やっくる

ゲイという下駄を履いている大学院生。4年間アメフトをやった後にブラジルへ1年留学。その…

やっくる

ゲイという下駄を履いている大学院生。4年間アメフトをやった後にブラジルへ1年留学。その後、いろんな人とのつながりからゲイのラジオやら二丁目の店子やらを始めます。専門はブラジルのゲイ文学。

最近の記事

マスクの居場所

緊急事態宣言下となって早1ヶ月。最近の日課は夜中に家から自転車で5分くらいの距離にあるジムに筋トレをしに行くこと。 深夜12時になると僕はジムに行く準備を始める。いつものバッグにジム専用の紫色をしたボトルにシェイカー、プロテインを入れる。シャワーもジムで浴びるから、お風呂セットとタオルを部活をやっていた時に使っていたスポーツ用品店のアメリカの国旗模様をした大きめのビニールの袋に詰め込む。月1000円も払って水素水なるものを飲み放題なのだけど、たまに僕はその専用ボトルを忘れる

    • 深まるノンケの謎

      ※性的な表現を含む記事です。 私のことを知っている人はわかると思うのですが、私はバイバイヴァンプ運動というものをしています。 以前はノンケ解放戦線と自称していたのですが、とても左翼的だし、(知人が命名してくれたのだけれど)、バイバイヴァンプ運動の方が面白いし、韻も踏んでいるので、バイバイヴァンプ運動と最近呼び始めました。 さて、バイバイヴァンプ運動は一体なんなのかというと、自分がゲイもしくはバイであることに気づいていないノンケを解放してあげようという運動なのです。 つ

      • 幸せを想像してもいいんだ

        幸せってなんなんだろう。 最近そんなことをよく考える。ぼくに、同性愛者であるぼくにとっての今の日本での幸せってなんだろう。 好きな人と結婚すること?好きな人と一緒に暮らすこと?子どもを育てること?いっぱいお金を稼ぐこと?犬でも飼いながら一人暮らすこと? まだ、同性婚はできないし、養子も難しい…。うーん。好きな人と一緒に穏やかに暮らせたらそれでいいのかもしれない。なんにしても多少のお金は必要だよなーとか思ったり。 なぜ幸せについて考え始めたのか。 彼氏ができたというの

        • ノンケ解放戦線日記②

          これは、この異性愛主義の世界に産み落とされ、自分のことをあたかもノンケ、つまり異性愛者だと思いこんでいる男の子たちを解放していく、つまりバイ、もしくはゲイの可能性があるんだよ、と教えてあげる、という運動の日記であります。(別にあわよくばその男の子と性的な関係を持ちたいとかそう言うわけでは断じてない。) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【用語解説】 パーソナルスペース・・・他人に近づかれると不快に感じる距離。狭い=近づかれても大丈夫。

        マスクの居場所

          ノンケ解放戦線日記①

          これは、この異性愛主義の世界に産み落とされ、自分のことをあたかもノンケ、つまり異性愛者だと思いこんでいる男の子たちを解放していく、つまりバイ、もしくはゲイの可能性があるんだよ、と教えてあげる、という運動の日記である。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【用語解説】 ノンケ・・・異性愛者。異性が好きな人のこと。女なら男、男なら女が好き。 ゲイ・・・日本語では男性同性愛者。男性が好きな男性。 バイ(バイセクシャル)・・・両性愛者。男性

          ノンケ解放戦線日記①

          あのあつさはどこから

          ※性的な表現を含みます。 何だったんですか、あの夢は。 そう、大きなスーパー銭湯の休憩所みたいな、なにか合宿所の大部屋みたいな、みんなで雑魚寝ができるようなところで彼とセックスをしていました。 だって、誰もいなくて、そこには僕たちだけだったので。 みんなが寝ている布団がいっぱい広げてありました(とても無造作だった)。またそれが僕たちを興奮させました。 最初はセックスをするつもりなんてなかったんです。(誰が信じるのでしょう。付き合いたての男子高校生2人が誰もいない部屋

          あのあつさはどこから

          たくあんと共犯

          僕はたくあんが小さい時から好きだ。 なぜかあの毒々しい黄色をした、カリカリとした食感の甘じょっぱい食べ物が好きだった。まだあの頃はたくあんが大根の漬物だなんて、思いもよらなかったけど。 たくあんの最初の記憶はやはりお弁当かも知れない。たくあんというものはよくお弁当の付け合わせに入っている。お弁当に入っているたくあんの何がいいかって、どのお弁当のたくあんもだいたい同じ味なのである。濃い目の甘めで安っぽい味が良いのだ。 最近で言えば、行きつけの蕎麦屋の定食についてくる

          たくあんと共犯

          雨の匂いとコンクリート

          夏に夕立が多いのはぼくの地元の特徴的な気候だってことを上京して初めて知った。 でも、今日は東京も雨。 雨にうたれて立ちのぼるコンクリートの匂いでふと昔の恋を思い出した。 いや、あれは初恋だった気がする。 --------------------- 中学生のときは周りに合わせて女の子と付き合っていた。 高校は男子校。別に自分がゲイだから男子校に入ったわけじゃない。 気づいたらぼくは同じクラスの子に恋をしていた。今までとは違う感情だった。いつ

          雨の匂いとコンクリート

          SUKIYAKIと中央線

          うえをむいてあるこう なみだがこぼれないように おもいだすはるのひ ひとりぼっちのよる ふと吉祥寺のPARCOの前を歩いていると聞こえてきた坂本九。海外仕様の曲名はSUKIYAKI。 --------------------- 隠し味に牛乳を入れた少しマイルドなすき焼き。君の得意料理。君はきんきんに冷えたビールを、冷凍庫で冷やしていたコップに注ぎ、ぼくは10%果汁のりんごジュースで、乾杯。 君の作ったすき焼きを食べながらぼくはその日にあったことを話す。 ぼ

          SUKIYAKIと中央線