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売れるキャラクターの作り方①〜イラストが上手くなくても仕事を得る方法〜

キャラクターを作る際に、重要なことが2つある

それは「見た目」「中身」です。

見た目とは、いわばキャラクターデザイン
中身とは、性格や言葉遣いなどのキャラクター性

ただ趣味で作るなら、難しいことなんて考えなくていい。
自分の好きなようにやればいいんだけれど……

仕事として「売れる」キャラクターを作るなら、
しっかりと裏付けが必要になります。

つまり「人気が出る」「売れる」という根拠がなければならない

そういった部分をどうやって考えるのか。
商業的な目線でキャラクターを作る方法をまとめます。


というのを、FANBOX&noteを毎日更新すると宣言して200日
その達成記念企画とさせていただきます!

まあ……話が長くなるので前・中・後に分けようと思ったら、
後編上げる19日がちょうど200日目になっちゃうので、
急遽結びつけただけなんだけど。

ともあれ今日は前編です。

キャラクターが必要な作家に向けた記事ですが、
裏を返せば「イラストのお仕事を貰う方法」というお話でもあります。

記事の後半では、イラストレーターなどのクリエイターに向けた、
SNSを使って仕事を頼みやすい状況を作る方法も書いています。

よかったら参考にしてみてくださいませ。


見た目は、知名度と流れのバランスで生まれる。

見た目は重要。
よく面接とかの指導で言ってますよね、そんなこと。

無論、キャラクターも同じ。

あなたもまず見た目で興味が湧いたり、
見た目だけでも好きになったことあると思います。
(なかったらすまん)

そんな見た目を考える上で重要なのは2つ

1.イラストレーターの知名度・トレンド
2.デザインのトレンド

正直、キャラクターの見た目なんて千差万別。
その中でも数値的な裏付けを取れるのはこの2つなのです。

今日は、
1.イラストレーターの知名度・トレンドという点をまとめます。


イラストレーターの強さは絵だけじゃない。

イラストレーターに依頼をするとき。
作品にあった絵柄や、クオリティという面でも勿論見ます。

しかしそれは数値で表わすことの出来ない、あくまでも感覚的なもの

でも企画は数値面が重要ですよね。

「この人に描いてもらったら○○本売れる見込み大です!」みたいな、
そういう根拠がないと企画が通しづらい。
(めちゃくちゃ熱意を持って説得しまくれば行ける可能性も高いが)

そんな数値をどこで見ているかと言うと……

主に「SNS」になります。


多くの絵描きはTwitter、Pixiv、YoutubeといったSNSで活動してますよね。
そこから「どれだけ作品の知名度・販売数に結びつくか」を見ていきます。

ただ、フォロワーという数値だけ見ても無意味です。

重要なのは情報の露出度

Twitterで言うと「イラストの平均リツイート数」
Pixivで言うとランキング上位率
Youtubeでは「動画の平均再生数」といった所でしょうか。

その数値を見て、
「この人に依頼すれば最低でも○○人に作品を周知することが見込めそう」
といった感じで裏付けを作ることができます。

(この考えはイラストレーターに限らず、あらゆるクリエイター共通です)


またトレンドといった面では、
最近話題になっているかという目線で考えることはあります。

今話題の作品に携わっていたり、SNSでバズっていたり。
そんな話題性のあるイラストレーターかを考える訳ですが……

こちら作ってもらってから、
1週間以上公開に時間が掛かる場合はほぼ考えなくていいです。

だってほら。

依頼した時に話題性あっても、
その先まで継続して話題になっている人はほとんどいないんだよね。

同じことをしていたら当たり前や二番煎じになるし、
突飛なものは一発屋として終わることが多いのは周知の事実。

なのでトレンドを考えるのは、
1週間先にユーザーに情報公開をするといった場合に限るかと。

依頼確定してから「今話題のあの人に!」みたいなので、
ユーザーを煽るとかなら行けるかもね。


まとめると……

イラストレーターなどのクリエイターで、
企業から依頼が欲しい人はSNSを怠るな!

むしろしっかり計画を立てて、
知名度上げまくった方が依頼来る可能性は高いです。

そして愚痴とか誰かを攻撃するような発言はしないようにすること。
無論、誰かの中には自分も入る。

当たり前だけど、危険性のある人に依頼なんてしたくないからね。
ネガティブなことばっかり言ってる人と仕事したくないし。

SNSはあなたの顔!

くらいの気持ちで、企業に選ばれるような存在になりましょう。


余談、イラストレーターは数値公開をすべし!

