見出し画像

サイコパスとヒーローは紙一重

リスクを取ることを賞賛する社会にありますが、それと同じくらいリスクを冒すことの危険性を伝えることも重要ではないでしょうか。

大胆、冒険的など格好よく表現されていますが、その実はリスクに対して他の人よりも鈍感なだけで、考えた結果、導き出された行動ではないことがしばしば見受けられます。

書籍『内向型人間のすごい力』によると、人の反応には高反応と低反応の2種類があるとされます。「高反応」は、敏感、繊細などの言葉で表現され、外部からの刺激に多少過敏にも思える反応を示します。「低反応」とは、鈍感、大胆などと置き換えることができ、刺激に対して反応を示さないことです。

私たち内向型の多くは、高反応の反応を示し、動き出すにも慎重です。それは無闇に動き出し未知の世界がもたらされる刺激に対して耐えられないことを知っているため、動き出す前に調べることを好みます。反対に外向型の人の多くは、低反応を示すため、刺激が溢れる世界の中でも悠然と過ごすことができます。ただし、これには刺激に対して鈍感であることの裏返しでもあり、様々なことを考慮しないということにつながっています。

例えば、低反応を示す子供はルールを破ることが多く、その子供たちを健全に育てるためには、スポーツなどを通してルールを破ることの意味を反復して教えることが重要です。そうすることで社会規範を身に付けられ、スポーツなど分野で成功することが多いと言われています。また、そのような環境を与えられなかった子供たちは、しばしば非行に走ることが考えられます。

リスクを取れるということは、リスクに対して鈍感ということであり、その気質は、1つ間違えばヒーローにもサイコパスにもなり得る可能性を潜めています。リスクを取れる人間を称賛するのであれば、リスクを冒す危険性も同じくらい警告するべきでしょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?