げ、1ヶ月全事業社員を巻き込んだ特命PJT

  • 5年目: 主力事業であるLancers事業の事業部長

  • 6年目: (前年苦労していたのでチャレンジ中)

  • 7年目: 執行役員登用

  • 8年目: グループ会社取締役任用

経営や人事面の会話にふれるようになってから感じるのですが、「引き上げる方法を考える」から会話が入っているのがこの経験を作っていると感じています。
スキル面は一定の不足があっても「名前が上がっているということはいずれ引き上げたいということ」「まだタイミングじゃないは今できない理由にはならない」ただし「フォローしてケツ持てる人はいるか?」を問われる。この繰り返しで少しずつ(いや結構たくさんの)背伸びを繰り返していまこのように仕事ができているのだと思っています。

実際に、新卒7年目で役員や、アルバイトから部長になるメンバーがいたり、チャンスは思った以上に回ってくる。
個人的な性質として上昇思考というよりは「せっかくだからやってみよう」というカジュアルなチャレンジ精神が小さい頃からある人間なので、前述のように得意じゃないことだらけなのですが、できるはず・確かに論理的には自分がやったほうがいいなら、「経験してみようかな」を繰り返して、さらに引き受けたからには諦めたくない、
この自分の性格にちょうどマッチした「引き伸ばしてくれる文化が」がランサーズには有るんだなと思っています。


多様性の受け入れ: 私が大事にする「多様性」とフラットな実験思考な環境

2020年からのコロナによって、リモートワークなどが一般化して、雇用の流動化・副業も一気に進みましたが、ランサーズでは当然それ以前から様々な取り組みをしていました。古くは鎌倉から渋谷に出てくる2013年に一部のメンバーがリモートワークに移行に始まり、

  • 24時間のサポート体制を築くために海外からのリモート

  • 全社員リモートワークでの勤務OK

  • 裁量労働やフレックス

  • ユーザーであるフリーランスと協業(今や社員より多い)

  • 社員さすらいワーク制度

  • 起業家タレント社員

  • W正社員(週2、週3で2社で正社員で働く)

様々な制度を採用し、時には廃止してきました。私としてはそれぞれの制度が「良い」「悪い」ではなくこれらを実験思考でトライしていることが非常に心地よいと感じます。

私の中で多様性とは、様々な価値観を認めることであり、だから「私はこう思う」を認めてもらうことと同時に、逆に誰かと価値観が違ったとしても「そうしたいというなら少し考え方が違ったとしても乗っかるよ」と相手の意思を尊重すること。だと思っています

リモートワーク一つをとっても、デメリットも顕在化していて、出社の往復時間考えたときにどのようなミックスが良いのだろうかと今でも考えています。逆にオフィス自体をなくしてしまって全部リモートワーク。オフィスは書類等の保管だけとする選択肢も一時期議論していて、働き方を本当に考えていると感じています。

その他、施策の実施、組織の形態様々な場面で、自ら意思決定して伝えたときに、ああしたい・こうしたいという意見を潰さず「チームの方針を変える」 or「ちょっと筋悪いと思うから方針は変えられないけど追加でやるならOK。上手く行ったら謝る」と歴代の上司は言い続けてくれたので自分の思ったことを成功も失敗も試し続ける事ができた。
おそらくその中には的はずれなこともあっただろうけど結局自分で意思決定して成功と失敗をした数がその後の仕事の血肉になるし、役職や年齢に関わらずフラットに意見述べてもらえるのでズケズケと物申す私には良い環境なのだと思ってます。

ユーザーさん

ここまで書いてきましたが、これが誰にとっても「素晴らしい文化」かでいうとそうとも限らないし、自分に合っていたということなんだと思っています。そしていつも楽しくて楽しくて仕方ないか?と問われるとそんなことはなく、しんどいとき99%、報われる1%です。ただその1%が非常に強力で仕事をやめるわけにはいかない瞬間であったりします。

過去のインタビュー等でも話していますが、私の原体験は「大学までの期間に出会って(いわゆる従来の)就職に困っている/困っていた人たちの理不尽な壁を減らすこと」です。この仕事をしていると似たような境遇の人たちが、自分らしく働いている姿に出くわすことがあります。

調査やプライベートのふとした瞬間に出会う人もいますが、特に毎年エンパワーメントされているのが Lancers of the Year というイベントで、今年8回目を迎えています。そこで表彰されている人たちの嬉しそうな顔とそれを称える他のユーザーさんのコメント、サービスを使ってくれている人にはそれぞれの人間模様があり、その人生のページの一部になれているのは他のサービスや製品とはまた違ったやりがいです。それを一番にして大切に守り抜くカルチャー/仲間が集っているからこそ、ここまでやり抜けているんだと思います。


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