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【読書感想文】ジョブ型雇用社会とは何か 正社員体制の矛盾と転機 #1212

こんにちはー!
今日のnoteは濱口 桂一郎さん著「ジョブ型雇用社会とは何か 正社員体制の矛盾と転機」の読書感想文です。
2021年9月に発売された本ですが、最近読み直す機会がありました。発売から3年が経とうとしていますが、現在の雇用問題の理解がグッと進むので人材サービス従事者必読の本だと改めて感じます。

読む前の自分

「ジョブ型に移行して成果主義をとりいれる」
「全社員の職務記述書を作って生産性を上げる」
「日本は解雇規制が強いので、欧米のように解雇規制をなくすべき」

こんな言葉を聞き、特に違和感を感じないのが、パッチワークだらけの日本の雇用の歴史や背景を学ぶ前の僕です。

濱口 桂一郎さんをはじめ、骨太に雇用問題を語ってくださっている書籍はありますが、最新かつ、1冊で学びたいと言われれば僕は「ジョブ型雇用社会とは何か 正社員体制の矛盾と転機」を選びます。
日本の雇用の問題点、派遣なら派遣、紹介なら紹介で自社のサービスが何の課題を解決していて、お客様に選んでもらえているのかが理解できるはずです。

特に読む前の僕のように「所属している会社が良い人材を抱えているように見えるのかな?だから顧客企業は利用してくれているのかな?」くらいの解像度で営業している人材サービス営業はこの1冊で解像度上げていきましょう。なぜ、買ってもらえているのか知らない営業は・・・まずいですから。

読み終わっての気づき

「あぁ!これってそう言うことだったのか・・・!」
「ですよね。そうですよね。認識合っててよかったです!」
みたいなことがたくさんあるのですが、特に気づきとしてインパクトがあったのは、以下の3つです。
・なぜ、年齢差別の禁止がザル法律になるのか?
・障がい者差別の禁止が空振りになるわけ
・追い出し部屋がある理由(中高年の雇用問題)

特に、僕は女性の働き方を専門としてきた実務家ですが、「障がい者雇用」で起こっていることを「女性の雇用」の問題と照らし合わせることで、女性に強引に無期無限定社員とも言える正社員総合職と子育ての両立を迫ってしまっている構造を解像度高く理解することができました。

読み終わって変化したこと

僕は人材サービス営業として、求人企業や派遣を受け入れたい企業の支援をすることが多いです。
その際に、その企業が「正社員」というものをどう捉えて、どのような制度で人材活用しているのかを理解した上で、人材派遣を使ってくれる理由や中途採用の方法を決めた理由が理解できるようになりました。
今までは好んで人材派遣を利用していたと思っていたお客様が、現場としては正社員として採りたいけど、その制度上難しいから派遣を選んでいたことを理解できた時は、仕事の幅が広がりました。

また、キャリア支援や転職の相談に乗ることも多くありますが、女性の働き方の現状と無期無限定社員としての正社員の位置付け、社会全体のジョブ型への理解や状況(今の所、人に紐づいたジョブ型?の会社が多いですよね)を、今までの視野よりも広く理解した上でアドバイスできるようになりました。
本当に読んで良かったです。

最後に

今日は濱口 桂一郎さん著「ジョブ型雇用社会とは何か 正社員体制の矛盾と転機」の読書感想文を書きました。
一層のやりがいを感じながら人材サービスに取り組むためにも、普段の仕事で効率的に、効果的に貢献するためにも、本来は雇用の成り立ち、人事の成り立ち、歴史的な流れを学び、理解することは大切だと思います。
しかし、僕もまだまだ勉強中なので思うのですが・・・忙しい日常で、しっかりと学び続けることや自分で調べることは大変です。

その点で「ジョブ型雇用社会とは何か 正社員体制の矛盾と転機」は、まずはこの一冊を読むと、広く雇用問題の解像度が上がると言える書籍だと思います。
人材サービス従事者は必読です。

では、また!




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