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「なるべく早く」を撲滅したい

初めまして。

DIGGLEのカスタマーサクセス責任者(Chief Customer Success Officer:CCSO)の畠山と申します。

DIGGLEには、2021年にジョインしそこからカスタマーサクセス一筋です!

DIGGLEに入る前の経歴では、予実管理含む管理会計やM&Aなどをしておりました。

前回noteでは、VIVANTという流行に乗っかったところ、結構たくさんの人に読んでもらえてうれしいです。

今月も調子に乗って、エンタメで書こうかと思い、いろいろ検討しました。

しかしながら、何も思いつかず・・・地に足つけて、今回は日ごろ思っていることを書きます!

「なるべく早く」を撲滅したい!です。

「なるべく早く」は、誰もが耳・口にしたことがある言葉

いきなりですが、なるべく早くという言葉、皆様一度は聞いたことありますよね。便利な言葉なので、全員使ったことあるのではないかと思っています。

「なるはや」なんという馴染みやすい略語まで生まれてますよね。

もちろん私も使ったことありますが、仕事をしていく中では、あまり有益な言葉では無いと思うようになりました。

あくまで、仕事の時だけです。プライベートの時は、そりゃ人の自由です。
なぜ撲滅したいのか、気ままに書いていくので、お付き合いください。

具体的な場面で考える「なるべく早く」

そもそも、仕事で「なるべく早く」が使われるのはどんな場面かをまず考えてみます。

基本的には、人に依頼を行うもしくは、依頼をされる場面で使われる言葉です。特に、その依頼の期限を確定させるために使われる言葉です。

そのため、仕事を「依頼する側」と「依頼される側」それぞれで利用する場面が変わります。

架空の具体的な場面を設定して、なぜ「なるべく早く」がNGかを考えていきます。

【登場人物設定】(勝手に弊社創業者お二人のお名前を拝借)

  • 山本課長・・・経営企画課の課長。仕事の依頼をする人。毎月経営会議の資料を作るのが大変。

  • 水上さん・・・経営企画課の課員。仕事の依頼をされる人。予実管理資料のとりまとめ・事業部との調整に日々奔走。かなり忙しい。部下はいない。

【場面設定】

  • 今は、火曜日。

  • 山本課長は、金曜日に迫った経営会議資料の作成が終わっていない。今週はやる時間がない。

  • 水上さんは、月次の予実管理資料の数字が合わず、エクセルの修正に奔走中。それ以外にも事業部から問い合わせが鳴りやまない。そして、経営会議がいつかを明確に把握していない。

【会話】

~~~火曜日の朝~~~

山本課長「水上さん、経営会議の資料の作成をお願いしていいですか?なるべく早くお願いしたいけど、いつまでにできる?」
(心の声:確認の時間いつ取れるかわからないし、、うーん、なるべく早くでいったん伝えて、聞いてみるか。)

水上さん「承知しました。なるべく早くやります!」
(心の声:予実のエクセルで忙しい・・・来週やろう。なるべく早くだし)

山本課長「承知です!なるべく早くお願いします!」

~~~木曜日の夜~~~

山本課長「水上さん、経営会議の資料の作成終わりました?」

水上さん「終わっていないです。来週やります。」

山本課長「え、明日の朝会議なんだけど。なるべく早くって言ったよね。」

水上さん「え、そうなんですね。。。残業してやります。。。」
(心の声:今日ワイン会があったのに。。。楽しみだったのに。。。)

極端ですが、これに近いことは、日々各所で起きていると思います。
この場面をベースに、「なるべく早く」がなぜNGか深堀りしていきます!

依頼側の「なるべく早く」は、考えることを放棄したコミュニケーション

まずは、「依頼する側」の視点から、なぜ「なるべく早く」がNGかを考えていきます。

そもそも仕事を依頼するということは、何か達成したい目的/目標があって依頼をしているといえます。

そして、大抵の場合、達成したい目的/目標があるということは、それを達成するための期限・そこに向けた最適なスケジューリングがあるはずです。

先ほどの場面だと、山本課長は、経営会議資料を作成するという目標があり、その期日は、金曜日でした。そのため、金曜に向けて、いつまでにやってほしいかを明確にできていたら、「なるべく早く」という言葉は出てこなかったといえます。

つまり、依頼側が「なるべく早く」と言うときは、スケジュールを考えることを放棄、依頼の受け手が自分の思うスケジュールでやってくれると期待・依存しているコミュニケーションと言えます。よって、目的や目標の達成確度を下げてしまうため「なるべく早く」はNGと言えます。

実際に、山本課長は目標が達成できるか危うい状況でした。

もちろん、不確定な変数があり、スケジュールを確定できない場合もあると思います。しかし、その場合でも仮説ベースでスケジューリングをし、そのスケジュールで依頼するべきと思います。

山本課長も、仮に確認する時間を決めていれば、危うい状況にならずに済んだかもしれません。

不確定な変数がある・・・という意味で、少し脱線しますが、、、

飲食店に行こうとして、並んでいるときに「何分待ちますか?」と店員さんに聞いたときに、「日によるのでわかりません。」と返答されると、帰ろうかなという気持ちになります。

