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論理的思考スキル 【MUP-WEEK9】

論理的思考はロジカルシンキングとも呼ばれ、筋道だった合理的な思考様式やその方法論のことを指します。1990年代以降、ビジネスパーソンにとって最も重要なスキルの代表とされています。この論理的思考が欠けていることで、良い資料が作れても、良い商品を作れてもロジカルに伝える、考えることが出来ていないとビジネスの世界では意味をなしません。論理的思考を学びビジネスを成功させましょう。


フェルミ推定

フェルミ推定とは、一見想像もつかないような数字を論理的思考スキルを頼りに概算する事です。要するに、考え方の正解、不正解を見る思考になります。

例えば、以下に上げるラーメン店の売り上げと利益を考えてみてください。
座席数:13席
場所:多治見駅周辺
従業員:3名
ラーメン:650円


この想像もつかない数字をどのように考えていくのか説明していきます。

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この中に数字をあてはめるだけです。
この式に当てはめることで売り上げと利益がでます。

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このお店は売り上げが1193400円でそこからすべての費用を引くと利益が30500円でてプラスになっていることがわかります。
大事なのは、利益がでていることではなく、利益が出るまでのプロセスが重要です。


コペルニクスの地動説思考

コペルニクスは、それまでの主流だった地球を中心とする天動説を覆す太陽を中心とした地動説を唱えました。
この考え方は、現代人にも共通しており、

・自分の事業に思い込みを抱いてしまう
・自分の見える視野が決して正しくない
・しっかりとしたデータに基づく事実が必要

単なる思い込みで事業をするのではなく、

顧客視点を論理的に証明、追求することがビジネスでは最重要

となります。


ドラマチックに見過ぎる本能

世界で予防接種が受けられていない子供は何%あるか?
A20%、B50%、C80%
どれでしょうか?

この質問の答えはA20%になります。

この質問をハンス博士(ファクトフルネス著者)が高学歴(社長、政治家、学者など)の人たちにぶつけたところ正解率がなんと10%しかなかったのです。

なぜこのような結果になったのでしょうか?
これはドラマチックに見る本能があるからです。テレビの画面で、飢餓に苦しむ子供とは電気も通っていない貧しい環境で暮らす人々をみて、勝手にそのような子供がたくさんいると思い込んでいるのです。

でもちゃんとしたデータをみると実はそうではない。このドラマチック本能はビジネスをする上では邪魔な存在になります。きちんと自分の思い込みではなく、客観的に物事をとらえ、論理的に証明していく必要があります。


分断思考、ネガティブ思考

この本能は二つに分けられており、分断思考、ネガティブ思考をビジネスをする上では捨てなければなりません。

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分断思考とは、人はだれしも物事や人々を2つのグループに分けたがる考え方のことです。

金持ちか貧乏か、先進国か途上国か、幸せか不幸か日本人は特に二極化したがる傾向があります。
実際には、金持ちでも貧乏でもなく中間層がほとんどですし、先進国と途上国との線引きもあいまいですし、幸せか不幸かは個々の価値観によります。

2つに分けれらた事象もほとんどが中間の層であり、このことはビジネスの上では重要です。

例えば、飲食店を作りたいと考えているとします。立地を考えた時に、交通量が多い方が良い、交通量が少ない方が悪い。という考え方をしがちです。確かに交通量が多いと目立ちやすい、人が良く通る、集客できるから売り上げが立つと考えると思います。ですがこれだけではあまりよくありません。

交通量が多いデメリット:家賃が高い、従業員がたくさん必要と経費がかさむ、大手チェーンという競合がいる
交通量が少ないメリット:家賃が安い、人も少なくですむ、デリバリーメインで集客、落ち着いた店舗で気持ちのいい接客が可能

といったことも考えられます。


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ネガティブ思考とは、人はだれしもポジティブな面よりネガティブな面に注目しやすいことです。

それをメディアはわかっており、わざとネガティブなことをニュースとして報道するのです。これにより、世の中の人は悪いニュースをたくさん観ることでどんどん世界は悪くなっていると思い込んでしまいます。これをメディアコントロールといいます。

SNSでも同じことがいえます。
「保育園落ちた死ね」といったツイートがバズりました。しかし、これが保育園が受かったといってもバズることはありません。世の中の人はネガティブなことに注目しやすいのです。


ビジネスでもこの考え方は重要になります。

「ソフトバンク 通信障害後の約5日間で1万件以上の解約」
本当に通信障害が原因で1万件の解約が出たのでしょうか?

1億7000万回線のうち23%がソフトバンク回線で3910万回線となります。
年間約2%の解約率であり、782,000解約/年
782,000解約/365日=2142件/日
2142件×5日=10712件
となり全く通信障害は解約に関係ないことがわかります。

情報収集は大事ですがメディアの裏付けというものが重要となり、きちんと証明して正しく情報をつかむことが必要となります。


まとめ

・論理的思考はビジネスにおいて必要不可欠
・フェルミ推定は想像もつかない数字を論理的思考をもとに概算する事
・コペルニクス地動説思考で、思い込みではなく論理的に証明する必要がある
・ドラマチック思考は、人間の本能としてドラマチックに見過ぎる傾向がある
・本能は分断思考、ネガティブ思考があり、分断思考は物事を二極化して考えがちだが実は中間層が多い。ネガティブ思考は、人はネガティブな情報に注目しやすく事実とは違う情報として理解している。
・これらの思考をすべて自分の感情や感覚を定量化して証明することがビジネスにおいては重要になる。

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