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3ヶ月目~信じるということ~

家業に入って3か月目、僕はあいかわらず最高な日々を送ってます。みなさんも最高ですか?

というわけで、アトツギnote、投稿します。
このnoteは、2023年4月に、新卒から6年間お世話になった商工中金を退職し、家業である㈱カキヤに後継ぎとして入社した僕が、「何を感じたのか・何をやってきたのか・何をやりたいのか」、自分自身の棚卸をするため&承認欲求を満たすためのアトツギエッセイです。

やることが増えていってキャパ的にキツくなってきた今日この頃。職が変わっても立場が変わっても、タスク管理(特に振り返り)は精神衛生上とっても大事ね。


今月やったこと

☆6月やったこと
今回はやったことの中から「これは!」ってものをコメント付きでまとめていきます。

【経営企画】
1on1面談
- 3か月ごと開催ということで第4四半期分がスタート(弊社8月決算のため各四半期はじめの9月・12月・3月・6月に面談実施)。前回第1回目は社員みんなのスケジュール優先で4~5月いっぱい日数かけて面談してきたけど、今回からは効率的に各部署1日で完了するように、その日は丸一日自分の予定を空けて月内に全社員終わるように、ってことで動いていきました。

- 課題だったことは以下3つ。
 ①営業部とスケジュール合わない!
 ②業務部さんから不満が出た!
 ③そもそも丸一日空く日なんてねぇ!

- ①については、「営業さんは外訪優先で〇日・〇日・〇日で好きな時間でスケジュール入れといて~」ってことにしてたんだけど、そのスケジュールすら入れてもらえない!「正直そんな余裕ないっす!」って感じで忙しそう。うちの営業さん達は全員が中途入社3年未満で、大量の取引先様を抱えつつ&カキヤとしての営業の流れを覚えつつ&社長が営業マンでやってきた不文律を覚えつつ・・・というかなり負担がかかっている状況(過去の家族内のゴタゴタで、気づいたら営業さんは全員いなくなっていたんだよなぁ、ほんと今の営業さん達よくやってくれてるよ、ありがてぇ。)。そんな状況だからこそ、ボールは向うに投げずにこちらから丁寧にスケジュール調整をする必要があるなぁと反省⇒毎週の会議で共有+個別にスケジュール調整を行うことでなんとか6月末~7月頭に面談を実施することができた。営業さんとの面談は次回から2か月前くらいに抑えておこうと思いました。

- ②については、「私たちの面談は1日で完了させようって感じですよね」というお言葉をいただいた。たしかに、そんな気はなくても、前回がゆっくりやっていただけに、今回無理やり1日に押し込んだ感を与えてしまったのかもしれないなぁと反省⇒次回2日に分けるor営業部同様に一度スケジュール調整の話し合いを行ってから実施しようと思いました。
- ③については、、、、、どうしたらいいんだろうか。何かしら緊急事態起こるのが今の現状だし、「10時面談・13時面談」ってスケジュールに「11時~12時半で他県へ訪問」みたいなリスケ不可避案件を社長がぶち込んできたりするし(それくらい緊急な案件だったりするからしゃあないのだけれども)、、、。もう少し余裕をもって面談日程は組まないといけないのかもしれないなぁと反省。

【経営企画】
資金調達
- 必要運転資金の増加と資金繰り補填(原料資材高騰など原価UPが主)に伴い、取引銀行各行さんと打ち合わせさせてもらって資金枠の増額や追加調達を行いました。前職銀行員の自分が最もバリューを発揮できる領域であり、その領域でガツガツ実績を上げるのも信頼構築とかモチベーション維持の面で大事だったりする。ここは自信をもっていいはず、「よくできたぞ!俺!」。

- ポイントは、これまで自社で対応できていなかった「資金調達のために必要な情報を整備」して「正確に理解してもらえるまで銀行さんと共有する」ことに最大注力しました。
①銀行側でどんな判断材料が必要なのか
②銀行側はどんな対応方針なのか
③自社の資金繰り(現状&計画)はどうなっているのか
④自社の資金調達方針はどうなっているのか

- これまで社長の経営方針+収支見通しは共有できていたけど、「お金」についての具体的な共有ができていなかったため、ここの整備と共有に3か月じっくり時間をかけました(銀行さんの事業理解力と対応スピードは本当にすごい!しっかりお互いのことを共有・理解しようとすれば、本当の意味での経営パートナーになってもらえる存在だと思っています、いつもご支援ありがとうございます。)

【総務・経理】
業務効率化
- 4月から社内のネット環境整備を進めているのですが、その目的は①そもそもWifi繋がらなすぎて仕事に支障あるんだけど!+②現状を調べるなかで「今ある業務の棚卸」ができれば効率化していく道筋が立てれるかも!、ということでして、経理・総務での②の方の棚卸が進んできたので、じゃあどんどん楽にしていこうぜ!フェーズが始まってきました。ちなみに他の部署の効率化はもう少し後にしようと思っていて、単純に自分がまだ理解できていない部署だから(部署ごとに進めてもらってもいいんだけどなかなか微妙なのよね)っていうのと、、、効率化ってお金かかるから、、、お金、、、かかるから、、、。

