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2022年新作テレビドラマ放浪記

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2022年の新作テレビドラマの感想です
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2022年3月の記事一覧

「ミステリと言う勿れ(第12話)」全然、謎解きが終わっていない最終回。シーズン2は遠くない?

もはや、シーズン2を考えているようなラストである。そして、最終回は2本立て。つまり、前回のジュートの話を完結させなければいけないのと、整君に最後の活躍をさせなくてはいけないということを1回にまとめるミッションだったのだと思う。かなり、イレギュラーな作り方だし、最後に残った指輪の謎が、ガロ君から整君に託されるも、そこで終わり。こんなに視聴者をもやもやしたままに陥れる相沢友子の脚本だが、多分、彼女自体が変なパラドックスに入ってしまった感じなのか?いや、無理やり、シーズン2のおねだ

「妻、小学生になる。(第10話)」このドラマの中心にいたのは、貴恵さんだったということですよね。

先週で、憑依した霊は、天に帰って行こうとした。そう、話は一つの区切りをつけていた。そして、堤真一と蒔田彩珠の心にはぽっかり穴が空いたままだった。ということで、石田ゆり子が毎田暖乃の承諾の元に、もう一度憑依してアンコール。それも、結婚記念日の日にというラストストーリー。全てがほっこりまとめられたストーリーの中心は、あくまでも石田ゆり子だった。 まず、家に帰って、最後の1日を過ごすことを宣言、そして、娘の恋人(杉野遥亮)に結婚をする挨拶をさせる。もう、ここから主導権は石田ゆり子

「ミステリと言う勿れ(第11話)」最後にまた連続殺人。危険な臭いに整君はどう絡むのか?

来週が最終回。昨今の連続テレビドラマには珍しい12話構成。そのくらい、評判がいいのか?どうかはわからないが、こういう猟奇的な話が絡み、ちょっとスタンスが違うドラマがそれなりに評価されているならそれは良しと言うところだろう。普段テレビドラマを見ない人が、ドラマも捨てたものじゃないじゃないかと思うようなことが起こっているのかどうか?とにかくも、結構、実験的なドラマであったことは確かだ。 そして、最初のバスジャックの続きの話が最後につけられた。こういう連ドラの構成も珍しいが、原作

「DCU(第9話)」腐ってる人間を一人に絞ってやっつける感じは、わかりやすいが古臭い脚本

吉川晃司が、捕まらずに海を走って終わる。そして、大騒ぎした鍵は彼が持って逃げる。国の危機管理としては大失敗なわけだ。そして、吉川がブラックバタフライである以上、テロがいつどこで起きてもおかしくない。続編があるということだろうか?映画化も考えてる?それならば、今回の倍くらいの予算使って、本当の海上、海中アクションにしてほしいものだ。そういう最初の期待は全く裏切られたわけだから。 そして、最終回も、陸の上での15年間の、当事者の上司が、兵器会社と連んでいて、テロリストへの兵器横

「妻、小学生になる。(第9話)」人が人を愛しく思って暮らすという本質の提示?

昨日、朝ドラ「カムカムエブリヴァディ」で、終戦の日に、松村北斗演じる稔の霊が帰ってきて、今を生きる孫の深津絵里と話すという、なかなか感動的な場面が描かれていた。そう、日本のお盆というものは、そんな奇跡が起こる時なのかもしれない。ある意味、日本の文化として、霊は今生に戻ってこれる道を作っているのである。そう、だから、このドラマも決して奇想天外な話でもないということなのだと思える大人になった私だったりする。 全てが、元に戻ったと思わされた先週から、今週は第一回目のゾンビに戻った

「ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○(第11話)」ゴシップの裏には誰かのかけがいのない真実がある

会社の合併が決まり、カンフルニュース閉鎖という流れ。黒木は安藤政信に使われただけだったのか?といえばそうなのだろう。それでも、安藤は黒木にそばにいてくれという。こういう、訳のわからないことをいう男は多いし、そういう訳のわからない行動も許されたのが一昔前だ。安藤の描き方は、最後まで中途半端だった気がする。この辺りをしっかり描かないと、大人のドラマにはならない。 今回、閉鎖までの最後の一週間で、カンフルのみんなが追うネタは、自社の就活での性被害があったかどうか?本当に男の性欲は

「ムチャブリ!わたしが社長になるなんて(第10話)」ラブコメの定型的な終わり方も、前向きで清々しい感じは好きです。

ラストの会見前、ロビーで志尊が不意に高畑にキスすると、見つめあった後に高畑がキスをし返す。この時の高畑の表情がすごい色っぽくて吸い込まれてしまった。これを見ると、高畑主演で、もっと正攻法な恋愛ドラマを作ってみたくなる。主演女優が、男に惚れた時に最高の色っぽさを見せられればそれは上質のスイーツのような恋愛劇になると思うからである。 そう、このドラマは、あくまでも高畑充希の現在の演技力を目一杯使ったものになっているのだと思う。それが、社長になって全力で無理なことにあたり、解決し

