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[和訳 / 歌詞] Eminem - Soldier

Produced by Eminem
Release Date: 5.26.2002

エミネム - ソルジャー の和訳です。
Geniusに掲載されている歌詞と注釈から解釈し、翻訳したものです



概説


この曲はエミネムの4thアルバム、 The Eminem Show の7曲目で、6曲目の "The Kiss (Skit)" と8曲目の "Say Goodbye Hollywood" の3曲で構成されたストーリーの第2幕である。




[Intro]


I'm a soldier, I'm a soldier
I'm a soldier, I'm a soldier

俺は兵士だ
俺は兵士なんだよ


[Verse 1]


Never was a thug, just infatuated with guns
Never was a gangsta 'til I graduated to one
銃に酔いしれただけのワルになったことはない
ギャングスタだったこともない

And got the rep of a villain, for weapon concealin'
Took the image of a thug, kept shit appealin'
だが銃を隠し持つ悪党の異名を得たんだ
サグのイメージを使ってみんなを楽しませてきた

*(エミネムはギャングに所属していたわけでも、そのような生活だったわけでもない。だが、暴力的で歯に衣着せぬリリックを書いてきた。それによって人気も得たが、同時に多くの汚名も着せられた。メディアは銃乱射事件などの凶悪な事件をエミネムの影響と結びつけようとしたのである。
しかし、エミネムはそれを逆手に取り、その汚名を過激で攻撃的なリリックに変え、よりリスナーを楽しませてきた。)

Willin' to stick out my neck for respect
If it meant life or death, never live to regret what I said
尊厳を得るためならば首を賭けることも厭わない
それが生死を意味するとしても、俺は自分の発言を悔やまない

*(1999年のMTVのインタビューでエミネムはこう語った。
『俺は自分の尊厳が欲しいんだ、だからリスペクトを得たいんだよ。金のためにやってるんじゃない。金なんてどうでもよくて、誰かに「エミネム、お前は最高だよ!」と言ってもらえればそれでいいんだ。俺はそのためにやってるんだ。』)

When you're me, people just wanna see if it's true
If it's you—what you say in your raps, what you do
お前が俺だったらって考えて欲しい
皆お前の言うことが本当か知りたがるんだ
お前がラップしてることや、お前の行動もだ

So they feel it's part of your obligation to fulfill
When they see you on the streets, face to face, are you for real?
あいつらは、お前が言ったことに果たすべき義務があると思ってるんだ
あいつらと道で出会っても、面と向かってもお前はリリック通りの奴でいられるか?

In confrontation, ain't no conversation, if you feel
You're in violation, any hesitation'll get you killed
戦いの場では会話なんてない
暴動の中にいると感じたら、少しのためらいが命取りになる

If you feel it, kill it; if you conceal it, reveal it
Being reasonable'll leave you full of bullets, pull it
もし殺したいと思うなら、殺せ、隠してる本性を出せ
理性的でいようとすれば、お前は撃ち殺されて終わりだ、引き金を引けよ

Squeeze it 'til it's empty; tempt me, push me, pussies
I need a good reason to give this trigger a good squeeze
空っぽになるまで撃ちまくれ、もっと盛り上げろ、俺を持ち上げろ
この引き金を引くにはそれなりの理由が必要なんだ


[Chorus]


(I'm a soldier)
These shoulders hold up so much
They won't budge, I'll never fall or fold up
この肩には重荷が載しかかる
あいつらはもう動かない
俺は決して倒れない、やられることもない

(I'm a soldier)
Even if my collarbones crush or crumble
I will never slip or stumble
たとえ鎖骨が砕けようとも、崩れようとも
俺は決して転ばない、つまずくこともない

(I'm a soldier)
These shoulders hold up so much
They won't budge, I'll never fall or fold up
この肩で持ち堪えてるんだ
あいつらはもう動かない
俺は決して倒れない、やられることもない

(I'm a soldier)
Even if my collarbones crush or crumble
I will never stumble
たとえ鎖骨が砕けようとも、崩れようとも
俺は絶対につまずかない


[Verse 2]


I love pissin' you off, gets me off
Like my lawyers when the fuckin' judge lets me off
人を怒らせるのが大好きなのさ、興奮するんだ
裁判官から解放させてくれたときの俺の弁護士みたいだ

*(ここでの get me off は「興奮させる」という意味と、「解放される」という意味のダブルミーニングである。つまり、人を怒らせることは get me off (興奮させること) で、弁護士は裁判官からエミネムを get me off (解放させる) 、ということである。
そして、弁護士も人を怒らせるのが好き、というのは、弁護士が裁判に勝つことが告発した人を怒らせるので、裁判に勝ちたい弁護士は人を怒らせるのが好きであるとも捉えられるということである。)

