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コーチング学んでたら、絵の初心者が美術館に出展することになった話

こんにちは、あんじーこと安西と申します。

どうでもいいですが、あだ名はアンジェリーナジョリーからきています。
現在ヒゲ脱毛中でして、僕自身はジョリーというより、スベリーに近いです。※職場でもいつもこうやってキレイにスベッています。脱毛中なので。

ほんとうにどうでもいいので、本題にいきます。真面目な話です。

■コーチングにおける趣味の意味

コーチングスクールで絶賛学びを深めている僕ですが、コーチがクライアントを変えていくには、何が必要でしょうか。

傾聴力?共感力?言語化力?

すべて違います。答えは「マインドの上手な使い方」を教え、その使い方をサポートすること。では、それを可能にするためにコーチが備えておくべきものは?
→「コーチ自身がマインドの上手い使い方を知っている」ことです。つまりは自己適応ができていること。僕の扱うコーチングにおける「現状の外」にいくためのマインドの使い方とも言い換えられます。ではそれと趣味がどう結びつくのか。


バランスホイール8つの領域

コーチングでは、人生の8つの領域すべてにゴール設定をします。その一つに趣味があります。ここでポイントが、ゴール設定に外せない条件の一つが「want to※であること」です。もちろん正攻法で仕事において現状の外のゴールを設定しにいく、でもOK。

※want to:無意識で出てしまう根源的な欲求。権威に止められてもやり続けてしまうこと。

コーチたるもの、自分の仕事のゴール設定くらい余裕でバチバチにできて当たり前!と息巻いていた僕でしたが、見事につまづきます。

・・・あれ、自分のやりたい仕事って何なんだっけ??

スクールのメンターの方との壁打ちをしたり、契約をして自身にコーチをつけながら自己適応する中でも、朧げに仕事のゴールが揺れるという状況が続き焦る自分がいました。

周りの同期には、起業家の方や、一流企業の事業責任者クラスの方、個人で事業をやっているなど、want toを地でいくような方々が多くいます。ゆえに次々に自己適応の様子が日々FBグループにアップされ続けます。ピアニストになる。伝説の写真家になる。歌手になる。等々…

そんなクレイジーな同期を横目に、バチっと仕事のゴールを置けない自分と葛藤の日々。そんな時、過去見た動画の内容を思い出す。「仕事でいきなりゴールを置けない時は趣味でやりたいことをやってみればいい。なぜなら、趣味は人の役に立たなくていいから。最もwant toの純度が出やすい。

脳は、仕事と趣味の時間において別に何か区別をしているわけではない。つまり趣味でwant toな脳の使い方を覚えれば、仕事でも同じ脳の使い方がわかるようになりやすいということです。少し気が楽になった僕は、やりたいと思ったことに手あたり次第手を出し始めます(ピアノ、柔術、アート、ボイトレ、温泉等々)。これが5月のこと。

■絵を描いてもらうこと

絵を描くきっかけとなった大きなきっかけが、プロのアーティストである松岡智子さんにZOOM背景画を描いていただいたこと。

松岡さんは「意思の具象化」をテーマに、接した方のイメージを抽象画としてライブペインティングをするスタイルの方です。コーチングスクールともつながりがあり、同期の方の投稿で知った瞬間、即ポチしてました(サラリーマンには結構な金額ですが、気づいたら申し込みフォームにいました笑)。自分の絵を、それも抽象画として描いてもらう経験は初めてで新鮮でした。松岡さんが感じとったことを途中とか最後に言語化してくれて。どんなイメージを感じとってそれを描いたのかを。

制作過程を見ながら完成物を目にする、背景画に設定する、実物が届く。そのすべての瞬間で感じるものがあり、(絵っていいなあ)とぼんやり思いながらも、ふと別の感情に気づきます。

・・・「自分も描きたい」と。見ているだけじゃなくて自分自身で何か描く側にいきたい、という欲求がフツフツ沸いてきました。

■絵を描くということ

初心者が新国立に出展を決めるまで

ほぼ時を同じくして自身も近所のアート教室に飛び込みました。

先生は現役でアーティストをされている女性で、これまた癖のある(アーティストだからでしょうか)面白い方です。明るく気軽に話せる感じのよい方である一方で、かなり特徴的かつクレイジーなモチーフの絵を描かれていて、アートって自由なんだな、と改めて感じました。この先生でなかったら絵を描いていなかったかもしれない、くらいに本音で話をしたり仲良くさせてもらってます(プライベートもフルオープンで笑)。

体験に行った最初の日に、小さいキャンバスや紙に直感でとにかく色を出しまくる、なんなら筆だけじゃなく綿棒とかつまようじとか、手で直接塗る、みたいなことをしたのがけっこう楽しくて、入会を決めたのを覚えています。普段いかに会社や社会などにマインドをロックされているかを実感した日でもありました。
そもそも大人になると絵具を扱うこと自体がないし、その色やにおい、感触、時間がたった時、交じりあった時の変化とかは最近の自分には全くない感覚ですごく新鮮でもありました。

