It's so cool!!-The Living End-パンク・ガレージ・ロカビリー、なんでもアリだ【THE PUNK ROCK and YOUTH#05】
the punk rock and youth#05
前回の記事はこちら↓
中学時代、メロディックパンクで武装した僕は無事高校へ上がる。
特にパンクの興味のない同級生を半ば無理やり引きずり出し、洋楽メロディックパンクを中心としたコピーバンドを組む。
高校時代のコピバンあるあるだが、邦楽勢と洋楽勢がおり、その中でもレッチリ枠・ニルヴァーナ枠・ラウド枠(だいたい先輩)がいる。
ちょっと偏差値の高い高校の人たちはUKロックをやったりして、トム・ヨークを我が教祖とばかりにレディオヘッド演奏する。
その中でも僕たちは、(これまでに当記事で記述してきたバンド)GreenDay,BLINK-182,MxPx,MESTを中心とした洋楽メロディックパンク枠として認知され出した。
洋楽を演奏するとなぜか大人に可愛がられる。(そういう地域柄だったのかもしれないが)
Basket Case
The Rock Show
Cadillac
Punk Rawk Show
などセットリストへぶち込みジャンプしてステージを駆け巡る。
本当はギターボーカルをやればよかったのだが、シャイだったもので当時歌がうまかったイケメンの同級生にボーカルを押し付ける。
当然わかる奴にしかわからず、女の子にモテることはなかった。
俺はやさぐれた。
エルレガーデンをやればモテるのか?!違うだろ!!!
そんな中、The Living Endというバンドに出会う。
オーストラリアのバンドだった。
当時wowwowの無料放送で洋楽のMVを紹介するコーナーがあって、毎時間かじりつくように見ていた。
その中で、The Living Endはこの曲で登場した。
トレモロのエフェクトから始まるこの曲。
サビで大合唱。
GLAYのテルに似ているボーカル。
ちょっと暗い雰囲気だけど大サビでギターソロ。
ギターソロ?!
そう、これまで聞いてきたバンドではギターソロというソロがなかったのだ。
BLINK-182はギターリフこそ感銘を受けたが、ソロはほとんどないし、GreenDayはアメリカン・イディオットで久方ぶりにソロっぽいのを弾いている(しかもビリージョーじゃないし)
ギターソロというのはいわゆるHR/HMのソーバージュのおっさんが弾くもんだと思っていた。
パンクロックとは無縁なものだと。
しかし、The Living Endはいとも容易く簡単にやってのけた。
元からそこにギターソロがあったかのように!
そこから僕はThe Living Endにハマり始めた。
キャッチーな曲に激しいリフの曲。
そしてどこにもヒョイと現れるギターソロ。
半ば強制的に駆り出した当時のバンドメンバー同級生にはちょっとハードだったらしく、もっとポップなものが良いと言われ(そもそもモテたいんだよ)
どんどんディープになっていく僕の洋楽志向にはついて行けなくなったらしく、自然分解する。
The Living End、めっちゃかっこいいんだけどなぁ…。
当時唯一の洋楽志向理解者だった兄しか話せる相手はいなく、僕は途方に暮れていた。
そんな中、選択授業で英語をとっていた僕は、オーストラリアから来たという空手有段者の英語教師と出会うことになる。
「ポール(彼の名前)に各自、自己紹介してぇ!」と日本の英語教師。
(オージー出身だって?!いっちょかましたろ。)
と思った僕は、自己紹介で
「Hello! my name is Ryo. I like rock music. for example,"JET","The Living End"! You know?」
みたいなことを言った。
ポール「What?!"The Living End"?! It's so cool!!」
え?!The Living End知っている?!というか本場の外国人に「Cool‼︎」と言われた!!!!!!
舞い上がってしまったことは言うまでもないが、僕のセンスは間違ってなかったんだと思えた。
それも当時流行っていたJETではなくThe Living Endについて「Cool‼︎」と言ってくれたのだ。(信じられないぜ、とも言ってくれていたような気がする)
当時、しかも今後もう二度と会うことがないであろう人に言われた言葉は今でも大事に記憶に残っている。ポールにとっては何気ない一言だったかもしれない。僕もいつかは人のきっかけになる言葉を何気なくかけてあげれたら良いなと思った。
その後、ポールの通っていた空手の道場が「ファイヤーストーム道場」という名前で、竜巻旋風脚ばりのどう見てもおかしい飛び蹴りで板を割っている写真を見せられた僕はバカ笑いしてしまい、ポールとは仲違いする。
The Living Endを聴くと今でも「Cool‼︎」と言ってくれたポールの青い目が思い出せる。
そう、俺はいつだってこと音楽センスに関しては「Cool‼︎」でありたいんだ。
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それではまたお会いしましょう!
RyO
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