【歌詞批評】儚い命の讃歌: acidman『世界が終わる夜』

 Acidmanの「世界が終わる夜」の歌詞は、傑作である。それは死を受け入れ生を生きる、ことを実感させるからである。

「世界が終わる事なんて 気にもしないで
小さな星が生まれて消えるだけ」

 宇宙の広大さと人間の存在の儚さを対比させている。世界が終わることが大したことではなく、ただ小さな星が生まれては消えるだけという表現は、人間の死を小さな出来事として捉えている。 この観点は、人間の生死が宇宙の時間軸においては非常に短い瞬間に過ぎないことを示唆している。死を恐れることなく生を楽しむことの重要性が強調されている。

「花が咲き 枯れる様に
僕ら 確かに生きていた」

 自然のサイクルに例えられることで、人間の生と死が自然なものであることを強調している。
 生が限りあるものであるからこそ、その瞬間を大切にしようというメッセージが込められている。

 この「世界が終わる夜」は、死という避けられない事実を受け入れ、その中でどのように生を充実させるかを考えさせられる意味で優れた作品である。

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