薬丸岳「逃走」読書記録①

※おそらくネタバレというネタバレはありませんが、不安な方は読むのをお控えください。

皆様お疲れ様です(^▽^)
11月は残念なことに、しばらく無気力な時代が続いており、楽しめない一か月となってしまいました。テストも終わったということで、12月は読書月間にすることにしました!
というわけで、日記程度に本の感想を書き留めていこうかなと思います♪

今回読んだ本は、兼ねてから好きな作家の薬丸岳さんの「逃走」です。
毎度のことですが、面白い作品で読み始めて数時間で読了しました( ´∀` )

薬丸岳さんは犯罪加害者の釈放後を追った作品など、社会の中で目を向けにくいことを題材に小説を書いている方です。かなり、読んでいて鳥肌の立つような作品が多い作家さんですが、今回の作品は少しテイストが違かったかなと思います。

両親のいない兄妹でずっと支えあって生きてきていましたが、その兄が殺人を起こし、行方をくらましてしまいます。その兄の行動に視点が当てられ、逃亡を続ければ続けるほど罪が重くなるのにもかかわらず、なぜこのような行動を続けるのかという点に疑問が生まれます。

細かい伏線が至る所にちりばめられており、そのいくつかには気づくことが出来ましたが、衝撃のラストには驚きました。ここまで、お互いを愛し、信頼しあってきた兄妹にこのような事実が待っているなんて悲劇的です。

兄は、妹には悲しい事実を隠し、子供のころからずっと妹のことを守ってきていました。その強さが浮き彫りになるごとに、なぜ殺人を犯してしまったのかという疑問は残りますが、法に守られて、また二人の楽しい生活が取り戻せたらいいなと思います。

同時に、自分も兄弟の中で一番上の立場として、ここまで強く、優しく振舞えているのかについて考える機会となりました。もちろん答えはノーです。もう一度自分の立場と振る舞いを振り返るきっかけにもなった作品でした。

ぜひ読んでみてください!!


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