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元CDOが考える デザイナーがマーケティングを学ぶ意味

はじめまして、SEVENDEXのUIデザイナーの山﨑です。
好きなアニメはコジコジです。

なぜこの記事を書こうと思ったか

時代と共に、デザイナーに求められる役割が「依頼されたものを作る人」から「課題解決のための戦略を考える人」に変わっていたり、最近ではAIがUIを爆速で制作できるようになっていたりしていて、私たちデザイナーの価値を見つめ直す機会が多いと思います。
そして、私自身これまでのキャリアで、いわゆる狭義の「デザイン」の限界をめちゃくちゃ感じたことがあったので、その経験をもとに、「マーケティング視点を持ったデザイナーが増えた方が絶対いいよね!」「もっといいデザイン作るためにも、マーケティングを一緒に学んでいこうよ!」ということを伝えたくて書きました。


ざっくり私のキャリア変遷

これまでの私のデザイナーのキャリア変遷と各フェーズの概要は、ざっくりこんな感じです。

通販会社
やっていたこと:
・紙からWebまで、一通りの制作物を経験
・かなり作業者よりのデザイナーだったと思う
学んだこと:
・通販はLTV命なので、商品力はもちろん、顧客をファンにし続けるためのCRM施策やブランド力の重要さ

フリーランス
やっていたこと:
・制作物は一社目と変わらない
学んだこと:
・(自分のその時のスキルでできるフリーランスという働き方では)新しい学びがないこと
・スキルの切り売りは自分にはまだ早かったということ
・一人で働くって寂しいな…ということ(寂しくて友人の働くバーによく飲みに行っていて、この時期はアルコールで顔がパンパンになっていた)

教育系スタートアップ 
やっていたこと:
・創業期から在籍していたのもあり、全部0からなので、なんでも作った
・人がいないので、デザインに限らず何でもやった(CS、インサイドセールス、Facebook広告運用 etc…)
学んだこと:
・スピード感(とりあえず外に出さないと何も始まらないので、スピードスピードスピード!という感じだった)
・デザインよりマーケティングの方が重要じゃね…!? ということ

現職(SEVENDEX)

そう、私がマーケティングの重要さを痛感したのはスタートアップでデザイナーとして働いていた時です。

マーケティングとデザインの関係性

スタートアップで働いている時、売り上げを作るために模索していた時、小手先のマーケティング施策を試しては失敗し、試しては失敗し、迷走しまくっていたみたいな時期がありました。

これでは拉致が明かないということで、WWH(誰に、何の価値を、どのように)、4P(Product:商品戦略 , Price:価格戦略 , Place:流通戦略 , Promotion:販促戦略)から見直すことに。
この時に改めて、「マーケティングって全部じゃん。ビジネスをやる上で全部やらなきゃじゃん。マーケターって名乗ってる人たち超人じゃないか。これができる人、この世に存在するの?」と思うくらい、マーケティングという言葉における、やること多さ、重要さ、難しさをめちゃくちゃ実感しました。

MARPS 「売上の地図」https://marps.tribalmedia.co.jp/

「マーケティング」の広さたるや……。実際にやってみると、やること多すぎ、重要度高すぎて、私もマーケティングの知識を深めていかないと良いデザインなんて作れるわけがないと思いましたし、それまでは、なんとなくマーケティングを理解していた気になっていたということを痛感しました。

重要度:デザイン<<<マーケティング

顧客のインサイトを見つけられてるか、良い商品をつくれているかという本質的なところが整っていれば、極端な話、イケてないクリエイティブでも数字は伸びる。
そんな中、本当に私はデザイナーとして、その視点で議論ができているのか?スタートアップのデザイナーの価値って何?私は価値を発揮できているのか?と自問しては、自信を持って「できている」と答えることができていなかったように思います。
会社も伸び悩んでいる状態で、自分の価値もわからなくなり、ストレスで肌荒れが止まらない中、自分の中で「デザイナー」を解釈し直しました。
「デザイナー」は専門職という特別なものではなく、デザインはあくまで手段。「事業成長のために今、何をすべきか」だけを考え、事業責任者やCMOと一緒に打席に立ち続けるというマインドに変えました。

マーケティングとデザインは、脚本と映画みたいなものだと思う。

脚本(マーケティング)は、ストーリーの骨格で、登場人物のキャラクターや全体の話の流れを考えるもの。もし、その脚本が映画(デザイン)として映像化されなければ、ストーリーは顧客に伝わりません。
そして、俳優(デザイナー)は、脚本を基にして世界観を表現するための最高の演技をし、お客さんに感動を与えるのが仕事です。脚本をいかに理解している俳優かで、本来のストーリーを正しく、顧客に感動を与えられる映画として提供できるかが変わってくると思います。

優れたマーケティング戦略から落とされた、顧客に伝えたいメッセージを、ターゲットに効果的に届けることができるかは、マーケティングをいかに理解しているデザイナーか、ということが重要となります。
マーケティングとデザインは絶対に切り離せない関係で、互いに補完し合うことで、最大の効果を発揮するものであり、ビジネスの成長にデザイナーが寄与するために、デザイナーはマーケティングを学ぶべきだと思います。

デザイナーってなんだろう?

これは、社内のデザイナーチームでもたまに上がるテーマです。
仕事をする中で必ずセットついてくる、ビジネス、マーケティング、デザイン。言葉は違うし、求人票を見れば、それぞれの領域がさらに細分化され、それら担う職に名前がついていて、職域も明確に記載されている。
でも、これらを分断して考えることは適切では無いので、結論が言語化ができずにいるテーマ。

デザイナーは、手に職ある専門職だと思われがちだし、自分でそう認識している人も少なくはないはず。冒頭にも書いたように、形にするスキルはAIに代替されてしまう時代で、専門職で居続けることにこだわることは危険だと思います。

だから、個人的には、デザイナーは優れたビジネスマンになるべきだと思っています。
顧客体験の設計ができて、UIもつくれる、そしてマーケティングをちゃんと理解しているビジネスマン。そこには、形に起こせることとは比べものにならない、普遍的な価値があると思います。
ビジネスを理解し、どんな要件を満たしているデザインが自社の戦略に沿ったものになるのかを考え、最適なアウトプットを判断できるデザイナーは強い。
私もここを目指しながら、日々働いています。


とはいえ、マーケティングって広いよね〜激ムズ!
越境ってみんなどうやっていってる?
デザイン作るのもめちゃくちゃ好きなんだよね……。
全部共感します!

そんな葛藤話をいろんな方としたいです。
もしよかったら、ぜひお話ししましょう〜!
そして、一緒にマーケティング知識強化仲間を作りたいです。

https://pitta.me/matches/yuSejVuehzHe

コジコジが好きだよ〜って人もぜひお話ししましょう〜◎
「スキ」を押していただけたら、コジコジのおすすめの回をお伝えします🫶

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