古本ではなく古書を扱う│回想記2
昨日から突如として始めた、自分語り。前触れがなかったので、いまから古書店を始めるかのように思われた方も多かったようですが、これは10年前の話です。
ただ、こうやって振り返ってみるのも、自分の在り方が見直せて、とても良い機会となっています。たぶん、しばらくの期間続きますが、お付き合いください。
なお、まったくの未経験ながら、出版社を立て直すという暴挙に出た経緯については、一応、去年に固定記事として掲載しています。よかったら、お目通しいただければと存じます。(恥ずかしい……)
さて、今回は、古書店として進めようと思った際の話です。
あ、ちなみに、「古本」と「古書」の違いはご存知でしょうか。Amazonでは次のように定義されています。
ISBNが付いているか/付いていないかで別れています。ちなみにISBNコードをご存知ない方はこちらをどうぞ。
取り扱い上、このISBNコードがあると無いではまったく違います(コードでデータベース化されているから)。機械的に作業するようなAmazonならば、こういう定義になるんだな……というのは納得です。
わたしの感覚的には、誰の手にも渡っていない、正に新品が「新本」。1度でも誰かの手に渡ったら、「古本(いわゆる中古)」。その古本の中で、考古学的?な価値があるものが「古書」という感じでしょうか。
そうなると「古本屋」と「古書店」は違うのかな……と思ったら、そんなに厳密に区別はされていないですね。ただし、ISBNコードを元に管理している、ブックオフなどのいわゆる「新古書店」という業態は明確に違います。
詳しくは次回以降に書きますが、価値基準がまったく違うんですね。
古本屋(古書店)は希少価値等を大切にするのに対し、新古書店は人気度合い等で評価するという感じでしょうか。また新古書店はISBNによるデータベース化されたもののみ扱うので、評価が均一化されています。(上記、ISBNの引用のリンク先も新古書店なのでISBNが重要)
……で。
当時(今もかな……?)、商売に詳しくなかったわたしでも、個人規模でISBNの付いた本で勝負するというのは、明らかに狂気の沙汰だと理解できたので、扱うのはまずは「古書」一択ということになりました。
ありゃ、長くなってしまったので次に繋げます……。次回は、出版社が古書店をはじめることの特殊性について書きます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?