その際の最初の絵がこちら。

テーマ:内的宇宙

で、おそらく入会を決めたこの日だったと思います。「ぼく、コーチングを学んでて、趣味のゴールとしてなんか出展とかしてみたいんですよね」みたいなことを言ってみたんですよね。そうしたら
「え。ちょうどこの夏に国立新美術館で展覧会があって、出たい人募りたかったんですよね。なかなか大人の方で出します、って人いなくて。」

GOODタイミングすぎる、、と思い即答で「出します。お願いします。」と答えていました。絵もちゃんと描いたことないし、まだ1枚も作品描いていない初心者が、、とか一切思わず、やりたい が完全に勝ってました。
しかも国立新美術館?めっちゃ有名なとこやんけ!かっこいい!(僕自身、あまり美術館にいく趣味がなかったためこの程度の解像度でした笑)と。
※まさか7000円弱を払えば国立美術館に初心者が出展できる、ということが盲点すぎて、今回口に出して動かないと一生ない機会だったと思ってます。

絵に向き合うこと

その後、正式に入会して初日。この時は正直結構、頭を悩ませていた記憶があります。いざ「何が書きたいですか?」と聞かれ頭がフリーズしました。
(あれ、これどっかで聞いたことある。弊社のあれと同じだ!笑 と。)

そう、自分の中に問うて、何を表現したいのかということを白いキャンバスに投影(ないしは形成)していくことが絵でありアートだよな、、と実感した瞬間でした。悩むこと何分、いや数十分は経っていたと思います(悩みすぎ…w)。唐突に出てきた描きたいものは「鳥」と「宇宙」でした。

昔っからなぜか鳥の絵を描きつづけていたんですよね。祖父の家に行っては、鳥の図鑑を引っ張りだして模写しつづけることを、たぶん幼稚園~小学生低学年くらいまでやってました。理由は不明です(笑)。でも家にあった過去描いているものを見るとやっぱり絵具で描いたものを含めなぜか鳥の絵が多くて、今回もそこに行きつきました。

宇宙にも特に理由はなくて、ただ自分の内面の世界を何かで表現したいと思ったときに、それを表象するものとして出てきた感覚。コーチングスクールで「人は宇宙を入力して宇宙を出力している」という言葉が頭に残っていて(人が世界を認知する仕組みの話です)、自分の内面を常に意識する日々を送っているため宇宙というイメージになったのかなと。

そんなこんなで描き始めたものの、うまくいかないことも多くて。色使いや鳥の形、大きさ、構図等々、自分の中でぼんやりイメージしている像と結構違うなあ、、と思い色を足して修正していくとより複雑骨折していって、みたいなことが予想よりもすごく多くて、正直「絵描くのってしんどくない?」みたいな感覚になる瞬間もありました。

でも不思議とやめたいとは思わなくて。それは展覧会に出すのが決まっているからとか、上手に絵を描いて褒められたいとかそういうものとは全く違っていて。シンプルに自分のイメージに近づけていきたいという気持ちドリブンで、しかも色を重ねることで収束していくような、収集がつかなくなっていくような、そんな行き来の中で最終的に一つの作品としてまとめていくその「プロセス※」に没頭していたんだと思います。逆に絵を描くプロセスの中でも、筆を入れる前の構図考えたり下書き~みたいなプロセスが嫌いであり、苦手です笑

※実は僕のwant toの一つに「整える」というものがあり、絵の製作のプロセスはまさにそれかもしれない、と自然につながりました。

ゴール更新について

絵を描いているプロセスの中で気づいたことはもう一つあって。それはゴール(展覧会)に近づくにつれて自分の中のエネルギーが減速していく感覚を体感したこと。
中盤の、え、これ絵として本当に完成するの?まじで出口見えない…という状態を脱して、だいたいアウトラインはできたし、展覧会の日程を考えてもいけるなと感じた瞬間に、飽き始めた(ちょっと適切な言葉が見つからないのですが…)自分に気づきました。

これはコーチングにおけるゴール更新が必要な状態。ゴールに近づけば近づくほどその引力は弱まる。自分が頭で計算できるレベル=スケジュールに落とせる、WBSを引いているもの=現状の延長線上でしかない、ということを体感しました。

できるかどうかもわからない、ましてプロセスもかかる期間も想定できない。だけどやりたいしやれる気がする、そんな「現状の外のゴール設定」は常にアップデートをする必要がある、という感覚を身をもって少し体感できたかと思います。

■まとめ

自分の体験を振り返ると「絵を描く」ことに向き合うことで、自分の中でコーチング、仕事、価値観その他含めていろいろな気づきが得られました。
趣味でもいいのでやりたいことを素直にやってみて、違ったら次にいく、ハマったらやりまくる、を繰り返していくことで自分のやりたいことへの近道になると実感しています。やりたいと思うことに理由なんていらないし、やり続けられるということ=want toであるということ。

僕自身、絵を描く経験も少なからず関連してか、直近8月に入り仕事のゴール設定や別の趣味のゴール設定がアップデートされ、ワクワクソワソワしはじめるなど相乗効果も出てきました。(まだまだアップデートはできそう)

なので、コーチングを受けられる方もそうでない方も、自分は仕事として何を突き詰めたいんだろう?目標はあるけどもっと加速するには?な方も、まずはやりたいことをやりまくる!を実践していけば道が開けると思います。


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