一方で、「お約束はできないですが、土曜だと通常20分くらいです。」など仮説で返答いただけるとじゃあ並ぼうかなとなりますよね。

このように、変数を固定して仮説でも良いので、自分なりの答えを持っておくことは、仕事では大切です。スケジュールについても例外でなく、いったん仮で決めてしまうというのは大切です。

依頼される側の「なるべく早く」は、自分を守れないコミュニケーション

次に、「依頼する側」の視点から、「なぜ、なるべく早くがNGか」を考えていきます。

依頼される側には、新規に受ける依頼以外にも仕事があります。

先ほどの水上さんで言うと、予実のエクセルが合わない・事業部から問い合わせが止まらないという点に奔走していました。

この時、依頼に対して「なるべく早く」と回答をすると、以下の2点で良い反応とは言えません。

  • 相手の期待値を調整できていない。

  • 自分の仕事のスケジューリングをコントロールする機会を逸している。

1点目の期待値調整に関して補足します。

なるべく早くは、いわゆるビックワードです。そのため、水準感が自分と相手でズレるリスクの高い言葉です。

自分が思うなるべく早くをミートしても、相手の思うなるべく早くをミートできない可能性があり、その意味で期待値調整に失敗しているといえます。

先ほどの水上さんで言うと、山本課長の期待値である「木曜日の夜」に対して、「来週のどこかでやる」というズレが生じていました。

2点目の自分のスケジューリングのコントロールについても補足します。

先ほども記載したように、依頼される側にも、いろんな仕事があり、それぞれの仕事に期限があります。

また、仕事だけでなく、プライベートの用事もあると思います。このような依頼を受けた側の都合を考慮した、実際に、「いつまでにできるか」という情報は依頼された側しか把握できていないです。

つまり、自分のプライベートの事情も含めたスケジュールを加味して、スケジュールの主導権を握るチャンスを放棄しているといえます。

実際に、水上さんは、「なるべく早くがんばります。」といったことで、大好きなワイン会に行くことができなくなりました。

まとめると、依頼される側が、「なるべく早くやります」ということは、期待値を上回り成果を出す・自分の事情を考慮するといった2点において、自分を守るチャンスを逸しているといえます。

仕事の期待値・自分のスケジューリングを相手が察してくれるだろうという人に依存したコミュニケーションになっています。

自分を守ることができないと、成果が出せなかったり、無理なスケジュールは、健康にも影響したりします。だからこそ、依頼を受ける側にとっても「なるべく早く」はNGだと思っています。

「なるべく早く」を撲滅し、仕事に意思を織り込み、win-winを見つける

「なるべく早く」を撲滅したい理由伝わりましたでしょうか。

結局、依頼する側、依頼を受ける側どちらも相手に依存したコミュニケーションになっているという点が問題です。

じゃあどうしたらよいでしょうか。

実は、解は簡単で、依頼する側/される側ともに、自分の思う納期を具体的に示して、交渉するというだけです。お互いに自分の思う納期、つまり意思を入れるというのが大切です。

依頼する側は、目的を達成するためにこの日までにやってほしいという思いを伝えることが大切です。

また、依頼される側も自分のリソースを鑑みて、●●日までならできますということを明確に伝えるべきです。この意思を伝えることで、仕事のせいでプライベートがつぶれるorz・・・もなくなり、自分の人生を自分でコントロールできます。

依頼する側の意思と依頼される側の意思の交差点にこそ、win-winの納期があり、お互い気持ちよく仕事ができると思います。

依頼側が意思を示すことで、依頼される側が「あなたがそんなに言うなら、そこまでに頑張ります。」という心を動かすことができるかもしれません。

依頼される側が意思を示すことで、依頼する側が「あなたがそんなに言うなら、難しいだね。納期調整します。」と心が動くことがあるかもしれません。

人間同士なので最後は、気持ちだったりします。

だからこそ、意思を伝え合う場がある、そういう風土があるというのは、成果を出す意味でも、働く人のモチベーションという意味でもとても大切だなと感じています。

ということで好き放題書きました。まとめに行きます。

まとめ

これだけ自由に書いていますが、私も「なるべく早く」と言ってしまうことはあると思います。もし、見つけたらぜひご指摘下さい・・・笑

また、私の意見が唯一解ではないと考えてます。しかしながら、ポジションを取った見解からこそより深い学びがあると思っており、是非反対意見含めてご意見いただきたいです!

Youtrustから応募いただき、この件について語るというものありなので、ぜひぜひお待ちしています!笑

ちなみに、弊社DIGGLEでは、絶賛仲間を募集中です!

予実管理という最高に面白いドメイン※に、実直すぎるほど誠実に向き合いながら取り組んでいます!一人一人が、前向きに、着実に、やれることをやっていく「大人なスタートアップ」カルチャーが魅力です。高速に考動しながら、組織や自らの成長を感じたい方にピッタリだと思います!自分の意思をもって、健全に議論しあう風土があると思います!
※弊社PdMの本田のnoteがいい感じに面白さを説明してくれています。

カスタマーサクセスのチームも絶賛仲間を募集中で、一緒に働いてくれている仲間がたくさんいます。CSチームのメンバーの想いぜひ読んでほしいです!!

DIGGLEのカルチャーに共感した人・ちょっとDIGGLEが気になる人・予実管理の経験がある人、ぜひ一度お話ししたいです。まずは、カジュアル面談からでお声掛けくださいませ。





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