Kishi Ryohei

rootのマネージャー / DPMとして活動しています。 事業やサービスの複雑さと向き合いながら、ユーザーにとって最適な情報の形が与えられたインターフェイスづくりを目指しています。 https://ic-root.com

Kishi Ryohei

rootのマネージャー / DPMとして活動しています。 事業やサービスの複雑さと向き合いながら、ユーザーにとって最適な情報の形が与えられたインターフェイスづくりを目指しています。 https://ic-root.com

    最近の記事

    自分の意見を考える前にまず感覚をキャッチしよう

    rootの岸です。 最近僕の中で「ものすごく真面目だし熱意も理解力もあるのに、自分の意見が持てず、何を言えばいいかわからない」という状況を打開できずに困ってしまう人、けっこう多いのではないか、という仮説を持っています。 なぜそういう状態になるのかを考えているうちに、この「何を言えばいいかわからない」にはいくつかの段階があるのではと思えてきました。 例えばある話が行われている中で「何を言えばいいかわからない」状態は、以下のように分解できそうだと考えています。 話を受け入れる

      • 発散収束の習熟度ごとに、手順の違いがあるかもしれない

        収束発散の過程について調べてみると、その方法については色々な情報が得られますが、そこでの頭の使い方がどうなってるのか、みたいな話はあまり聞くことがありません。 僕もこのあたりのことについて、最近もんもんと考えていたのですが、習熟度合いと思考過程にはいくつか類型がありそうだという直感を得たので、そのことを書きます。 もしかすると、以下のような悩みを抱えている方のヒントになるかもしれません。 漠然とアイデアを出しても、うまく行かないと感じている 多くのものを参考にしているの

        • 主体的に意見するための考え方と、こっそり訓練する方法

          こんにちは。rootの岸です。 root Advent Calendar 2022の4日目の記事です。僕が登録したはずなのに、なぜか明日も僕が書くことになってて首を傾げています。 さて、皆さんは「話の流れはなんとなく追えるのに、なぜか意見もできない」「言われたことはできるが、自分で仕事を作る方法がわからない」という経験、ありますか?僕にはたくさんあります。 こういう時、ある意味では、全然わからないよりもモヤモヤとする状況かもしれません。特に新しい分野や、専門性の高い領域を

          • 成長は、自分を手放すことからはじまる

            これはroot Advent Calendar 2022のDay1記事です。 rootで働き始めてから、とりわけ「成長すること」について、いろいろな形で実感することが多いです。リアルタイムで成長していく事業と向き合ったり、チームやメンバーがより良くなる方法を考えたり、そういった機会に恵まれています。 本当はふりかえり記事を書こうと思っていたのですが、この数年は「成長すること」を身体的に捉え直せたのが大きな学びだったので、このことを書いてみます。 成長 = 何かが伸びるこ

            Xデザイン学校第4回

            今回のXDAは、個人的には神回でした。私の中では、大きく3つの事柄についての学びがあったので、その話をします。 インタビューの難しさ事前インタビューを2人に行う中で、その難しさが具体的にどのようなポイントにあるのかを改めて考えました。 そもそも人選が難しい インタビューの精度は、インタビュアーのスキルと、インタビュイーの引き出しという2つの側面が大きく作用します。インタビュアーのスキルは頑張って伸ばすことが出来たとして、本当にこのインタビュイーが良いのかどうかは、あとでな

            Xデザイン学校2019マスターコース 第3回

            目標をデザインするXデザイン学校第3回は、目標やビジョンは次々と変わっていくため、目標やビジョンをデザインする立場になる必要が、いずれ出てくるという旨の講義からスタート。プロジェクトにふさわしい新しいプロセスやメソッド、つまり目標を作るのに必要な道具すらも、自分で作っていく姿勢が必要だというお話でした。 ここ数年でたくさんのフレームワークが流行るようになりましたが、実際に使おうとするとそのままでは使えなかったり、そもそもの思想を理解してないと意味のない結果に繋がったりするの

            Xデザイン学校2019マスターコース 第2回

            6/21のXデザイン学校参加してきました。ちょっと遅刻してしまって反省です。 さりげなく行われるチーム分けはコース関係なく同じようです。私は2回目でしたので、「このチームで最後までやるのだろう」と思いながら名前を書いたのですが、最初に参加したときは「え!?これで最後まで行くの?」という気持ちだったのを思い出しました。(なおnoteに過去のブログも全て公開しております。ご参考になれば幸いです。) Unlearn : 学びのフェーズと自分の気持ちUnlearn、つまり学びのフ

            Xデザイン学校大阪分校公開講座+次年度説明会に参加しました

            転職活動の山場が終わって気が緩んだのか、風邪を引いてしまい、ちょっと頭がぼーっとしていました。講義中にたくさん咳をしてしまって、すみません。 プラットフォーム全体的な講義の内容について、前年度よりもプラットフォームのお話に比重が置かれている印象を受けました。(というよりもUXのお話があまりありませんでしたね。)この講義が、本質的には儲かるビジネスを作るための講義であることを改めて認識させられた次第です。UXDやHCDが古い、という先生の発言の真意は、この辺りにあるのだと思い

