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「デジタルトランスフォーメーションで何が起きるのか」西田 宗千佳

掲題の本を読了したのでご紹介。

以前より西田 宗千佳さんの本は「出たら読む」ようにしていたので、今回もぶっちゃけ内容を調べずにとりあえず買ってみたんですが、なんとまぁ、今のワタシの仕事まわりと非常に親和性の高い内容で、大変参考になりました。

デジタルトランスフォーメーション(DX)、という言葉には実は嫌な思い出があって、と言うかなんと言うか、会社で「DX」という言葉が出てきたときにワタシだけ分かってなかった・・・ということがあったんですよね。
っていうか、なんで「トランスフォーメーション」でエックスなんだよ、と。

ただ、デジタルトランスフォーメーションというものに対してワタシ以外にもモヤッとしている方は世間的にも多いようで、そこに対して筆者はその本質をこう定義します。

技術への取り組み方が変わることで、業務プロセスや業態そのものが変化することが、デジタルトランスフォーメーションの本質だ。

デジタル機器/ソリューションを導入したとしても、これまでの働き方を変えずに「道具」だけが変わったのではDXとは言えない、と。

そして「DX」や「働き方改革」という言葉を単なるバズワードにして消費するのではなく、それを体現した企業の事例を、取材を元に紹介しています。

・アスクル
・日本航空
・三井住友カード
・アドビシステムズ

いずれも、表面上の事柄ではなく、単に時系列での対応内容を書くのでもなく、何が課題で何故そうしたのか、が記載されています。

ただ、全体を通して読んでみて、書かれている対策や取るべき施策について、そのいずれも既に実践している、恐らく最も有名な企業名が(たぶん)一度も出てこなかったことが変に引っ掛かりました。
それはセールスフォース・ドットコムなんですけど、彼らは元からそれを編みだし実践してきた企業であって決して「DXした企業ではない」ので、事例として出すには合わないと考えられたのかもしれません。

また、どちらかというと「自社のウェブサイトを持ち運営している会社」についての事例ばかりなので、そうではない企業にとっては直接的な参考にならないのかも。

というのはありながらも、それほど長い文章ではないですし、非常に読みやすいのでご興味のある向きは是非ご一読を。
ワタシの場合、Koboでのお風呂読書4日分で読み終わりました。

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