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It's up to you.

ここ数年、コロナ禍を経て、これまでずっとめんどくさがったり遠ざけていたりした借金みたいなものが、世の間で一気に膿となって溢れ出てきた。それを2020年ごろから今に至るまで、手当てしたりリハビリさせられているという感覚がある。それは世間だけじゃなく、自分にとってもそうなのかもなと思う。

日本という島国で生きていると基本的に暮らしやすさが前提としてあるため、なんとなくこの歳まで無病息災で生きてこられた。それが、4ヶ月前イギリスに来て、今もまだ全く英語ができない中、郷のルールを模索しながら常に不自由と隣り合わせて生きていると、「生活」に対する輪郭がよりクッキリとしてくる。

”みんな”の枠から少しでもはみ出ると異形と感じ取られてしまいがちな日本の教育で育ち、不特定多数と同じ線路を歩いていればとりあえず安心という文化で生きて来たものだから、イギリスの「Up to you.(あなた次第)」感はかなりエネルギーを使う。
特に、ロンドンという都市は特に色んな人種がミックスされていることもあり、生きていき方も何を選ぶかも本当に様々。明らかに周囲への迷惑や自分にとって危害がない限り、誰も注意したり怪訝な顔もしない。ある意味その寛大さが生きやすくもある。私にとってロンドンは「生きやすく」、日本は「暮らしやすい」。

すべてが自分次第な上、外国人として過ごしていると「どうしてイギリスに来たの?」「日本ではこれまで何をしていたの?」と何度となく聞かれる。そのため、自分と対峙せざるを得ない。私はこれまで主に制作や出版業界で色んな仕事をしてきたけど、なぜか仕事内容に対して深くは語れない。それは忙しすぎたから記憶がないのもあるし、情熱と若さゆえの体力だけでこなしてきてしまったからな気がする。

10年近く、身を粉にして血を流しながら働いてきたのに、ウンチをした時に消化されてないコーンの粒みたいに、ただ向かってきたものを丸呑みしてなんとなく排出風にしていただけなのかもしれないと思ってきた。
何も無い自分ができるせめてもの力だと思って持てる体力を全て使ってアタックしてきたものの、情熱だけで進み続けるのには限界があると今更ながら気づいて落ち込んでもきた。ただただ、スピード感を要する業界のジェットコースターから振り落とされないように、必死だった。

ここでもまた情熱だけで進むことはできると思うけれど、外国人たるものそれだけでは通用しない。都市なので代わりの人間ならたくさんいるし、若くて体力のある英語話者もたくさんいる。

早いのか遅いのかわからない30歳のこのタイミングで、嫌でも強かに考えなければ進めない環境に身を投じたのが吉と出るか、はたまた結局自分の壁を登りきれずに帰国し元の薄給生活に戻るのかはわからない。やるだけやってみる。これまでめんどくさがって遠ざけてきた「コツコツ」を1からやるチャンスなのかもしれない。

たかが2年、されど2年。自分も周りも毎月毎日状況が変わっていくこのイギリスで、粛々(コツコツ)と向き合ってみる。

コツコツの第1歩としてまずは、1日1ページの日記帳をamazonで購入。£5.99(約1000円)。
これで勉強のために日英の両言語で日記を書こうと思う。
あと、ロンドンはいたるところにamazonロッカーがあるのがとっても助かる。家に配達すると1000円近く送料がかかるものがロッカーを利用すると早いかつ無料だったりする。

ロッカーへ荷物が配達完了するとメールが届くので、そこの案内に従ってamazonアプリを起動。
あとはメールに添付されていた受け取り方法のURLに沿い、ロッカーの目の前でBluetoothを繋げると反応して扉が自動で開くという仕組みだ。選んだロッカーによって受け取る方法は様々で、メールに添付されているバーコードをかざしてパスワードを入力するタイプのロッカーもある。

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