            Xデザイン学校第9回 アクティングアウト

            感じ取る手段としてのアクティングアウト今回はアクティングアウト+発表という流れでしたが、私たちのチームではそれまでに、サービスの根底にあるUXパターンが、しっかりとサービスに根付いているかをチェックしてきました。 その分、おそらくサービスの体をなしてはいたものの、そのサービスに危険はないか?という大事な大事なチェックポイントを見過ごしていたようです。我々のサービスの元ネタの一つはUberですが、実際にUberの運転手が増えすぎて生活が困窮したり、乗員が顧客を射殺する事件も起

            サービスデザインワークショップ2018 Kyoto

            今回は、いつもの講義とは離れて、京都で行われた台湾のサービスデザイナーの方々とのワークショップに参加しました。たくさんのことがありすぎて、どうまとめるかまだ決まってないですが、いつも通り、自分の中に生まれた気持ちをベースに書いていこうと思います。 KIT D-Lab. + Softdevice Inc.の見学京都工芸繊維大学では、溢れんばかりのモノづくりへのモチベーションを感じることができました。もっとも興味を惹きつけられたのは、台湾の方からの「京都っぽさと日本っぽさの違い

            Xデザイン学校第7回 ストーリーテリング

            今回は、前日に改めてユーザーインタビューを行ってから講義に臨みました。前回のユーザーインタビューについて、あまりうまく行っていなかったのではないか、という疑問をチームのみなさんが持っていたためです。 実は僕はあまりそう思っていなかったのですが、いざやってみると、なるほど以前のインタビューは間違いかもしれない、と感じる発見がありました。 前日の再インタビューでの気づきもしユーザーに動機→行動→感情という流れがあるとしたら、私たちは「なぜそうした?」という質問で行動から動機を導

            Xデザイン学校第6回 ユーザー情報の可視化

            今回はペルソナについての講義のあと、ユーザーへのインタビューを行い、その結果を上位下位関係分析で分析し、ユーザーの本質的なニーズを探るワークを行いました。前回よりなんだかやんわりとした空気で終わったのですが、そのような時ほど危険な気がしています。 振り返ってみると、まず一番に感じたのは「先進的なユーザーを選び出さなくてはならない」という点について、少なくとも私はその意味を理解出来ていなかったことです。なぜか頻繁に起こってしまう「目的に向かっていない」パターンです。どうすれば

            Xデザイン学校第5回 質的調査の分析

            今日はいつもに増して、脳を酷使しました。前回よりも強い疲労感を覚えています。 前回と今回のワークには、社会システムの発見を通して、そこからビジネスに転用できるエッセンスを抽出し、リフレームを行うという大きな流れがあったのですが、私は最後のワークの途中までその流れを全く理解できていませんでした。何が正しくて何が間違っているのかわからず、それらしいUXパターンの導出に至るまでにかなりの時間を要しました。 結果的に逆転へとつながったのは、チーム皆さんが最後まで諦めずに考え、特に

            Xデザイン学校第4回 質的調査と記述

            今回はフィールドワークを行い、その結果をKA法で整理するというものでした。 私たちの班はお寺、商店街、住宅地などで観察を行いました。 観光客が多く、どのような営みが行われているかという点だけに絞り込んで観察しようとするには、少し無理がありました。「当たり前のことを見つけるな」「モノを見ちゃいけない」という言葉を表面的に解釈していたこともあり、拾い上げた事実の量が少なかったように感じています。また竹や木を使った造作に、古いものや新しいものがあるというお話を聞いた時、観察の時点

            Xデザイン学校第3回 ビジネスインタビュー

            ビジネスが社会にどう貢献するのかこれを問われたとき、私は何にも頭に浮かびませんでした。逆に言えば「いつ潰れても誰も困らない会社です」と言っているようなものなのかもしれません。言語化するにしても「安心してください」「信頼できます」みたいな言葉では何も表現できていないので、具体的な事業の位置付けをしなくてはなりません。 概要と結果私たちのグループでは、実は最初の段階で、正解に近い方向に向かった瞬間がありました。しかしどういうわけか家を作る方向に戻り、ついにそこから飛び出ることが

            Xデザイン学校第2回 オブザベーション

            第2回のテーマは観察法。長時間のワークを集中して行いました。私にとっては全てが難しく感じられました。今もなお、何を失敗したのか、何を学んだのかについてしっくりくる表現ができません。もやもやしながらとはなりますが、概要と感想を書きます。 概要と結果今回のワークは、あるゼリーを被験者に食べてもらい、その行動を観察した上で、ゼリーのパッケージを新しい体験ができるものにして提案するというものでした。 私たちのグループでは、一連の動作を食前・食中前期・食中中期・食中後期・食後という