見出し画像

スズメバチとの遭遇~痛かった思い出と対策~

 いつもお世話になっております、ランニングハイ事務局です。梅雨明けの気配も漂い始め、いよいよ夏本番が近づいてきました。関東では今年初めての猛暑を記録したとか。

 暑さももちろんそうですが、夏は「ヤツ」にも警戒せねばなりません。そう、日本で最も人を殺めている生物「スズメバチ」です。これからの時期は活動が活発になり、少しでも刺激しようものなら容赦なく襲い掛かってきます。実は筆者も過去やられた経験が・・・。

 そこで、今回は筆者の経験をもとに、スズメバチに刺された時の対処方法についてお話していきたいと思います。

冗談抜きで痛かった思い出

 トレランをしていたある夏の日のこと。それは突然起こった。けたたましい羽音が周囲に響くと同時に激痛が走る。一瞬の出来事に理解が追い付かない。ただ本能が命の危険を知らせている。とにかく避難しなくては。無我夢中で走って林道に出る。追手は来ない。安心したのも束の間、患部がみるみる腫れだす。赤紫色に変色した皮膚は見るに堪えない。出血している箇所も。痛い。ただただ痛い。しかし、ここでもたもたしている暇はない。毒を抜き、患部を水で洗い、軟膏を塗って応急処置。ショートカットで下山し病院へ。幸い重い症状はでなかったものの、首、背中、右手(指)、左腿の計4か所を刺された大惨事だった。痛みは丸一日続いた。

山ではどこに潜んでいるかわかりません

もし刺されてしまったら

 実際のところ、筆者のようにスズメバチに遭遇する可能性は決して高くないと思います。特に事前にコース整備を行うトレラン等の大会では、その可能性より低くなります。ただ、自然相手に絶対はありません。いざ刺された時にあたふたして対処が遅れてしまわないよう、今のうちに手順をおさえておきましょう。

1. 安全な場所に避難する

 まずはとにかくこれです。彼らは基本集団で襲ってくるので、その場にいたらやられ放題です。被害を最小限にくいとどめるためにも、スズメバチが追ってこない場所まで逃げましょう。

2. 毒を抜く

 ここは時間との勝負です。針から注入された毒をすぐに抜き出すことで、患部の悪化を軽減することができます(刺されてから10分が目安)。自分の手でできないこともないですが、「ポイズンリムーバー」があるとより便利です。

《ポイズンリムーバーの使い方》
①ピストンを引き上げる
②患部にカップを当てて最後までピストンを押し戻す
③その状態を60~90秒間キープ
④ピストンをゆっくり引き上げる
※これを3回ほど繰り返す

まずピストンを引き上げる
患部にしっかり当ててピストンを押し戻す

3. 水で患部を洗う

 ハチ毒は水に溶けるそうで、洗うだけでも効果が期待できます。また、その後の処置のためにも、洗って患部を清潔にしましょう。携帯するのは純粋な水にしておいて、ドリング用は適宜粉末を溶かすという形をとると無駄がないです。

4. 抗炎症軟膏を塗る

 次に抗炎症成分の入っている軟膏を塗りましょう。中でも「ステロイド軟膏」は高い効果を発揮します。ステロイドと聞くと、副作用を連想する方もいるかもしれませんが、市販品を用法用量を守って使用する分には問題ありません。一点、刺された直後に塗り込もうとして、逆に毒をひろげてしまわないよう気を付けましょう。

5. 医療機関を受診する

 最後に、我慢できそうな痛みであっても、必ず病院で診てもらってください。痛み止めをもらえるはずなので、精神的にも楽になります。

※2回目以降は「アナフィラキシーショック」に要注意!
 
一度ハチ毒(抗原)が体内に入ると、体はそれに対する抗体を作ります。その抗体は次にハチ毒(抗原)が入ってきたとき、攻撃をしかけて体を守ろうとします。ところが、その攻撃が過剰でかえって体に悪影響を及ぼしてしまうことがあります。これがよく耳にするアレルギー反応です。そして、このアレルギーによって命に関わる重大な症状がでることを「アナフィラキシーショック」といいます。具体的には、蕁麻疹、呼吸困難、意識障害などの全身症状です。こうなると一人ではどうにでもできないので、リスクのある方は一人で山に行かない、病院で専用治療剤(エピペン)を処方してもらう等の対策が必要です。

おまけ

 最後にちょっと宣伝を・・・。毎年「KAKITSU」が開催されているたつの市ですが、そうめんの有名ブランド「揖保乃糸」の生産地としても知られています。揖保乃糸公式サイトではおすすめのお店もピックアップされているので、ぜひ大会参加にあわせてお立ち寄りください!(今年はエイドでもでるかも・・・)

 また、2023年大会のエントリー期間を7/18(火)まで延長しています。すでに前年のエントリー数を上回りましたが、今年は新会場。まだまだエントリーをお待ちしておりますので、ぜひこちらもよろしくお願いします!

この記事が参加している募集

夏の思い出

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?