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障害福祉の世界に新卒で入った人間の1年目の働き方

私は金沢QOL支援センター株式会社という在宅医療と就労支援を事業として展開しているソーシャルベンチャー企業に21卒の新卒として入社しました。

過去に入社までの経緯を簡単に記事にしたものがあるので、気になる方はそちらをご覧になっていただいて。

もうすぐ2年目も終盤戦。

きっと学生の方からすれば、

「福祉の世界ってどんな働き方なんだろう?」
「別に学生時代、福祉のこと学んでないし関係ないな」

という疑問や意見が浮かんでくることが予想されます。

なんせ私もそうでしたから。
私は特に後者のほう。

障害福祉はおろか、”福祉”という世界を全く学んでいなかったし、それにかかわるバイトをしていたわけでもありませんでした。

それなのにどうして入ったかは上の記事を読めばお分かりいただけるのですが、ここでは「じゃあ一体入社してどんなことしてるねん」という疑問に答えていければと思います。

今回はとりわけ「入社して1年目」についてご紹介できればと思います。

メインの仕事は支援業務

総合職として入社した私は、障害福祉サービス事業部に配属されました。同期で新卒入社した総合職のみんなも同じ事業部に配属されています。

ただ同じ事業部だからといって同じ空間で働けるかというと、、、、そうではないんです。

障害福祉サービス事業部に配属されたあかつきには、当社が事業所展開をしている就労支援事業所のどこかに配属されるかたちになります。そして配属された事業所での支援業務がメインとなります。

本音を言えば最初は不安で不安でしょうがなかったです。
知り合いもいない地に来て(配属は希望をいうこともできます)、事業所には自分より年上の方ばかり。一番近くて8つ上とかでした(笑)

でもその不安はなんのその。
福祉という業界もあってからか皆さん優しくて優しくて。それに大人の余裕があって。一瞬にして不安は消え去りました。

それに加え、当社は学べる環境が非常に整っています。
全体での研修はもちろんのこと、社員の方が医療福祉の専門職が多いため、自分の近くにお手本となる方が常にいるんです✨こんな贅沢な環境ありません。

それでいて先輩や上司の方々はとても優しく謙虚で、逆に新入社員として入ってきた私の意見もどんどん聞いてくれます。そういった社員とのコミュニケーションをとっていきながら、目の前のご利用者様の支援を行っていくのです。

あ、ここまで読んで、

「福祉の仕事は興味ないしなぁ。支援のスキルどこで活かせるのか」

と思った人がいるんじゃないですか?そう思うのも無理はありません。

じゃあ支援業務っていったいどんなことをするのか。
より細かく分解していきましょう。

①日常的な支援

まず毎日事業所の通所されてくるご利用者様がいます。そしてその方に行っていただく作業やプログラムがあります。この内容は各事業所の種別や行っている主な取り組みによって変わってくるので一概に「こう!」とは言えません。

通所されてきたご利用者様に対して提供されているものを、一緒に取り組んだり、取り組んでいる様子を観察して提案したり、その中でノルマを達成したりなどなど。

そういった日常的な支援業務があります。

②個別支援計画の作成

①に慣れてきて、1人1人のご利用者様の特性が理解できるようになってくると「個別支援計画」の作成を任されるようになります。

個別支援計画を簡単に説明すると、

「この方にはこういった長期目標があって、そのために短期目標が設定されています。その短期目標を実現するためにご本人にはこういったことを意識して取り組んでいただいて、支援員はこういったことを意識してかかわりますよ」

というもの。まずはご利用者様の普段の様子や面談時の発言や思いを踏まえて初稿を作成し、それを事業所のスタッフ内で会議して完成版へと持っていきます。

つまり①と②でどんな力がつくかというと、

「人間観察をする力」「本人の思いをヒアリングする力」
「ヒアリングを踏まえて目標を設定する力」
「設定したものをわかりやすく説明する力」

などなどここには書ききれないくらいの力がつきます。これって福祉の枠にとどまるものではありません。

③連携活動や勉強会での発表

現場で支援だけ行っていればいいか、というとそういったわけではありません。「連携活動」という仕事があります。

それはすでに利用されているご利用者様の関係機関に足を運び、現在の支援の様子をお伝えしたり、今後どうしていくか話し合ったりもその一つです。また地域の医療福祉機関に足を運び、「私たちはこういった取り組みをしています」と説明しにいくのも連携活動です。

サービスというのはそこに「ある」だけじゃ力は発揮できません。使われることで初めて効果が生まれます。「ある」状態から「使う」状態になるためにはまず「知ってもらう」ことが必要です。本当はサービスを必要としている人がいるのに、「ある」ことを知らないがゆえに「使えない」状態になっているのは一番避けたいところです。

相手に興味を持っていただくためにはわかりやすく説明する必要があります。わかりやすく説明するためには何より自分自身が自分のサービスを知っていなくてはなりません。

こういった「営業スキル」も身につくのが特徴です。

以上がすべてではないのですが、簡単に紹介しても上の3つは通常の業務として経験できるものです。

こういった支援業務だけを全うすることもできます。
ただこれだけで終わらせないことも可能です。

それが、

④採用プロジェクトへの参画

です。

私は入社当時から

「もし経験ができるなら、支援の枠を超えた様々なことに挑戦したいな」

と思っていました。すると偶然、1年目の夏に社内に「リファラル採用プロジェクトチーム」があることを知ります。

「これは面白そう!」

この決断に迷いはありませんでした。気づいたら「参加します!」とすぐにメッセージを送っていました。

そこでは会社説明会の実施やオンラインイベントの企画運営等々、通常の業務では経験できないことが多く学べました。支援での経験が採用にいきて、採用での経験が支援に生きる。この相互関係が最高です。

そういったことも相まって、現在は通常の支援業務を引き続き行いながら新卒採用のほうにも関わらさせていただいています。


「福祉の仕事」「福祉業界」

とまとめると、”支援”のほうばかりに目が向き、

「じゃあちょっと私が働きたいイメージと違うな」

と思う学生さんが多いかもしれません。私も最初はそうでした。

でもそんなことはありません。少なくともうちの会社では「自分が何をしたいか」という部分を大事にしており、そこに対して行動をしていれば自ずと様々な経験ができる機会がやってきます。

もちろんそこには自分で自分をコントロールする責任も伴います。でもこんなに自由度が効くなんてめったにないはずです。


もちろん福祉に元から興味があって、知識があって、資格があって、経験があってという方がどんどんこの業界の現状をより良くしていこうとするのはとても大事なことです。

その一方で、そこをさらに大きくしていくためには「新しい風」「新しい意見」も必要だと思っていて。それが例えば福祉のこと特に学んでこなかったけど、挑戦してみよう!と思う人の存在なのかなと思ってます。


とは言ってもこれだけじゃ不安だったり、もっと知りたいだったりあるはずです。そんな方はぜひお気軽にTwitterのDM等からご連絡いただければと思います。


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