All you motherfuckers gotta do is set me off
I'll violate and all the motherfuckin' bets be off
お前らクソ野郎どもは俺を怒らせればいいんだ
俺は法を破り、怒らせれば何をするかわからないぜ

*( all bets are off (the table)  は、何が起こるかわからない状況を表すフレーズ。エミネムを怒らせれば何をしでかすかわからないぞ、と言いたいのである。)

I'm a lit fuse, anything I do, bitch, it's news
俺は導火線さ、何をしたってニュースになるんだ

*(実際、この時期のエミネムは何をしてもニュースになった。というか、先に記述した銃の乱射事件や母親との裁判沙汰、彼の言葉を発端とした暴動など、話題に事欠かなかったため、連日のようにメディアに取り上げられていた。)

Pistol-whippin' motherfucking bouncers 6'2"
6フィート2インチのクソ用心棒を銃で殴る

*(6フィート2インチ = 約188cm)
*(2000年6月4日、ホットロックカフェの駐車場でキムとキスしていたジョン・ゲレラという6フィート2インチのクラブのセキュリティをピストルで殴ったとして保護観察処分となった。)

Who needs bullets? As soon as I pull it, you sweat bullets
弾丸なんて必要か?
空の銃を抜けばすぐ、あるはずのない弾にビビるだろ

*( sweat bullets は「緊張で汗をかく」という慣用句。
銃は撃つ必要などなく、銃を抜いた時点ですでに相手には言いたいことが伝わっているはずだということだろう。)

An excellent method to get rid of the next bully
It's actually better 'cause instead of you murderin'
You can hurt 'em and come back again and kick dirt at 'em
It's like pourin' salt in the wounds, assault and get sued
いじめをしそうなヤツを排除するいい方法だろ
実際、殺しちまうよりはマシなやり方だろ
そいつらを傷つけても、殺さなければまたバカにできるんだ
傷口に塩を塗るみたいなモンだ
攻撃すれば訴えられる

You can smell the lawsuits soon as I waltz in the room
俺が部屋で軽やかに歩くだけで訴訟の香りがする

*(何度も訴えられ法廷に立っていたエミネムは、その身に訴訟の匂いが染み付いているという意味)

Everybody halts and stops, calls the cops
All you see is bitches comin' out their halter tops
皆が立ち止まり、警察を呼ぶんだ
見えるのはホルタートップを脱いだ女ばかり

*(エミネムを見かければ、皆がすぐに警察を呼ぼうとする。女性たちは恐怖のあまり、自分の服からも飛び出してしまう、という表現。)

Runnin' and duckin' out the Hot Rocks parking lot
You'll all get shot, whether it's your fault or not, 'cause I'm a—
ホットロックの駐車場から急いで逃げ出すんだ
お前らは自分のせいであろうともなかろうとも、全員撃たれちまうのさ
だって俺は–


[Chorus]


(I'm a soldier)
These shoulders hold up so much
They won't budge, I'll never fall or fold up
この肩には重荷が載しかかる
あいつらはもう動かない
俺は決して倒れない、やられることもない

(I'm a soldier)
Even if my collarbones crush or crumble
I will never slip or stumble
たとえ鎖骨が砕けようとも、崩れようとも
俺は決して転ばない、つまずくこともない

(I'm a soldier)
These shoulders hold up so much
They won't budge, I'll never fall or fold up
この肩で持ち堪えてるんだ
あいつらはもう動かない
俺は決して倒れない、やられることもない

(I'm a soldier)
Even if my collarbones crush or crumble
I will never stumble
たとえ鎖骨が砕けようとも、崩れようとも
俺は絶対につまずかない


[Verse 3]


I spit it slow so these kids know that I'm talkin' to 'em
ゆっくりラップすれば、ガキどもも俺が何を伝えてるのかわかるだろ

*(エミネムは自分の音楽がいかに若者たちを刺激するかを強く認識しており、 "Who Knew" や "The Kids" 、その他多くの楽曲の中で子供たちに訴えかける歌詞が見られる。また、そのようなラップをするときはわざとゆっくり話して言いたいことをしっかり伝えるようにしていることを明らかにしている。)

Give it back to these damn critics and sock it to 'em
I'm like a thug with a little bit of Pac influence
I spew it, and look how I got you bitches rockin' to it
クソ批評家どもにお返しだ、ブン殴ってやるよ
俺は2Pacに少し憧れたチンピラみたいなもんだ
俺は怒りをぶちまける
みろよ、女どもをノリノリにさせてやったぜ

