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#1 人を動かすにはWHYから語ることが必要

あらゆるサービスやビジネスにおいて、
多くの人が誤解していることがあるという。
この書籍では、人を動かす、世の中を変革する際に必要になる
本書からの学びをまとめていこうと思う。

WhatではなくWhyから語る重要性

例えば多くの人がプレゼンをするとき、
○○会社の○○です。
本日お持ちしたのは○○という商品です。
○○という機能に優れているので、ぜひ購入を推奨します。
というような構成で実施すると著者はいう。

実際間違いはないし、ごく自然な流れである。
ただあまりに自然な流れであるため、まったく疑うことなく
恥ずかしながら私も同じように話していた。

著者が言うには、それは正しいアプローチではないらしい。
Whatを語る前に、「Whyを語らないといけない」
では、この書籍のタイトル、「Whyから始めよ」とは何なのだろうか。

WhatとWhyの違いを考える

購入者の視点に立つとWhatとWhyの違いは明確だ
whyから始める場合と、そうでない場合の違いは以下のようになる。

例えば、家電のセールスマンが家電製品のメリット、
つまりWhatを語った場合、伝えるメッセージは、
「他社より〇%電力が削減できる」や「同水準で他社より安い」などにあたる。

これは条件であり
この条件を上回る他社が出てきたときに確実に敗北するメッセージとなる。
よって個人の紹介にせよ、企業のリリースにせよ
Whatから始めてはいけないのだという。

Whyから始めよとはどういうことか

上記をもとに、著者はWhyから始めよと言っている訳だが、
要は商品や企業、自らの行動の背景に当たる部分、
Whyを伝えることをしろと言ってるのだ。
そしてこの書籍の一番伝えたいことは「共感こそが他人を動かす」という点である。
ここが書籍の中での一貫した主張であると感じた。

Appleの熱狂的信者を例にとると分かりやすいが、
消費者は企業の理念に共感し、従業員は社長のビジョンにインスパイアされ
それを原動力に行動するのだ、と本書の中では書かれている。

実際Why=ビジョン、に共感するだけで人が動くわけではない。
価格の問題や家から近いといった二次的な判断によるものもあるが、
「長く愛着を持って応援したくなる」企業というのは
Whyを明確に伝えているからなのだと著者はいう。

会社経営視点からのWhy

会社経営の視点で見るとWhy=理念の浸透は重要な役割を担う。
例えば米国の大手企業ウォルマートでは、創業者の交代以降上手く舵取りができず思うような道筋を辿れていない。

日本では100年以上続いている老舗企業も多いが、
数代を経るごとに経営が傾いていく企業も多い。
創業者の意思やビジョンが脈々と受け継がれることの難しさを物語っているように思う。

中小企業であっても難しいのだから
マイクロソフトやAppleといった大企業ならなおさら難しい。

代表から遠く離れた末端の一社員であっても、
自社のアイデンティティを語れるか。という点が大事だと感じたし
採用においても能力もさることながら、
ビジョンの一致を大事にしていく必要があると考えさせられた。

本書のまとめ

この書籍から学べたことは、
他者との関係における言葉についての考えだ。

例えば相手に行動してほしいなら、
自分の仕事のビジョンに共感してもらうことが必要だ。
共感=応援してもらうことが求められる。
応援してもらうためには、自分のWhy=理念を語ることが必要になる。

逆に相手に対して共に行動していきたいのなら
相手のWhyを引き出すことが必要なのかもしれない。
なぜその仕事を追究しているのか、
どうしてその趣味を大事にしているのか。など。
小手先のテクニックというよりは、
相手と長期的な関係を築いていく上では欠かせない考え方なのだと思う。

ただおそらくこれには言動の一致が求められる。
本書では、Why(ビジョンや理念)→How(方向性)→What(具体的な行動)の流れで物事を行っていくと書かれているが、
全てに共通する一貫性がないといけないことも強調されている。

自分自身がコンサルタントという、人にアドバイスをする立場であるため
影響を与える立ち位置の仕事をする上では、言動に説得力が無ければならない。以上がこの書籍からの学びである。


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