- ということで今進めているのが「勤怠管理」と「資金管理」の効率化。勤怠管理の方は古いサービスを使っているのは知ってたけど、色々調べたら保守切れてる&アプデされないせいでシステムへの自動反映機能がなくなった⇒画面みながらエクセルに全データ手打ち⇒それを紙で出して労務士に提出してる⇒毎回半日かけて作業してるっている恐怖体験を聞いたので爆速で変えたい。
- こういうのは社員さんは大変だと思いつつも「前の担当からこう引き継いだ」「普通こうじゃないんですか!?」みたいな感じで違和感なく作業してる、ということが分かる良いキッカケにもなった。今回は自分が総務経理の部長としてまとめてるから分かったわけで、きっと他の部署や業務にもこういうのが沢山潜んでるに違いなくて、これをどう効率的に僕自身が業務を理解するなかで気付くor社員さんに違和感を感じてもらう、ようにするかが課題かなぁと思いました。

- 資金管理の方は、マネーフォワードさんのサービスを試用することに。取引銀行さんに経理業務の悩みを伝えたら、コスト的にもレベル的にもうちに合いそうってことで秒速で案内くれました(本当に助かる)。もちろん諸々料金はかかるけど、「資金管理が会社経営の一丁目一番地」だと思ってる自分からすると、ここは妥協せずに投資していきたい。こんな感じで自分が把握できている業務から徐々に効率化を進めています。とりあえずやってみてダメならまた考えよう。失敗してお金かかりすぎたら即行で社長に謝ろうの精神。

【品質保証】

品質改善PJ

- 下記ツイートがすべてをものがたる、社員さんとはじめての弾丸出張してきました。

- 今まで全く勉強したことのなかった食品の安心・安全の管理について徹底的に学んだ1泊2日。個人的にはHACCPの考え方や、各工程で気を付けなくてはいけない観点をざっくり理解することができてとても有意義。品質管理担当の社員さんが「営業さんや社長じゃなくて菊地部長(僕)と行きたい」と言った理由がよく分かって、単純にお得意先さん主催だから営業も兼ねて・・・みたいな考えが今までで、そこで学ぶ内容は後回し、あとは品質管理担当だけでうまくやっといて、みたいな文化だったんだろうな(ダメだけど)。社員さんは自社の品質管理を改善していくことに熱意を持っていて、そのためには品質管理だけじゃなく周りの部署も含めて会社全体で理解を深める必要があって、そのスタートとして僕についてきて欲しいってことなんだろうな。一緒に頑張ろうぜ!!となった出張でした。ちなみにHACCPとは「Hazard Analysis and Critical Control Point」 のそれぞれ頭文字をとった略称で「製造工程上でHA(危害要因分析)を行って⇒徹底的に管理しなければいけない工程をCCP(重要管理点)として定めて管理していこうぜ!」みたいなこと(合ってる?)。食品工場で新たに学ぶこと沢山あるのよ、これはこれで楽しい。

HACCPによる衛生管理は、各原料の受入から製造、製品の出荷までのすべての工程において、食中毒などの健康被害を引き起こす可能性のある危害要因(ハザード)を科学的根拠に基づき管理する方法です。

【個人プレー】
新会社設立
- 2023.6.19に株式会社ぺこふるを設立しました。「愛犬とその家族の思い出になるようなごはんをつくりたい」、小学生の頃の僕の想いがカタチになりだした瞬間。家業のリソースをふんだんに使い倒しながら、家業とは違ったアプローチで「美味しい」を伝えていければと思います。設立までの経緯や、詳細な手続き、やったこと等は、このアトツギエッセイとはまた別でまとめていきたいと思います。応援よろしくお願いします&ワンちゃん好きの皆さん!もうすぐ予約発売開始するので!ぜひお試しください!!

やれなかったこと

やる気満々で動いてみたけど「そんな単純な話じゃなくね?」「そこから準備しないといけないの?」「そんな事情があったの・・・」みたいなので止まること、よくあります。でもこれをそのままにしたらダメなんです。こいつらを諦めずに、行動し続けて成功させられるか、これこそが長期的視点を持っている「アトツギ」こそやるべき仕事なんだ!!・・・とモチベーションを高めるための失敗談、見ていってください

【営業】
2024/8期予算策定&全体最適会開催
- ずっっっと僕がやりたいやりたい言ってる「全体最適会」。全部署横断で会社の全体最適を考えて実行する、そのための集まり。これがなかなかできねぇ!!!

