わたしの中の私(Vol.5)
はじめに
どうも、私×セクシャルマイノリティ×作業療法士のRuwaといいます。
はじめに前回の『光届かぬ場所』をご覧くださった方ありがとうございました。皆様から目を通して頂けることは私にとって、とても励みになります。
今回は私が"人と違うこと"に対して葛藤した様子を書こうと思います。あの時の経験がなければ現在の私は居ません。同じように"人と違う事"や"個性"で悩んでいる方の支えや励みになれば幸いです。 Ruwa
わたしの中の私
解答無き討論会
わたしは、高校生の時に母親とのエピソードをきっかけに自分のセクシャリティについて真剣に考えるようになり自分の心を閉ざし、自分や友人に嘘をついてきた。
大学生になって親元を離れ、多少の自由はあったものの”自分が傷つくこと”を恐れて、このまま大切な友人や家族、自分自身に嘘をつきつづけて大学生活を終えよう。そう決めていた。
しかし、月日の経過とともに自分を偽り続けることは徐々に容易ではなくなってくる。いつしか大学3年の冬には限界を迎え始めていた。
その後、大学生で独り暮らしだったわたしは段々と学校を休みがちになってしまった。
今は世間でも多少目を向けられるようになり”個性”や”多様性”が尊重されつつあるが、当時は今よりも得体もしれない物を見られるような視線を向けられていた。
そんな時代だったため、わたしのクラスメイトの中にもそのような目を向ける人が数多いた。
その環境もわたしが休みがちになった理由の一つかもしれない。
学校をズル休みした日は、"人と違う自分の個性を出せずに苦しんでいること"について、家賃4万円の1Kアパートの中で1人考えていた。
当時の世間体や友人に嫌われるかもしれないリスクを考えると、自分以外の人に頼ることすら出来なかった。
そのため、わたしの中で解決するという選択肢しか無く自分と向き合った。
・隠すことで傷つくことから守っている私
・自分らしく居れずにストレスを感じてる私
わたしには、わたしの中の私が二人居た。
私A)「このまま隠して嘘をついていた方が楽よ」
私B)「自分に正直になった方が悩まないじゃん」
私A)「嫌われてもいいの?
また、大切な人を泣かせちゃうかもよ」
私B)「これから人生長いかもしれないのに、
ずっと心を閉ざして苦しくていいの?」
わたしの中の私の意見が、風呂も入らずにシングルベッドで頭を抱えて布団に潜っているわたしの頭の中を飛び交い続ける。
当時のわたしにとって両者の意見はどちらも賛同できる内容だった。
模範解答なんて無いからこそ、わたしの頭を悩ませ、徐々に精神をすり減らしていった。
しかし、
誰にも相談できず、正解や答えの出ない討論会でで苦しんでいるわたしが決断するきっかけとなるような転機が、この後訪れるのであった。
わたしの雪と氷に包まれ個性の海に光が戻ること願って。
2023.1.18 Ruwa
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