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こどもを野に放て!/養老孟司 ・中村桂子・池澤夏樹・春山慶彦

今回はこちらの書籍を。
二児の父として非常に考えが深まる書籍である。
思考をまとめていく。

だから、僕は「森に行きなさい」と言うのです。でも、「森に行くと何があるのですか」と聞いてくる人がほとんどですね。そういう質問をするから、森に行かないといけないんですよ。何か意味がなければ森になど行きたくない、という考え方は、人生を貧しくします。

こどもを野に放て!/養老孟司 ・中村桂子・池澤夏樹・春山慶彦

→意味が全てではない。森に行こう。

そうそう。それが本来、生きてるってことでしょう。「ああすれば、こうなる」で生きていたら、「生まれたから、死にました。以上」で終わりです。それで、おもしろいわけがない。

こどもを野に放て!/養老孟司 ・中村桂子・池澤夏樹・春山慶彦

→答えがないのが人生。だから面白い。

とにかく生きものである人間という原点から考え直さなければいけないと思ったのです。あのとき、原子力発電所の事故について「想定外」という言葉が使われましたが、そもそも自然は想定などできない、もっと大きなもので、人間が制御できるようなものではありません。そのことを痛感しました。

こどもを野に放て!/養老孟司 ・中村桂子・池澤夏樹・春山慶彦

→自然は想定不可能と知る。想定できないのが当たり前。

「みんな同じよね、アリも仲間よね」と思っていると、何が嫌だとか、あいつがどうしたとか、お金がどうとか、そういうことがあまり気にならなくなります。「のんびり暮らすのもいいな」みたいにね。

こどもを野に放て!/養老孟司 ・中村桂子・池澤夏樹・春山慶彦

→細かいこと、他人を気にしない。

やはり大事なのは、「人間は生きものである」ということを忘れないことです。そうした考えを根底に置いて社会制度を設計しなければ、うまくいかないと思います。

こどもを野に放て!/養老孟司 ・中村桂子・池澤夏樹・春山慶彦

→深い。人間も生き物の一種。他の生き物と同じ。

生き方と職業を考えるとき、私はいつも車輪をイメージします。生き方は車輪のど真ん中で、職業はどちらかと言えば車輪の外側。収入や肩書きも、車輪の外側です。車輪の外側に自分の軸を置いてしまうと、車輪が回転する度に浮き沈みが激しくなります。でも、車輪のど真ん中に生き方や大切にしたい価値観を据えておくと、社会や状況がどんなに変化しても、振り回されることがありません。

こどもを野に放て!/養老孟司 ・中村桂子・池澤夏樹・春山慶彦

→車輪のど真ん中をどんと構える。研ぎ澄ます。

私は仕事について考えるとき、重要視している点が三つあります。一つ目は、自分が心からその仕事をしたいと思っているか。二つ目は、他の人にとって役に立つのか。三つ目は、社会を含めた環境全体がより良くなるのか。この三点の重なりを意識して仕事をすることがきわめて重要です。

こどもを野に放て!/養老孟司 ・中村桂子・池澤夏樹・春山慶彦

→もう一度問いただす。この3点をぶらさない。

クジラが海で生きる一方で、私たちは都会に住み、電車に乗っている。同じ時を共有し、別々の時間を生きている。そのことを想像できるだけで、生き方や生きることの豊かさが変わってくるように思います。

こどもを野に放て!/養老孟司 ・中村桂子・池澤夏樹・春山慶彦

→今も自然は動いている。人間ばかりが忙しい忙しいと言っている。

何かうまくいったとき、「俺の腕がいいからだ」と思うのではなく、それはある意味、運であって、運である以上は何かに感謝しなきゃいけない。その何かは必ずしも神様でないかもしれないけれど、たぶんそういう謙虚な姿勢そのものに意味があるのでしょう。

こどもを野に放て!/養老孟司 ・中村桂子・池澤夏樹・春山慶彦

→感謝する。うまくいったときこそ謙虚に。

以上だ。
非常に抽象度の上がる書籍だった。
子育てにも役立つし、自分の在り方も考えさせられる一冊。

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