【読書感想文】ユニクロ #1126
こんにちは！
今日は杉本貴司さんの著書「ユニクロ」についての感想です。
この本は、私たちの時代と共に歩んできた日本を代表する企業「ユニクロ」、そしてその舵を取る柳井正氏の経営哲学に迫る内容となっています。
読む前の自分
僕は1983年生まれの41歳です。
洋服に興味を持ち始める中学生くらいの頃、ユニクロは僕の選択肢にはありませんでした。当時、私が住んでいた石川県金沢市では、ユニクロの店舗すら記憶にありません。店舗すらなかったような・・・いや、流石にあるか・・・
何となくの記憶（結局そこまで服に興味がないw）では、アメカジのジーンズショップが主流で、そうした店でデニムやTシャツを買うのが一般的でした。しかし、高校生の頃にはフリースが大ブームとなり、僕もユニクロの存在を知り、ユニクロデビューしました。フリースは安くて着心地が良く、暖かいため、誰もが着ていたような気がします。制服の上とかに。
多分、かっこいいと思って来ていた人はいなかった気がしますし、僕は何となくダサいと感じていましたが、部屋着用にオレンジのフリースを買ってもらい、ユニクロデビューをしたものです。
ちなみに父親はフリースをヘビーユースしていました。（ダサいと思ったのはその成果もしれません）
その後、20代はめちゃくちゃカッコつけて、興味もないのに丸井系の洋服を着ていましたし、ユニクロなんかダセェよっていうか、微妙に高いし！って言ってました。そんなこんなでヒートテックすら、来たこともなく30歳を迎えました。
しかし、現在は僕は全身ユニクロです。子供に汚されても気にならない価格、どこでも手に入る気軽さ、品質の高さの虜です。
・・・長くなりましたが、そんなわけで、僕の全身をいつの間にかハックしていたユニクロに興味があり、この本を買いました。
読んだ後の自分
この本の読書体験はすごく楽しかったのですが、それは僕が同じ時代を生きたからだと思います。
ユニクロの歴史を追いながら、私の青春時代を思い出すことができました。また、自分が何をしていた頃か、時代の空気感はどうだったかを思い出せるので余計に気づきも多かったように思います。
そんな読書体験の中、特に柳井正さんの本質との向き合い方には驚きを感じました。僕だったら表面的な結論（例えば「客単価をあげよう」など）に辿り着きそうな場面で、安易なビジネスの常識にとらわれることなく、ひたすら内省し、お客様と売れる商品づくりに向き合っています。その姿勢がユニクロを成功に導いたのだと感じました。目の前の課題に対してしっかりと相対し、思考と学びを切り返し、解決策を模索し、逃げずに何度も挑戦する姿勢は、私たちが学ぶべき点だと思います。
読み終わって行動することにしたこと
とても印象的な一説を引用します。
「僕は行き先を決めた。どうせ行くなら行き着く先まで行こうと決めた。それは世界一になることです。世界一になるためにこの仕事をやろうと決めたんです。」「そのための工程表を、僕は作ったんですよ。日本一になったら売上高は3000億円くらいになっている。その時にはもう海外に行く。事業をやるうえで大事なのは、そういう計画と準備です。度胸だけじゃ絶対にダメなんです」
「つくったものを売るのではなく、売れるものをつくる」という部分も印象的でしたが、目標と計画と準備の大切さをありありと感じました。一見すれば当たり前のような気持ちになりますが、僕の身近で急激に成長して来た日本のアパレルブランドは、柳井さんが目標を決めて工程表を作ったからこそであったと知ると、自分の意思決定や計画だってきっと意味のあるものだろうし、真摯に取り組んでいこうと思えました。
柳井さんのように内省したり、読書から学んでいくのは苦手ではない気がしていますが、目標を決めて工程を計画するのは苦手です。それどころか、僕はそこから逃げているように思います。
これから、自分のビジネスパーソンとしての、人間としての目標やゴールを設定して、計画と準備をしていきたいです。
読んでると勇気が出てくるし、挑戦したくなる一冊なので、挑戦のための目標設定の原動力にしたいと思います。
最後に
「ユニクロ」は単なる企業史ではなく、一人の経営者が如何にして自身の理念を貫き、大企業を築き上げたかのドラマが描かれています。
色々言いましたが、僕のように同じ時代をユニクロと生きた人は、その臨場感や自分が何をしていたかということと照らし合わせることができるので、他の企業史よりも楽しく読めると思います。気づきや学びの数も自然と多くなるのではないでしょうか。
筆者の筆力もあると思いますが、何より、今も成長中で自分も同じ時代を生きていて、そして誰もが手にしたことがある身近な商品の会社であるということでとても楽しく読めました。
僕と同世代のビジネスパーソンや僕のように全身ユニクロの人には特におすすめの一冊です。
では、また！
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