見出し画像

今回は村上春樹の短編集からの学びを。
不思議な世界観の本書はライトに読めるが、読了後の不思議な感覚は個人的には他の作品と少し違う。

「かたちのあるものと、かたちのないものと、どちらかを選ばなくちゃならないとしたら、かたちのないものを選べ。それが僕のルールです。壁に突きあたったときにはいつもそのルールに従ってきたし、長い目で見ればそれが良い結果を生んだと思う。そのときはきつかったとしてもね。」

東京奇譚集/村上春樹

→極論だが、きっと大切なこと。かたちのないものはかたちのあるものを超える。

あの日系の警官が静かな声で示唆したように、私はここにあるものをそのとおり受け入れなくてはならないのだ。公平であれ、不公平であれ、資格みたいなものがあるにせよないにせよ、あるがままに。

東京奇譚集/村上春樹

→こういう場面が人生にはある。あるがままに受け入れることが全てを円滑に進めることもある。

「でも私の場合、あなたの場合と違って、最初から完全なものを要求されているの。失敗は許されない。完全か、あるいは無か。そこに中間はない。やりなおしもない」

東京奇譚集/村上春樹

→中間が許されないシーンが人生にはある。そのシーンでは失敗は許されない。

ものごとはうまく運ぶかもしれないし、運ばないかもしれない。

東京奇譚集/村上春樹

→現実、結果を受け入れることが大切。どうなるかなんてわからない。

今回の作品は一貫したメッセージのようなものを感じた。
中間はない。現実を受け入れ、前に進む。そんなメッセージだ。

新年が始まって、約半月が過ぎた。最高の毎日を送れているだろうか?
中間の毎日を送っていてはいけない。
そんなメッセージに背筋が伸びる。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?