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「ノンレムの窓 2025・新春」この時期にこのドラマやるのって、神技ですな・・。

バカリズム脚本のオムニバスシリーズ。今回は、「前の車を追って下さい」と「よーい、フィクション」の二本。特に後者は、今、中○なにがしが問題になってる事件とつき合わせると、みんな、あれもこんな感じじゃないと思ってしまうドラマ。バカリズム的にはフィクションと書きながらも、ノンフィクションとして書いた気もする・・。

「前の車を追って下さい」
タイトルのセリフ、昔は刑事の追いかけシーンで結構あった気はするが、最近はそういう刑事ドラマが少ないせいもありあまり聞かなくなった。パロディーで刑事が張り込みであんぱん食ったりするのも最近は飽きてきたらしくあまりみない。這い込み中にタバコを吸いすぎて足元に吸い殻がいっぱい落ちてるなんてシーンもタバコを描かない今は皆無だ。そう、これは刑事ドラマのパロディであるのだが・・。

だから、演じるのが古田新太でちょうどいい。長年タクシーを運転してきて、このとき初めてこの言葉を言われたというのが面白いのだ。そして、こいつ何者?と最後までわからなかったが、そのセリフを言う中村倫也も、それが初めての経験。そして、追っかけるのだが、古田は法定速度を守り、中村は「もっと飛ばして」といい、古田は待ってましたとばかりに速度を上げる。まあ、こういうリアルな中でのごっこみたいな風景は楽しいと言うドラマだ。だが、最後まで中村が人を追っかけていた理由はわからないままに、最後は追うと追われるが逆転するという内容。もう一つですな。あと、支払いを電子マネーでやるって言うのもあまり面白くなかった。結果、なんか、面白いものを書こうと思って、しくじった的な脚本。こう言うのもありなのがこの「連作シリーズ」ではありますが・・。

「よーい、フィクション」
冒頭、謝罪会見のシーン。言い終わって、ディレクターがダメ出ししてテーク2。最初はドラマの撮影かと思いきや、「ニュースの撮影」だったというオチ。バラエティ制作担当の原田泰造は、プロデューサーの性強要みたいなものを見て嫌気がさしていたら、番組の捏造疑惑を押し付けられてクビにされる。ここで、小手伸也が、アイドルに「お疲れちゃん」って言うのがすごく気持ち悪くてリアルだった。というか、テレビマンに関わらず、そういう言い方する人いるが、そう言う人は私には全く合わない人である。

そこに、現れたのは小雪。非日常な雰囲気がある彼女が、ニュース捏造をしてる会社にいると言うのは、結構な説得力がある。そして、そこでは、殺人事件の捏造撮影や、政府の法案通すときのスケープゴートになる芸能人スキャンダルのでっちあげを行ってるという。ターゲットにされた芸能人はそれを受ける代わりに億単位の報酬をもらう。それが冒頭の謝罪シーンに繋がる。

まあ、これ放送する時期としてはナイスですよね。リアルな中◯問題もそんな中の一つにも見えるが、政府が何か強行しそうな感じでもないし、ただただ、中◯が嫌われていて、溜まったものが噴き出たのでしょうな。そして、そのための違約金もないだろう。だから、このドラマは関係ないのだが、最後は小手の性強要みたいな話で小手が原田に倒されるというオチ。

そう、中◯は芸能界から消えるだろうが、今、戦々恐々としてるのはテレビ局。このドラマを放送してる日テレもそんなことしてるんじゃないの?とか思ってる人は多いでしょう。そう言う意味で、なかなかボーダーラインだなと感じさせるドラマでした。バカリズム、これ、どこまでフィクション?で、実際、世の中に流れるニュースが9割は本当のこととドラマ内で言っているが、私は5割くらいだと思っている。そこは、スポンサーやテレビ局の配慮数字ですよね。

とにかく、これは面白かった。バカリズム、今年は連ドラ描いていただきたいですね、期待しています。

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