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美容師が持つ資産を最大限に生かす

初めまして。

東京は青山にあるシェアサロンにてフリーランス美容師をやっております加藤亮平と申します。


今回は、『美容師が持つ資産』というお話をしていきます。


手に職と言われる美容師は一般的に技術職と言われます。

もちろん美容師は技術職であり身につけた技術は宝です。


とはいえ美容師さんはもう一つ、代替えが効かない大事な資産を持っているとボクは思っています。


これはどんなに大金をはたいても簡単に手に入れることはできないはず、、、

今回はそんなお話です。


●美容師が持つ資産〜その1〜

僕たち美容師はアシスタントと呼ばれる下積み時代を経てスキルを習得し、技術者であるスタイリストになりました。

もちろんこの期間に費やした時間やお金は人によって違いますし、その価値は他の美容師さんと比較することはできません。

少ないお給料の中からお金を捻出するために食費を削っては何体もウィッグを購入したり休みの日にはセミナーに通ったり。

スタイリストになれるその日を夢みて歯を食いしばって頑張ってきました。


とはいえ長い時間を費やした人が世間一般に言う「カリスマ」と呼ばれる美容師になれるわけではないですし、お金を自分に多く投資したからといって高単価のスーパー美容師になれるわけでもありません。


ちなみに僕が思う「カリスマ美容師」についてはこちらに書かせていただきました。 
(あくまで僕の主観です。汗)



ボク個人のお話をさせていただくと初任給は13万、アシスタント期間は6年を費やしました。

なかなかヘビーなアシスタント時代でしたがなんとか14年経った今フリーランス美容師としてやっております。笑


時間とお金をかけて手に入れた一つ目の資産とは、言うまでもなく僕たち美容師しか手に入れることができない「技術」です。

●美容師が持つ資産〜その2〜

美容師を続ける上での喜びの一つに「指名をしていただく」というものがあると思います。


ボクの卒業した美容学校の校訓は「指名される美容のプロになる」というものでした。

辛かった6年間のアシスタント時代、頭の片隅でずっと温めていた僕にとって大事な言葉です。

もちろん14年目の今でも常に大事に思っています。


多くの美容師さんはアシスタントからスタイリストになりサロンワークをしていく中で1人、2人と指名のお客様が増えていく喜びを感じたと思います。


これは技術者として年数が経つにつれうっかり忘れてしまいがちですが、たくさんの美容師さんがいる中でお金と時間を使って自分を選んでいただけけるということはかけがえのないことです。

お客様からご指名いただくということは、長い間積み上げてきた自分の技術に評価してくれたということと、自分という人間の価値に共感していただけた結果です。


ボクは正直、技術だけではお客様の心を掴むことはできないと思っていて、何度もアプローチをしトライ&エラーを繰り返し、技術力に加えてそれよりかちょっと多め目の人間力が合わさって勝ち取った結果が「指名」という信頼関係だと思っています。


どんなにカリスマと言われる美容師さんであってもこの信頼関係の間に簡単に割って入ることはできません。


僕が思う美容師さんが持つ2つ目の資産は長い時間をかけて構築した「お客様との信頼関係」です。


●資産をあっさり手放すのは勿体無い

美容師さんの資産とは、自己投資をして習得した「技術」と時間をかけて築き上げてきたお客様との「信頼関係」です。


これは唯一無二です。


そしてボクたち美容師はご指名いただいているお客様に対して常にアップデートをし、応え続ける責任と義務があります。

この資産は誰か別の美容師さんが簡単に取って代われるものではないですし、大事にしていくべきだと思っています。


とはいえ美容師として活動を続けていると生活環境の変化や働き方の変化によって活動のステージを変えることもあります。


ボクは正社員からフリーランスになり、働き方と働く場所を変えました。


数年前に比べてフリーランス美容師として独立することに対しての障壁は少なくなったように思います。


郊外のサロンでアシスタントを6年やっていたボクなんかでも都内の青山という一等地で3万円で独立することができたので。笑


ボクはフリーランスになるまで12年間同じお店で勤めさせていただき、ありがたいことにそのお店で多くのお客様にご指名いただいていました。

12年なので下手すりゃ毎月通ってくださっているお客様なんて自分の両親よりも会っています。


ボクが何もできず、フロアでおどおどしている頃から知っているお客様。

初めてシャンプーさせてくれたお客様。

初めてカラーを塗らせてくれたお客様。

初めてパーマを任せてくれたお客様。

初めて仕上げを任せてくれたお客様。

初めて指名をしてくださった一人目のお客様。

スタイリストデビューして泣いて喜んでくれたお客様。


6年間積み上げてきたアシスタント時代とスタイリストになって積み上げてきたお客様との信頼関係はつ強いものだと信じていました。




フリーランスとして美容師を始める際ボクが考えていたことは、お店を離れステージを変えるにあたってどうすればこの大事な資産を失わなくて済むかということだけです。

当然これはどの美容師さんだって持っている資産なはず。



今フリーランスとして美容師を始めようとする方には、どうやってお客様を集客しようかについて頭を悩ませている方が多いように思います。


新たなお客様との出会いも大事ですし確かにボク自身フリーランスになってから新規集客の重要性は身を以て痛感しています。

既存のお客様がいるからといって安心することはできません。



でも一度立ち止まって考えてほしいのは、

「これまで築き上げてきた自分しか持っていない大事な資産を簡単に手放そうとしていないか?」

ということです。

フリーランスで美容師をやるということは、新しいクリエイティブな働き方というイメージを持っている方もいるかもしれません。

ただ僕にとってはどれだけ1人のお客様と長くお付き合いさせていただけるか、それを考えた結果辿り着いた自分に合う働き方であっただけなんです。

フリーランス美容師を始めるにあたって集客が不安と感じている方は多いかもしれませんが、今手にしている資産を1番に考えれば初期の課題は意外とすんなりクリアできるかもしれません。

「美容師は何年たってもお客さまに育てられるもの。」



ボクは最近こんな言葉を思いながら美容師をやっています。




ツイッターではフリーランス美容師として日々つぶやいております。

よかったら覗きにきてください。



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