朝井リョウ「正欲」の感想

今日も一日お疲れ様でした。

朝日記をやめて、夜寝る前に書く習慣に戻してから3日目。
やっぱりこっちの方がいい。
日記を書くことを一日の終わりの楽しみにできています。
今日は何を書こうかな、という気持ちが頭の片隅にありながら生活をしています。
特に面白いことは起きないので、何を書くかは定められてはいないんですけど。
今日も何を書くか自分でわからないままキーボードを走らせています。

まず、今日はずっと読んでいた朝井リョウさんの小説「正欲」が読み終わりました。
やっと読み終わりました。

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2ヶ月くらいかかったのではないでしょうか。
この2ヶ月間毎日ずっとカバンの中に入っていました。
読む日も読まない日もありました。
読まない日の方が多かったです。
チマチマ読みながら、読まなくなったり思い出したようにたまに読んだり。
面白いとは思いつつも、内容的にさらっと読めるようなものではなかったので、読む時には集中力が必要だったからかもしれません。
本を開く気持ちになれなかったことはたくさんありました。
それでも、この本を最後まで読み終えました。
読み終えただけでも、自分の中では達成感です。

そして、この本を選んで読んでよかったなと思いました。

この本を読んでいろんな気持ちになりました。
いろんなことを考えました。
そんな経験ができるのはこの本を読んだ僕だけです。
今から感想を少しだけ書きたいと思いますが、その感想のほとんどは僕の心の中にだけしまっておきたいと思います。

この本のはじめに、作者の朝井さんは

”この世界全体が「明日死なないこと」というゴールに向かって走っていることに気づいた。“

というような趣旨のことを語っています。
「明日死なないこと」か。
今日でもなくこの先の未来でもなく、“明日”なのか。
最初にこれを読んだ時はあまりピンときませんでしたが、読み終えてようやくわかります。
僕たちは毎日、明日を生きるために生活しているのか。
「明日死なないこと」の中にはたくさんのことが集約されすぎていて僕の文章能力では言い表せないのですが、少し自分の気持ちが軽くなったような気もします。

“明日の分の食事をスーパーで買って帰るだけで、あー明日も死なない前提で今日を生きているんだなって思える。“というシーンがあるのですが、そこを読んだ時に、なんか自分も明日のことを考えるだけで楽しい気分になりました。
どんなことがあっても僕たちって、明日死なない前提で全て動いていますよね。

例えば仕事で失敗した時に悔しいと思う気持ちは、明日も生きてその職場で働くから悔しいと思うわけじゃないですか。
明日そこにいないという前提だったら、悔しいという気持ちは沸かないでしょう。
明日もそこに行かなきゃいけないからこそ悔しくて辛い訳ですが、明日つまり未来のことを考えているから悔しいと思う。
自分は少しでもそこでやっていこうと思っているということです。
そうやって明日も生きていこうと思えるだけで、究極それだけでいいんだなって思えました。
決して僕が特別悩んでいたりとかではないのですが、人間の原点が知れたみたいで面白いなと思いました。

語り過ぎてしまいそうなので、この本の感想はこれくらいにしておきましょう。

一冊読み終わったので早速次の本を読み始めました。
爪切男(つめきりお)さんの「クラスメイトの女子、全員好きでした」という本です。

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「クラスメイトの女子、全員好きでした」

なんて魅力的なタイトルでしょうか。
この本は実話に基づくもので、爪切男さん本人がクラスメイトに抱いていた気持ちを綴ったエッセイです。
過去に書いたことがあると思いますが、僕は爪切男さんが大好きです。
なのでワクワクしながら読み始めました。
この本のまえがきからやっぱり最高です。

子供の頃にお父さんから、「お前はおそらく俺に似てブサイクに育つだろう。だから子どものうちはモテない。勉強ができてもスポーツができても子どものうちは顔が良くなかったらモテないんだ。でもな、大人になったら必ずお前のことを分かってくれる人が出てくる。それまでに内面を磨いておくんだぞ。」と言われたことがある。

といったような話から始まります。
すごいお父さんですよね。興味をそそられます。
「それなら僕はいま何をしていればいいの?」と尋ねると、「そうだな。好きな女の子のことをよく覚えておけ。」と言ったそうです。
この本は、その覚えていた女の子のことを綴っています。

爪さんが見ている視点は変わっていて面白いし、純粋で愛があります。
まだこの本は読み始めたばかりですが、もう既に胸いっぱいになっています。
また感想を書きたいと思います。

そんな感じで、今日はカフェで本を読んで、ネタ合わせとラジオの生配信をした1日でした。
また明日も生きていきます。

おやすみなさい。

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