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2024年5月の記事一覧

【リスト】音声アナウンス

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□ サッカー実況
□ 空港アナウンス
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□ 映画上映前アナウンス
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【歌詞批評】儚い命の讃歌: acidman『世界が終わる夜』

 Acidmanの「世界が終わる夜」の歌詞は、傑作である。それは死を受け入れ生を生きる、ことを実感させるからである。

「世界が終わる事なんて 気にもしないで
小さな星が生まれて消えるだけ」

 宇宙の広大さと人間の存在の儚さを対比させている。世界が終わることが大したことではなく、ただ小さな星が生まれては消えるだけという表現は、人間の死を小さな出来事として捉えている。 この観点は、人間の生死が宇宙

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【歌詞批評】雨の擬人法: 椿屋四重奏『ぬけがら』

 椿屋四重奏の「ぬけがら」の歌詞は傑作である。それは、擬人法の使用が優れているからだ。

「降り出した雨が 小馬鹿にするんだ」

 擬人法とは、物や自然現象に人間の特性を与えて描写する手法である。

 雨が人間のように「小馬鹿にする」行動を取るとされている。雨があたかも嘲笑うように降るという描写は、主人公の失恋の孤独感や無力感を巧みに表現している。
 雨は通常、悲しみや憂鬱の象徴として用いられるこ

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【歌詞批評】再評価が叶わないもどかしさ: 山崎まさよし『One more time, One more chance』

 山崎まさよしの「One more time, One more chance」の歌詞は、傑作である。
 それは再評価が叶わないもどかしさが見事に描かれているからである。

 「今すぐ君に見せたい 新しい朝 これからの僕」

 この一節には、過去の自分とは異なる新しい姿を愛する人に見せて再評価されたいが、それが叶わないというもどかしさがある。

【歌詞批評】未練の指先: プリンセスプリンセス『M』

 プリンセスプリンセスの「M」の歌詞は、傑作である。
 全体として、恋愛の喪失感と未練を繊細に描いた感動的なバラードだが、特に優れているのが、

「消せないアドレス Mのページを 指でたどってるだけ」

の描写である。
 この部分は、失恋の後に感じる切なさや、過去の思い出を手放せない心情を巧みに表現している。

 「消せないアドレス」というフレーズは、未だに相手の連絡先を消せずにいる心理状態を示し

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【歌詞批評】恋の多様性: Mr.Children『LOVE』

 Mr.Childrenの「LOVE」の歌詞は、傑作である。
 それは恋愛の一般的な枠組みを超えた特別なつながりが描かれている点にある。

「彼になる気もなくて 責任などさらさらさ
でもね 少し胸が苦しい」

 特定の女性に対して抱いている複雑な感情を表している。彼はその女性と正式に付き合うつもりはないものの、彼女に対する特別な感情があり、そのために胸が苦しくなることを告白している。この矛盾した気

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【歌詞批評】瞬間的自由: acidman『Free Star』

 ACIDMANの「Free Star」の歌詞は、傑作である。
 それは、誰もが瞬間的に自由になれることを感じさせてくれる点にある。

 それは、次のフレーズに示される。

 「Free star たった一秒で
  Free star 世界は変わる」

 ここでの「free」は「自由」を意味し、誰もがポジティブな未来を思い描くことができるというメッセージが込められている。それも、たった一秒で。

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【歌詞批評】つよがりの捉え方: YUI『TOKYO』

 YUIの「TOKYO」の歌詞は、傑作である。
 それは、つよがりの捉え方が見事であるからである。

「つよがりはいつだって夢に続いてる」

 つよがりとは一見ネガティブなイメージがある。自分を大きく見せたい、良く思われたい。
 しかし、この部分は、つよがりをする根底には夢があるのだというポジティブな事実に気づきを与えてくれる。

「正しいことばかり選べない
それくらいわかってる」

「答えを探す

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【歌詞批評】夢の不確実性と無意識: acidman『アレグロ』

 Acidmanの「アレグロ」の歌詞は、秀逸である。
 その理由は、不確実な夢の中で自分自身の無意識を観ることの重要性を示唆している点にある。

 「静かに流れるあなたの祈りは、最初からつまり気付いていたんだ」

 このフレーズは、内的な願望や希望は、自分自身の無意識にあるということを示している。
 また、夢の不確かさの中で、無意識を観ることが重要であるということが読み取れる。

 夢とは不確かな

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【歌詞批評】恐怖の問いかけ: 椎名林檎『アイデンティティ』

 椎名林檎の「アイデンティティ」は、自己の存在意義、他者との関係に対する深い不安と疑念を描いた優れた作品である。

 この歌詞は、多くの問いかけを通じて人間の根源的な恐怖心を探っている。

「誰が真実なのですか」

 この問いかけは、他者の言動や意図に対する根本的な不信を示している。誰が本当に信頼できるのかが見えないことで、自分の判断や選択に対する恐怖が増す。人間関係における裏切りや欺瞞の可能性が

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