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HMBって本当に効果あるの?プロテインの20倍の効果は嘘!?

こんにちは!
元美容・痩身器具メーカー社員でパーソナルトレーナー・美容アドバイザーのrutaです。

今回は強烈な宣伝で話題になったHMBサプリについて解説します。

◇HMBってどんなもの?


HMBとは人間の身体を構成する20種類のアミノ酸のうち、最も必要とされる「ロイシン」が体内で代謝されて生み出される物質です。

筋肉の合成を促す効果や筋肉の分解を防ぐ効果があります。

アミノ酸のロイシンから作られるのがHMBでなので、当然プロテインや普通のタンパク質食材からでもHMBを摂取することはできます。

しかし、タンパク質やアミノ酸から摂取できるHMBよりもはるかに多くの量を摂取することで、筋肥大に効果的であることがわかり、サプリメントとして人気が出ました。

HMBとは「3-ヒドロキシイソ吉草酸」の略称で、英語では「β-Hydroxy-β-MethylButyrate」の頭文字をとった言葉です。

◇プロテインの20倍は嘘!?

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一時期HMBサプリメントで「プロテインの20倍の効果!」「プロテインを飲むのは時代遅れ!」という強烈な売り方が話題になりました。

筋肥大ということで言うならこれは明らかに嘘です。

というのもHMBはアミノ酸の一種であるロイシンの代謝物質です。
たしかに筋合成を促進する作用はありますが、そもそも筋肉の材料であるタンパク質・アミノ酸が不足していれば筋合成もうまくいきません。

もっと言えば、エネルギーとなる糖質やホルモンを作る脂質、その他代謝に必要なビタミン・ミネラル等あらゆるものが必要で、これらの要素が絡んで筋肥大や代謝が起こっています。

そのため、アミノ酸の一種の代謝物質であるHMBだけをとってあたかもプロテインよりも20倍効果がある!というのはありえないんですね。

たしかにプロテインに含まれているHMBの量の20倍がHMBサプリには含まれている場合があります。(HMBを個別に抽出して取り出しているので、当然と言えば当然ですが。)

もちろん、HMBの効果がないと言いたいわけではありませんし、私自身もHMBは摂取しています。
ただし、商品を売りたいサプリメント業者の悪質な宣伝文句通りの効果を期待して購入するのは注意したほうが良いと思います。

こういったメーカーのものは高いですし、もっとコスパの良いものを選べるといいですね。

◇HMBの効果

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・筋肉の合成促進
人間の体では常に合成と分解が行われ、代謝が起こっています。
筋トレなどをすると、筋肉の合成が促進されて、結果的に筋肥大するのですが、HMBはこの時の筋肉の合成(同化)を司る「mTOR」という伝達回路を活性化するはたらきがあるのです。

通常アミノ酸の一種であるロイシンからHMBが合成されますが、直接このHMBを摂取してもmTORを活性化できることがわかっています。

・筋肉の分解抑制
合成と分解が行われているというお話しをしましたが、筋トレをすると合成と同時に分解(異化)も起こります。

特に減量などで、栄養素が体に足りていないと筋肉がより分解されやすくなるのですが、HMBはこの分解を抑制するはたらきがあります。

筋肉を分解してアミノ酸を取り出してエネルギーを確保しようとすることが原因なのですが、HMBは運動中の筋分解を抑えて合成を促進してくれることでトレーニングに効果的だと言われているんですね。

特にHMBは分解の抑制が強いという話もありますので、減量中に筋肉を残したい場合などは効果的かもしれませんね。

・回復促進
HMBには傷ついた細胞の修復を促す効果があり、筋トレやスポーツで傷ついた筋肉の回復を助けてくれます。
筋トレや強度の高い運動を高頻度で行う方は非常に助かる効果と言えます。

HMBは効果を実感するのに個人差の大きいサプリメントで、高強度で筋肥大や筋力アップを狙うトレーニーほど効果が期待できます。
逆に筋量の維持や健康目的の方であればあまり必要性はない可能性が考えられます。

とはいえ、今後の研究でさらに詳しく効果が解明される可能性が高いので、現時点では本気で筋トレや高強度の運動でパフォーマンスを上げたいアスリートであれば飲んでおいたほうがいいと個人的には考えています。

◇HMBの飲み方

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HMBの摂取量の目安は、1日3g(=3,000mg)程度です。
※強度の高い運動や筋トレをされる方は6,000mg程度。

HMBは安全性の高いサプリメントで、特に副作用や過剰症の心配はありません。

ただ、過剰にとった場合は筋肥大効果が下がったという報告もあります。

また、HMBは2時間半で血中濃度が半減することもわかっています。

そのため飲み方としては、常に血中濃度が高い状態を維持するために、1日分を一気に飲むのではなく、朝昼晩と時間を空けて飲むことでより効果が期待できます。

HMBは摂取してから60分程度で血中濃度が最大限高まるので、筋トレ前に飲む場合は1時間前に飲むのが効果的です。

HMBはクレアチンと一緒に摂取すると、筋肉を分解する因子であるミオスタチンの生成を抑えることが報告されているため、クレアチンと合わせて飲むのが効果的です。

また、ビタミンDとも相性が良く、筋肉の炎症を抑えながら合成促進、分解抑制の効果が期待できます。

・HMB クレアチン サプリメント 151500mg ハルクファクター [450粒]

参考価格:2,780円

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国産でクレアチンも配合されたコスパの良いHMB。5粒で1gのため、1回5粒を目安に摂るといいでしょう。

【まとめ】
・プロテインの20倍の筋肥大効果はないけど、筋合成促進や筋分解抑制効果はある。
・1度に多く飲むのではなく、回数を分けて摂取しましょう。

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私の記事ではこういったダイエット・ボディメイクや化粧品・スキンケアなどの美容に関すること、美容メーカー管理職を辞めた今だからこそ言えることなどを書いていきますので、良かったら今後も見ていっていただけると嬉しいです。

スキンケアやアパレル製品の開発をしたいと思っています。