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株式投資型クラウドファンディングの利用フローとは?

こんにちは。マシューです。

前回は株式投資型クラウドファンディングで発行される株式について言及し、日本では現時点で種類株式の発行による資金調達は行われていない現状をお伝えしました。
「株式投資型クラウドファンディングで発行される株式について

今回は、株式投資型クラウドファンディングの利用フローに関する情報をお伝えしたいと思います。

|調達にかかる期間について

資金調達を行う場合、調達金額や調達先によって大きく変わりますが、VCからの調達の場合は3ヶ月ほどかかるケースが多いです。(詳細は、下記をご覧ください。)
「資金調達方法の中での株式投資型クラウドファンディング」

では、株式投資型クラウドファンディングではどれくらいかかるのでしょうか?

2017年4月から2019年4月までの間で株式投資型クラウドファンディングによる資金調達を成功させた企業は67社あり、67社の募集期間を平均すると約17日間となります。募集開始するまでの準備、募集後の手続き等を含めた資金調達全体の期間としては1ヶ月から2ヶ月と推定されます。

また、日本証券業協会の統計情報上では最短の募集期間は1日間と記載されていますが、厳密には募集開始から4分30秒で達成した案件があります。その他にも、当初予定していた期間よりも前倒して募集終了するケースも見受けられます。

|調達のフロー

株式投資型クラウドファンディングを利用するに当たって、上図のフローを経ることが一般的です。(※詳細については株式投資型クラウドファンディング事業者によって異なります。)

上図の審査段階について、事業者から求められる資料を提出する必要がありますが、該当資料が無い、もしくは十分に情報が記載されていない等の問題が発生する可能性があります。その場合、資料を作成する、修正する必要があるため、想定より審査に時間がかかる場合もあります。

|調達金額や放出割合について

資金調達を行う際に、資金使途や自社の時価総額を元に調達金額、放出割合を決めることが多いと思われます。実際に株式投資型クラウドファンディングを利用した企業の調達金額、放出割合はどの程度かまとめました。

2017年4月から2019年4月までの間で株式投資型クラウドファンディングによる資金調達を成功させた企業は67社ありますが、その中で上記の数値を算出することができた会社は59社であるため、上図はその59社の平均値になります。

平均調達金額に関して、株式投資型クラウドファンディングでは年間1億円未満という制限があり、成長初期の企業が利用するケースが多いためこのような金額となっていると推定されます。

平均放出割合に関しては、株式投資型クラウドファンディング後も資金調達を考えている企業が多く、初期段階で外部への放出割合が大きくなると資本政策に影響が出てくることから10%未満で留まっているのではないかと思われます。

|最後に

今回は、株式投資型クラウドファンディングの利用イメージが湧かない起業家の方にもご理解いただけるように、実際にかかる期間やフロー等について言及しました。

今後も、株式投資型クラウドファンディングをより深く知る一助となるような記事を書いていきたいと思います。また、株式投資型クラウドファンディング以外の情報に関しても発信していければと思います。


次回もご期待下さい!

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