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無になったお店

食事が始まったら
カメラで料理を撮らないで下さい
これはをお店がお客に強制する
飲み物は一つ注文して下さい
料理が食べ終えたら
アンケートを書かされる
メルマガ登録を進められる
シェフは独特な目つき
悪い目つきでは無いが
とっつきにくそう
とある料理教室で
このお店に行きたいと話したら
いい顔も返答も無かった
それよりも別の予約が中々取れない
お店の話で盛り上がりだした
まずはこのお店
料理をカメラで撮らせないお店
ランチコースの味も雰囲気もいい
品数も多くセンスもいい
値段は相応なのに高い気がする
飲み物も高い気がしてくる
なぜか断りにくいタイミングで
「トリフ」のトッピングをすすめられた
断れなかった
断りにくかったが正解
なんかモヤモヤするのは
料理をカメラで撮らせない強制が
値段を高く感じさせて
食事の時間を楽しめず
異様な緊張感がまとわりついて
味もスマートに入って来ない
何かシェフのペースで食べさせられている
映画「ザ・メニュー」のような雰囲気を感じる
食後のアンケートもメルマガ登録も強制感が迫る
メルマガも毎日毎朝届くが
たまに
こちらの氏名が「~さんはどうですか」
みたいな文言が付いてくる事もある
こちらがお願いしたお祝いプレートを
忘れていたのに
それについての一言も無い
謝罪とかではなく
ほんの気持ちの一言があれば
誕生日にはお安く食べれる案内のはがきが届く
内容は安く食べれるのは本人一人
このはがきの利用はもう一人誘わないと使えない
何とも喜べない
何がお得なのか
これはシェフがお得になるはがき
はがきの期日が迫ると
メルマガに
来店の催促を感じる文面届く
映画「ザ・メニュー」のシェフの招待状のようだ
実はこのお店は二回利用した
二回とも特別な日に利用したから
特別な気分を存分に味わえるお店としては
抜群だと思うけど
少しゆっくりと食事のデザインを楽しんで
カメラにその食事をおさめながら
独り言って 味を確認し
次の料理が来るまでに
しばし落ち着く時間が提供される
お店が自分は好みだ
映画「ザ・メニュー」は好きな映画だ
その映画のような雰囲気が
少し見えるこのお店は
嫌いでは無いが
もう行かないと思うから
インスタも見るのをやめた
メルマガ登録も昨日の夜にやめた
この店がどう変わるかは興味が無くなった
というのが正しい
無に等しいでは無く
無になったお店




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