「ファイトソング（第２話)」恋愛不器用が近づく1時間

二人にはタイムリミットがある。その中で恋愛を楽しみたい？いや、楽しんで知らないことを知りたい。先週、間宮祥太朗が「付き合ってください」と言ってから、今週は1時間をかけて、清原果耶が「付き合ってください」と言うまで。地味な1時間だが、清原が何かを求めていくことに気づいていく時間を明確に描き出していた。そして、耳が聞こえなくなるまでに「何かをしなくては」と言う焦りもそこにはあったりするわけで、よく考えれば、この「付き合ってください」はかなり刹那い！

しかし、清原果耶と言う女優さんは、こう言う不器用系な恋愛にすごく似合っている。「おかえりモネ」の菅波先生との恋愛も、まあ不器用な話だったし、自分に自分が照れる的な役が似合っているのかもしれない。ただ、今回の清原の演技は、朝ドラで出した笑顔とは全く違った笑顔であったりする。そう、彼女は空手で鍛えてきたことには自信を持っている。だから、悩んでいても決めたら一気に男前な感じで走り出す。間宮の家に向かって走る清原にはそう言う部分が見えた。しかし、果耶ちゃん、なかなか男前の走り方をしています。

脚本的なうまさとしては、仕事の上で、聴覚障害者の石田ひかりの家を訪ねるところが挿入されているところだろう。ここのやり取りの中で、清原に希望が見えてくるという感じ…。石田ひかりをここだけで使うと言うこともない気がする。これからの重要なピースとしてここで出した感じなのだろう。

そして、三角関係を明確にしていくために、菊池風磨も間宮と対峙させておく。そして、一気にドラマは走り出すわけだが、最後に間宮が知ってるお店が？？？と言うところで２回目終了。彼が彼女に渡す花も渋すぎるし、そう言うところで間宮の感覚のずれを表現しているのが面白い。

このドラマ、清原の仕事がハウスクリーニングだが、この仕事は、他人の家の中に入ることが可能な数少ない仕事である。脚本は、多分、そう言うところでこの仕事を使ったのだと思う。清原と間宮という異次元にいる人に奇跡を起こさせるために。そう、パラレルワールドが一瞬一つに交錯するようなところから、また違う世界に走り出す話なのである。

脚本は、ここから二人にどんな世界を見せて、どこに連れて行こうとするのだろうか？もちろん、間宮には良い歌を作ってもらいたいし、その出来上がった歌を清原が聞くことができるのか？というのも気になったりする。

2022年の最初のボーイ・ミーツ・ガール的な印象深いドラマになることを願います！次週が楽しみな岡田脚本はさすがです！