さて。
ここから話を掘り下げて、一つイラストレーター向けにアドバイスを。

先ほどお伝えした情報の露出度という面を逆に考えてみましょう。

クライアントは、
企画にあった絵柄のイラストレーターを起用するのは前提ですが、
その中でも「知名度」を重要視することが多い

つまり言ってしまえば……

絵柄が合い、知名度を獲得していれば、
絵が上手くなくとも仕事を貰うことは可能。

……ということでもあります。


上を見れば上手い人なんて死ぬほどいます
シナリオだってそうです。

そんな中でも勝ち抜いていく方法の一つが、
何よりも知名度を獲得することなのです。

よって私がオススメするのは、SNS活動を積極的に行うこと

TwitterでもPixivでもYoutubeでもいい。
ひたすらにやってフォロワーを増やしましょう。
そしてその上でもう1ステップで他の人より先を行くのです。

そのステップとは、具体的な数値を公開すること

イラストレーターさんであれば実績などは既に公開してますよね。
そこに一つ追加するのです。

自分のSNSがどれだけの人々に見られているか、という数値を。


ありがたいことにその数値は簡単に知ることができます。
それが以下の機能たち。

Twitterであれば「Twitter アナリティクス」
Pixivであれば「アクセス解析(プレミアム限定)」
Youtubeであれば「チャンネル アナリティクス」

これらを使って、
具体的に「自分の知名度はこれくらいです!」と言えると……

クライアントとしても選びやすくなるのです。

今日は先ほど上げた3つのSNSで、
具体的に何を公開すればいいのかをお教えいたします。


①Twitterで公開すべき情報。

まずTwitter アナリティクスとは。

スクリーンショット 2020-04-17 10.40.57

このようにツイートがどれだけ見られたか、
クリックされたかという数値
を見ることができる機能です。

ありがたいことに無料で使えるので、下記のリンクから見てみてください。

と言っても、色々書いてありすぎて分からない……
という方に向けてまずは簡単に用語解説

インプレッション:ツイートが見られた回数

エンゲージメント:ツイートによってクリックされた回数
 (ツイートそのもの、リンク、ユーザープロフィール、動画再生など)

エンゲージメント率:見られた回数に対するクリックされる確率
 (エンゲージメント ÷ インプレッション)

こんな感じ。
ちなみにこの画面左下のツイートをクリックすると……

スクリーンショット 2020-04-17 12.14.24

こんな風にエンゲージメント(クリック)の種類も見ることが出来ます。

この部分をスクショして公開していく、
というのが今回のアドバイスになります。


Twitterで公開すべき情報は以下の4つ。

・最近のイラストを含むツイート
・トップツイート
・関係作品の宣伝ツイート
・エンゲージメントの折れ線、棒グラフ5種

「最近のイラストを含むツイート」では、
最近のイラストがどれくらい見られているのか

「トップツイート」では、
これまでのツイートで最大どれだけ伸びたのか
(トップ3くらい見せればOK)

「関係作品の宣伝ツイート」では、
宣伝した際にどれだけの周知とアクションが得られるのか

そういった内容を知ることができます。

上記の3つは先ほど紹介した、
ツイートをクリックしての内容を公開する形で大丈夫です。

あ、でもエンゲージメント率はトップ画面にしか表示されないので、
そこだけは別枠で公開するといいかもしれません。

※トップツイートに関しては、
画面中央の「ツイート」「トップツイート」「ツイートと返信」のタブから見られます。

スクリーンショット 2020-04-17 12.35.31


そして4つ目。

「エンゲージメントの折れ線、棒グラフ5種」では、
実際にSNSでの活動をどれくらいしているか、その成果が出ているのか

これらを理解できます。
こっちは頻繁に活動をしているかの確認が主ですね。

スクリーンショット 2020-04-17 12.35.06

こちらは毎日ちゃんとツイートしておけば、基本問題ありません

(毎回めちゃくちゃインプレッションやエンゲージメント稼げるなら、普段まったくツイートしてなくても問題ないけど)


②Pixivで公開すべき情報。

こちらでは「アクセス解析」のデータを公開します。

その機能はトップページの左側、
自分のサムネイルが出ている付近にあります。

スクリーンショット 2020-04-17 14.07.48

プレミアムサービスの機能なので月額500円くらい掛かるけど。
加入していると画像検索が著しく便利になるので、
入って損はないサービスだと思います。

さて、ここからアクセス解析を開くと……

スクリーンショット 2020-04-17 12.41.06

こんな画面が出ます。

上側には総閲覧数などの集計、
右下には最近「いいね」や「ブックマーク」をされた作品が載ってます。

そして一番素晴らしいのは画面中央、
「pixivのここから来ました」と「このサイトから来ました」という所

かなり有益な情報です。

スクリーンショット 2020-04-17 12.53.45

こんな感じで「どういったページから来たのか」が分かります。

更に「検索」の所をクリックすると上の画像のように、
「どんなワードを検索してこの作品を見たのか」も分かります。有能です。

この情報を自身の力にしない理由はありません。
人気イラストレーターさんだったら、この情報を売ってもいいレベル
(販売に関してはPixivが許すか知らんが)


しかし、Pixivのアクセス解析には重大な問題があります。

画面上部の総閲覧数とかって非常に使えそうなんですが、
何故か「全時間の合計」になってます。

そしてその数値は、
右上の「週/月/年」を切り替えても変わらないという謎仕様です。
(棒グラフだけが変わる)