You motherfuckers could never do it like I could do it
Don't even try it, you'll look stupid, do not pursue it
Don't ever in your life try to knock the truest
お前らには俺みたいには出来ねぇさ
やろうと思うなよ、バカを見るからやめときな
間違っても核心は突こうとするな

*(2Pac自身も、自分がサグであると認めている。エミネムは、2Pacがそうであったように、サグという汚れたイメージを皆が楽しめる「ロック」のようなものに消化できると考えている。)

I spit the illest shit ever been dropped in two-inch
俺は最高のラップを2インチでリリースするぜ

*(2インチとは、カセットテープのオープンリール録音で使われる2インチリールのことを指している。この頃にはもうほとんどの音楽はデジタルで録音されていたため、これは古い録音方式であるが、エミネムはここで自分とオールドスクールとのつながりを暗示しているのだろう。
また、エミネムはこのアルバム The Eminem Show のみならず、他の多くのプロジェクトをカセットテープ形式でもリリースしている。)

So ticky-tock, listen as the sound ticks on the clock
チクタクと鳴る時計の針に耳を傾けろ

*(時計の音で呼び起こされる緊張感や期待感を煽っている)

Listen to the sound of Kim as she licks on a cock
キムがフェラする音を聞きやがれ

*(エミネムの元妻キムは、彼女を使った暴力的で卑劣なエミネムの歌詞に対して、名誉毀損で提訴している。単純にキムのことを嘲っているだけなのかもしれないが、当時、エミネムのプライベートのほぼ全てが世間の目に触れていたため、このようなことですら聞こえているのだろうという皮肉とも考えられる。また、 be on one's dick には誰かを困らせ、迷惑をかけ続けるというスラングもある。)

Listen to the sound of me spillin' my heart through this pen
このペンから俺の魂が滴る音を聞いてくれ

*(エミネムは、Rolling Stoneのインタビューで感情をリリックに落とし込むことについてこう語っている。
『自分でも本当に好きで、心血を注いで作った曲はあまり評価されないんだ。俺にとって面白くても、現実はそうはいかない。俺の本音や気持ち、感情なんかを表現した俺にとっての最高の曲は、世間にはあまり評価されない気がするんだ。』)

Motherfuckers know that I'll never be Marshall again
クソ野郎どもはわかってるだろうが
俺はもう二度とマーシャルには戻れない

*(前アルバム The Marshall Mathers LP の曲、 "Marshall Mathers" のフックではこう語っている。
『みろよ、俺はただのマーシャル・マザーズだ
ただの普通の男さ
なぜ俺に大騒ぎしてるのかわからない
ついこないだまで誰も気にしてなかっただろ
みんな俺を疑ってたってのに』
エミネムは誰も認めてくれなかった普通の男に戻ることを拒んでる。
また、スリム・シェイディという別人格を用いてラップしていることも含まれているのだろう。)

Full of controversy until I retire my jersey
'Til the fire inside dies and expires at thirty
俺が引退し、ジャージを脱ぐまで論争は終わらない
俺の内なる炎が燃え尽きて、俺が30歳になるまで

*(ジャージを脱ぐという表現は、スポーツ選手の引退する姿から来ている。この当時20代後半だったエミネムは、30歳になれば自分の中の闘志やカリスマ性が消え、もう引退するしかなくなるのだろうと思っていたのだろう。)

And Lord, have mercy on any more of these rappers that verse me
And put a curse on authorities, in the face of adversity, I'm a—
我らが主よ、他のラッパーたちと戦う俺に慈悲を与えてくれ
そして権力者たちに呪いをかけよ、逆境に直面しても俺は–

*(エミネムが敵対するラッパー達と対するとき、神が慈悲を与えてくれるよう祈っている。)


[Chorus]


(I'm a soldier)
These shoulders hold up so much
They won't budge, I'll never fall or fold up
この肩には重荷が載しかかる
あいつらはもう動かない
俺は決して倒れない、やられることもない

(I'm a soldier)
Even if my collarbones crush or crumble
I will never slip or stumble
たとえ鎖骨が砕けようとも、崩れようとも
俺は決して転ばない、つまずくこともない

(I'm a soldier)
These shoulders hold up so much
They won't budge, I'll never fall or fold up
この肩で持ち堪えてるんだ
あいつらはもう動かない
俺は決して倒れない、やられることもない

(I'm a soldier)
Even if my collarbones crush or crumble
I will never stumble
たとえ鎖骨が砕けようとも、崩れようとも
俺は絶対につまずかない


[Outro]


Yo, left, yo, left, yo, left, right, left
Yo, left, yo, left, yo, left, right, left
Yo, left, yo, left, yo, left, right, left
Yo, left, yo, left, yo, left, right, left

*(これは典型的な兵士の行進曲の掛け声。)

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