- 第一弾として『商品の全体最適=お客さんの要望聞きまくって広げに広げた商品数を絞り込もう、どれを売っていくか、どれをつくっていくか、会社として目線を合わせよう』ということは決まっていて、そのための商品別の製造コストや粗利の管理表作成も進んでいる。この次は「何を売っていきたいか」と「何をつくっていけるか」を擦り合わせていく作業だが、ここで止まっているのが現状。この「何を売っていきたいか」が分からない、ということが分かってきた。

- 営業さんには月ごとの営業目標があって、これは営業部長主導で策定して週ごとに実績共有が行われる。実はこの策定方法と数字の追い方曖昧なままで進んでいて、何の商品がどのお客さんにどのくらい売れていて、目標達成のために何の商品を売っていきたいか、誰も把握していない、という状況。1on1面談の話でも書いたように、今いる営業さんは全員中途入社3年未満。経営陣がゴタゴタしてる中、「社長を助けたい!」と入ってきてくれた人たちで、当然前任者からの引継ぎもなく、うちが今までどんな営業管理をしていたか、そもそも何を売ればいいのかなんて誰も教えてくれない中でなんとか必死にもがいてくれている。どんな状況の人たちに「毎月いくら売れるの?何を売っていくの?何は売れないの?」みたいなことを考えてもらうのがそもそも難題で、もう少し簡単なところから+営業全員で理解しながら、一歩一歩進めていく方法に方針転換しました。

- まずは、全体最適会の開催を大幅に遅らせる+一緒に予算を組むところからスタートすることにしました。営業さんも今年から取引先別・商品別の売上実績をExcelデータでまとめることは始めてくれていて、あとはこれを予算に合わせてどう売っていくかを決めればいいので、この「予算」の部分を僕が全体感をつくって営業と共有するところから始めていきます(粗利率とか取引先と商品ランク別管理とかもっと細かく言えば色々あるけど、まずは予算に合わせてどの取引先に・どの商品を売っていくか、が決まれば上出来)。来期2024/8期の予算をこれで策定して、その予算を基に生産の方とすり合わせ⇒絞り込んで再策定⇒すり合わせ・・・を期中動かしながらトライしてみる、で様子を見てみようと思います。
※うちではこうやってる!営業管理?生産管理?このツールいいよ!みたいなものあれば情報求む!

僕じゃ分からないから~信じるということ~

3ヶ月目にして「あ、これちょっとどうなんだろ」と思っていることが一つだけあります。

弊社には何か買いたいものがあるとき「購入稟議」を回付するルールがあります。部長未満は2万円、部長は5万円、このラインを超えるものは稟議を上位者に回して決裁をもらう必要があって、細々した改善をやりまくった4月5月は僕⇒社長に大量の稟議書を回付して決裁してもらいました(上手に説明+息子入社ボーナスタイムを活用しながら)。

3ヶ月目の6月、各部署の購入稟議がほぼ必ず僕に回ってくるようになったんです。「通しやすい」ところを見つけたんですね。僕も前職でそうでしたし、どの会社でもそうなんだろう、「会社としての判断」だとしても、通りやすい人と通りにくい人は必ずいます。今回の場合の問題は「僕が会社としての判断ができるだけの知識も経験もない」ことですよね、現場がこれが必要だ!と言ってきたら、僕はそれをいやこれ不要じゃね?とはなかなか判断できない。

ここで僕が取れる行動は大きく2択、①このまま自分で判断するor②社長に任せる。僕はこの状況を「あ、これちょっとどうなんだろ」と思いつつも、この場合は必ず①を選択しよう、5万円を超える時はどうやったら決裁をもらえるか僕も一緒に考えよう、そう決めて3か月目を過ごしました。必要・不要は僕じゃ分からない、信じる・信じないだと、信じない理由が僕にはまだ無いから、信じよう。この場合の時、僕は「信じるね」と言って決裁します。


海外実習生が少しだけお金を貸してほしいと頼んできました。なんでも故郷の家族が大変な状況で、今すぐお金が必要、なんとかお金は工面して3か月後には全額返せるから頼む、と。さすがにこれは社長に相談しましたが、「君の判断に任せるよ」と社長は言ってくれて、僕はその日にすぐお金を用意して、「信じるね」と言ってお金を貸しました。
この行動が、良かったのか悪かったのか、それは時間が経って結果が出たり、僕が必要・不要が分かるようになった時に改めて判断できるかもしれません。でも、良かろうが悪かろうが、これでうまく回っていくのであれば、僕は分からないままでもいいのかもしれないし、ずっと信じていればいいのかもしれない。

どちらにしてもこの「信じるね」の時の僕の心はすごい穏やかで、幸福感に溢れていて、「信じてもらえた」相手の心も同じ気持ちで溢れていたらいいなぁ、とそう思ったのでした。

カキヤのロゴ


今回のnoteの表紙にもなっている弊社ロゴ。KAKIYAの頭文字「K」をイメージしたものだということは分かるけど、特徴的なデザインに謎の斑点、何か意味があるんだろうか・・・。
たまたまそんなことを思ったので社長に聞いてみたところ、ちゃんと意味がありました(社長即答。早く教えてくれ)。

石巻生まれの海の男。海を飛び出し、蔵王の峰々を拝む内陸の大地白石でもって、その力強い波しぶきを上げる。
80歳を超えても今なおパワフルな、そんな創業者おじーちゃんにピッタリな、海の力強さが伝わるデザイン。

3ヶ月、家業のロゴさえ知らない自分には、まだまだ分からないことが沢山。少しづつ理解したり、理解できなかったり、そうやって進む毎日が、とても楽しい。

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