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3.スキルス胃がんと食事について

ガリガリくんのアイスが革新的だと、ニュースになっていました。

これ、本当に緩和ケアをしていた父にもとても大事な食材で、ICE BOXなどをはじめとしたシャリシャリ系のアイスには大変お世話になりました。ありがとうございました

ガリガリ君のカップが発売されて、一番素晴らしいことは「食べ切れるかもしれないサイズ感」ということです。これは病気と向き合う方にとっても「食べ切れた」という最大の自信に繋がるでしょう。

今でも父の声で忘れられないのは「いいなぁそんなに思いっきり食べられて」という言葉でした。もともと食べることが大好きな父にとって、胃がんと向き合うのは本当に苦しい時間だったと思います。

スキルス性胃がんがわかってから、家族でたくさんの本を読み漁りました。
特に、胃がんを治した食事方法などの書籍を取り寄せ、朝から晩まで吸収しました。

ガンに餌を与えるから糖質はとってはいけない、などの手法も試しました。正直、どの方法がガンとの向き合い方において良いのかは分かりません。個人差もあると思います。

だけれども1つだけ言えることがあります。

それは最後に後悔することは「食べなかった、食べられなかったこと」です。

本当の最後になると正直、ガリガリくんのようなアイス以外、胃が受け付けなくなります。固形物は基本戻してしまいます。ただ、それまでの過程の中でも〇〇が食べたかったな、と父が話している姿をよく見ていました。

私が今回の体験の中から学んだこととしては「やりたいことをやる」がガンとの向き合い方の正義なんだと感じました。

それは、癌と診断された人だけではなく、私を含め、すべての人に伝えたいことです。やりたいことをやれ、後悔するぞ。ということ

死ぬ前にあれができなかった、と思うのはとても悲しいですし、残される家族としても心残りになります。食事だけに限らず、すべて、やり切ることが大事だと改めて感じました。

やりたいこと、挑戦したいこと、というのは体が不健康ではできないことの方が多いはずです。健康な身体のうちに、いや、ずっと後悔しない人生を歩むために身体を健康で保ち、その上でチャレンジする人生、というのが豊かに生きることができるコツかもしれません。

「好きに生きろ」
父からの最後の最後のメッセージだと思い、精一杯歩みます。

長くなりましたが、最終的にお伝えすると
スキルス性胃がんだから〇〇を食べてください、食べないでくださいっていうのはありません。自分にとってストレスなく、楽しく食事の時間をとり、食べたいと思うものを優先して1食を大事にしてください。

ありきたりなメッセージなのかもしれませんが、スキルス性胃がんと向き合った家族の本音です。

誰かの励みになっていたら嬉しいです。
本日は、ここまで。




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