こういった理由から沢山作品を公開している人ほど、
全作品の数値はあまり当てにならなくなるという問題があります。

なので、
画面下の「作品別に見る」という所から情報を出すのがオススメです。

例えば一つ見てみると……

スクリーンショット 2020-04-17 12.40.44

このような感じで、作品ごとの数値が見られます。

ここからTwitterと同じように、
この作品別の画面を以下の3通りでスクショしましょう。

・最近のイラスト
・もっとも人気のあるイラスト(トップ3くらい)
・関係作品の宣伝イラスト

「最近のイラスト」は、
ここまでの活動を積み重ねてきて現在どれくらい見られているのか

「もっとも人気のあるイラスト」は、
今までのイラストの中でもっとも伸びた時はどの程度なのか

「関係作品の宣伝イラスト」は、
宣伝と明言してのイラストではどの程度の周知が得られるのか
(残念ながらリンクのクリック数などはPixivから見られない)

総閲覧数の棒グラフを表示して、スクショしましょう

右上の「週/月/年」は基本月間表示でいいと思います。
年だと長過ぎますし、週だと短すぎるので。

Pixivだとそんな所かな。


③Youtubeで公開すべき情報。

最近では、
イラストレーターさんがVTuberYoutuberになるケースが非常に多い。

それ以外でもメイキングや動画作品にして公開など、
Youtubeを利用している人はいるかと思います。

そんなYoutubeの投稿者が使える、
Youtube Studioの「チャンネル アナリティクス」を使います。

そのページがこちら。

スクリーンショット 2020-04-17 13.08.36

視聴回数、総再生時間、チャンネル登録者、広告収益……
と色々な情報が見られますが、今回重要なのは3つ

・リーチ
・動画別の詳細
・視聴者の年齢、性別

これだけだと意味が分からないと思うので、
こちらも画像つきで詳しく説明します。


「リーチ」

スクリーンショット 2020-04-17 13.15.44

サムネイル表示回数、クリック率、視聴回数、ユニーク視聴者数……
などが表示されています。
右上で週間や月間などの表示切り替えもできます。
(基本は月間でOK)

ここから分かることは、

・動画サムネイルがどれだけ表示されたのか
・そのサムネイルからどれだけクリックされたのか
・動画全体でどれだけ見られたのか(1ユーザーでも複数回カウント)
・動画全体でどれだけの視聴者がいたのか

といった情報。
チャンネルの基礎的な力がどれだけあるのか、という感じです。


※ここから3つはアナリティクス画面の右上にある、
「詳細モード」というボタンから見れるページになります。


「動画別の詳細」

スクリーンショット 2020-04-17 13.24.39

こちらでは動画別の情報が見られます。
(収益は隠していい)

つまりどんな動画が伸びているのか、再生されているのかが分かります。

例えばあなたのメイキング動画がとても伸びているとする。
そしたらクライアントは、
「この人に描いてもらって、報酬上乗せして動画で宣伝してもらおう」
というように考える可能性があるわけです。


「視聴者の年齢、性別」

スクリーンショット 2020-04-17 13.30.31

↑年齢
↓性別

スクリーンショット 2020-04-17 13.31.09

タブを切り替えると見られます。
ちなみにさっきの動画別詳細は一番左のタブです。

これらのデータからは、
あなたの動画をよく見ている視聴者層を理解することができます。

なぜこの情報を公開した方がいいのかと言うと……

クライアントのほとんどは「ターゲット客層」を決め、
企画をある程度固めてからイラストレーターを探す
ためです。

ターゲット客層の中に「20代男性」がいた場合、
20代男性によく見られているチャンネルなら有利ですからね。


これら4つの情報の他にも、
どんな関連動画から見られているかとか、
どんな経路で動画が見られているのかとか。

もしもYoutubeが伸びてきている人は、
これらの情報も使うことでより良い依頼が来る可能性があります

なぜそう言えるのか?

そこまで考えられる"ずる賢いクライアント"の方がよく売れて、
結果的に自分の知名度アップにも繋がりやすいからです


今日のまとめ。

今日は売れるキャラクターの作り方から、
選ばれる絵描きになる方法をお教えしました。

まとめると以下の3行。

・売れるキャラには、知名度の高いイラストレーターの起用が必要

・逆に考えれば、絵が上手くなくても知名度を積み重ねれば仕事は貰える

・SNSを使った仕事を貰える情報公開の方法

「SNSの知名度上げるために絵が上手くないと無理だろ!」
と思う人もいるかもしれませんが、それは違います。

積み重ねをすれば知名度は得られます

ただ勿論、技術も上達していかなければならないし、
何も考えずに積み重ねをしても無意味ではありますが。

それ以前に下手だけどいきなり仕事が欲しい、
という方は自分で仕事を作る他ない。

ゲームの案件がやりたいならゲームを作ろう! ということしか言えんね。

頑張って、ちまちま積み重ねていきましょう


さて、まだまだ前編。
(というか記事が長すぎる。普段の3倍以上、読了感謝です)

次回は売れるキャラクターを作る際の、
「キャラクターデザインのトレンド」の考え方をまとめます。

もしも参考になったらフォロースキをお願いしますね!
(見返りはないが筆者がただ嬉しくなる)

では、また次回お会いしましょう。


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