「ファイトソング(第10話)」思った通りの綺麗な収まり。そんなドラマにほっとする昨今

岡田惠和脚本らしい、綺麗すぎる収まりのラスト回だったと言っていいだろう。視聴者が思うように、収まるところに収まるというのは、テレビドラマのあり方として必要な方法ではあるし、そういう基本的なことをしっかりと素直に脚本にできる岡田惠和の姿勢は大事だと思ったりもする。 「ファイトソング」という、主人公2人で紡ぎ出した歌は、結局、見ている側には、リズム以外は明確に提示されなかった。まあ、そうだろうなと思ったが、やはり、ヒット曲を産んだ男として、間宮はもう少し雰囲気を変えていても良か

「ミステリと言う勿れ(第10話)」多重人格と友達と、人の成長と

この間見た「THE BATMAN」でも、最後に友達の話をしていた。人間のコミュニケーションにおける「友達」という言葉の意味は、個々人でかなりの差がある感じがする。バットマンは、その生い立ちの苦悩の中で、人を助けている。そして、彼は孤独の中で正義を見つめている感じである。そう考えると、ここにいる、菅田将暉、演じる整君も、バットマンと同じようなダークサイドの世界でもがいているということなのかもしれない。そんなことを考えながら、整君に同化している私がいたりする。そう考える人だけが、

「DCU(第8話)」子供の時の記憶に嘘はないということか?大人が腐っているということか?

昨日見た、バットマンは利権を持っている人々が皆糞であり、連んで街を腐らせているような話だったが、このドラマも似たようなところがある。遠隔操作システムを狙う奴は、皆、自分のことしか考えていないわけで、その利権のためには、平和に生きている友人も脅かすという状況。ある意味、テロリストということだし、こういう輩を扱うのがうまいハリウッドの製作会社の意見もあったのだろう。そんな、色々見えてくるが、全体的には日本的な流れ。まあ、阿部寛はバットマンみたいなものか? そう、横浜流星の記憶が

「妻、小学生になる。(第8話)」彷徨う霊が、落ち込んだ人に憑依するというこじつけ

突然、小説家として成功した女子高生の話と、石田ゆり子の話は、基本的にリンクしていなかったという事実。そこのところは、このドラマをどんくさくしてしまった感じがする。結局、この女子高生の話は、本筋を説明するための仕掛けでしかなかったわけだ。だから、女子高生が倒れた時に、出てきた男は、そこに憑依していた霊ということ。ある意味、脚本書いてる方は、これは、伏線みたいな感じで描いていたのでしょうか?どうもスマートではない。だいたい、この女子高生と神木が知り合うようになるのも、すごい無理ク

「ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○(第10話)」ざわざわが収まらないままに、ラストは結構面白そう

何故に、安藤政信が、カンフルニュースの価値を上げようとしたのか、ここでわかる仕掛け。今回のラストの前に安藤が「瀬古、お前も普通になったな」という台詞を吐かせるのは、主人公、瀬古璃々子は、普通ではないし、悪業に対しては許せない体質ということなのだろう。そのアナーキーな女をうまく利用できた安藤の思い。まあ、男が女を利用するという図は今も世の中に多くあることなのでしょう。 そこに至るまでに、今回は、文学賞の出来レースと、就活詐欺を安藤がカンフルニュースに追わせる。最初の頃からは考

「ムチャブリ!わたしが社長になるなんて(第9話)」熱い抱擁と解任と。恋物語がラストスパート!

先日「ミステリという勿れ」の項で、カレーが美味しそうに描かれていることを書いたが、ここ「ムチャブリ」でも、今回はカレーライスが食べたくなるようなシーンが描かれていた。「カレーライス」という料理は、日本の家庭の中を描く上で非常に便利な料理である。多くの人にいろんな記憶を思い出させるし、一緒に食べた人の顔も思い出させる。給食のカレーの匂いとかもたまらないのである。食欲をそそらせたい絵を撮りたい時は最高の料理だろう。そして、ここでは、高畑が作った、コーヒー入れすぎで焦げ付かせたカレ

「ファイトソング(第9話)」ラストに向けての溜めの回。最終回が見たくなる仕掛け

そこでエレベーターが開かないのは出来過ぎだろう!と思うが、ラス前の仕掛けとしてはなかなかと言えるのか?しかし、間宮祥太朗の服、なんかおかしいよね。まあ、そういうセンスは基本ないという設定か?ムササビ緑バージョン? 最初に、再会のシーンを出しているが、これはなくてもいい感じ?いや、ドラマを最後まで見させようとする技か?どちらにしても、これが今回のラストであり、最終回に向かい二人がどうなるか?ということで、今回を見てる人は最後まで見るのだろうという脚本。 時は2024年と表示