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競合他社の求人情報の後追いについて考える

今日は久しぶりに人材サービス従事者向けです。(そのためのnoteのはずが…)

特に提案したい人材がいるわけではないのに「競合他社の求人を見て新規営業をする」というやり方に疑問を感じている人に読んでほしいです。



だせぇ・・・

競合他社HPの募集やWeb上の求人情報を見て新規営業をするのは人材サービスでは非常にスタンダードな手法だし、ニーズが明らかなので効果的な方法ですよね。ねっ?ん?

・・・思えばほかの人材サービス営業とこんな話したことないからスタンダードじゃなかったらごめんなさい!僕は結構この方法を長いことやってます。

(考えてみると、採用するまでは契約に至らない人材サービス(広告以外)特有のアプローチですね。)

で、この方法を僕はずっと「だせぇ・・・」と思ってました。

その理由は2つ!

①求められていない(すでに他所の人材サービス企業へ依頼済み)のお客様へ厚かましくも、同じ条件で紹介させてくれとお願いするなんて・・・

②求職者から見ても、ほかの人材サービス企業にもある求人があったところで何が魅力なのか・・・

昔はよく営業会議なんかで「イオンがイトーヨーカドーと同じ品ぞろえにしますか?しませんよね!?」とか言って異論を唱えてました。

・・・例え、下手!!w

いや、するだろ。同じ以上の品ぞろえ目指して、まずは他所にあって自分ところにない商品は仕入れるだろ!w

なんだか恥ずかしいですねw

でも、実際に競合他社のHPに掲載されている時点で、

①これから受注してもだいぶ出遅れてる問題

②後発になるので立場が弱く、条件勝負になりがち(安くします!とか)問題

がありますし、できればサービス利用する段階で声かけてもらえたお客様のお役に立ちたいものですよね。

まぁ、あと、なんとなくダサいしね。


見込み客の離脱率を下げることが営業のキモ

ダサさは何とか耐えるとして、すでに遅い問題と条件勝負になっちゃう問題は結構深刻です。

それだけを見ていると、そこまでしたのに得られるものは競合他社と同じ求人か・・・と思いませんか?

しかも、すでに競合他社へ発注しているのに受注できる案件はもしかしたら紹介する難易度がすごく高い案件なのかもしれません。(給料が安いとか職場環境が悪いとか)

しかし!!

僕はそれでも、競合他社の求人情報の後追いをすることは、僕は将来の見込み客としてみるのであれば、非常に意味のある営業活動だと考えています。

よく、新規営業のテレアポについて、「〇〇を改善すればアポ率が変わる」とかいうけど、実際は変わらないという現象がありますが、これは実際にありがちで、そもそもアポ率は上がりにくいものです。たぶん。

アポイントは一定のニーズや痛みがあるお客様でないといただけないですし、ちょっとトークを改善したくらいでは劇的に改善することは難しいです。たぶん。僕は。

むしろ営業が気を配らないといけないのは、アポイントをいただいて一旦は見込み客にはなったものの離脱してしまい、成約に至らなかったお客様(アポ後、保留になって離脱したお客様)です。

この考えの応用になるのですが、競合他社の求人情報をみてアプローチした後、よしんば受注したとしても、先ほど出た「すでに遅い問題」と「立場が弱い問題」で、おそらくは高い確率でその案件が成約することはありません。

なので、大事なのはその後です。その時決定した他社の提案した人材はうまく活躍しているのか、サービスに不満はなかったか、より良いサービス提供のために提案できることはないか・・・ひたすら考え、お客様の声を聴き、提案します。

他社の後を追って受注して、成約しなければ放置・・・それを繰り返せば、まさにダサいし、信頼を徐々に失うし、他社より優先されることもありません。(あと、キモイしダサい)

その案件の受注をきっかけに、いかにもっと先を見て役に立てる価値を提供できるか、お客様の課題解決ができるかを考えて活動していきましょう。



最後に

結論として、人材サービス営業において、競合他社のHPに掲載されている求人をみてアプローチすることは今後も、重要な見込み客開拓の方法であり続けると思います。

僕は営業の仕事をお客様の課題解決のお手伝いをする

とよく表現しますが、人材サービス企業を利用しているというだけで課題や痛みを感じている可能性が高いからです。

すぐにその案件を成約させようとするととても浅はかな営業になってしまいますが、その後にお役に立っていくための見込み客を探して提案していくというスタンスであればとても効果的だし素敵ですよね。

一方で、自社にしかない魅力的な求人や、人材サービスの利用は視野に入っていなかったお客様への気づきを促すべく、もっと違う仮説や切り口でのターゲットも同時にアプローチしていかなくてはいけません。

僕は10年以上この仕事をしてきて、今でも深く、良好な関係でビジネスや情報交換のできているお客様がいますが。そのお客様はみんな、他社の求人からアプローチしてそのまま成約したようなやり方ではなく、その案件をきっかけにより本質的な課題解決ができたケースが多いです。(あとは、お客様の紹介がほとんど。)

「他社の求人情報やWeb上の求人情報へのアプローチ→そのまま成約を目指す」というやり方一辺倒にならないように、そこから提案を広げて関係構築していけるよう取り組んでいきたいところですね。

では、また明日!



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