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「夕暮れに、手をつなぐ(第4話)」ファッションに舵を切ることと、恋心が開くことと・・。

先週、突然に松雪泰子が出てきたのは、今週で、広瀬すずがファッションの道に舵をきることの前触れだったのですね。それ自体はうまい感じではなかったが、例の広瀬がウィンドウで恋していたドレスを試着したところから、一気にドラマの加速がついた感じ。広瀬が伊勢丹に行って興奮しているように、脚本家も興奮しながら書いているような感じが目にうかぶ。少しドラマとしては楽しみになってきた。

最初から書いているが、このドラマのオレンジ系の色作りがすごく心地よい。夕焼けの中にドラマを見ている感じ?そして、ヨルシカの刹那い音楽がまた良い。それをベースに、演出家やスタッフもドラマ作りにノリが入ってきているのがわかる。多分、それは広瀬すずの力もあるだろう。変な訛りはともかくも、とにかく表情の多彩さで視聴者を飲み込んでいく。田舎娘でも、こういう子にいろいろ頼まれたら、一応は聞いてあげるだろうという感じ・・。ただし、突然の300万円の前借りや、突然の暖簾分けの相談は聞けませんよね。面白かった。

演出のノリというところで言えば、広瀬が伊勢丹から帰ってきて、ケーキを買ってきて3人で食べようかという時の会話のシーン。かなり面倒くさく立ち位置を変えながらしゃべらせてる。ここ、すごくテンポが良く見える画作りがされている。そして、広瀬の興奮してる状況がすごくうまく感じるように出来ているのだ。そこから広瀬がファッション画を描きだすわけだが、その才能の見せ方もなかなか良かった。一気に、ファッションデザイナーの道に入っていく話に転換したのは、北川脚本、お見事!

そして、今回の北川脚本は、確かに少し古めかしいと言われるのはわかるが、恋愛の描き方はやはりうまいと思う。先に、永瀬の方が広瀬を気になり出している。でも、いろんな女の子が彼の周囲にいるのが広瀬に没頭できない要因であることもよくわかるように描いている。そして、音楽家としてのデビューも決まり、そういう面でも落ち着かない。少し複雑な男の生活環境はよく描けていると思う。

そして、広瀬もラストに永瀬にキス泥棒を行うわけだが、朝起きたら、永瀬がナメクジに舌を舐められた夢を見た話をする。このオチでまだ二人は簡単にくっつかないよという脚本家の宣言。まあ、こういうテレビドラマのリズムは流石に心得ていますよね。

今回の夏木マリの歌は「雨あがりの夜空に」。もう、私的には「絹の靴下」を歌う、夏木マリが見たいのですが、無理ですかね?

そんな、興味もありつつ、ドラマとしては中盤になってちゃんとギアを入れ替えてきた。ただ、遠藤憲一がファッションデザイナーなのは少し違和感ありますが・・・。

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