ゼロからのヴァイオリンマスター(17)
今週は、昨日まで3日続けてテクニックの話をした。
ボーイングとフィンガリングはセットで何度も慣れるまで練習する必要があるが、きしんだような(かすれたような)音が頻繁に出ているうちは、人によってはその音を聴き続けるのは耐えられないだろう。
だから、挫折する人も少なくない。
そういうときにオススメしたいのが、自分が好きな曲の一部を弾いてみることである。
例えば、私なら、島谷ひとみの「亜麻色の髪の乙女」の冒頭部分を演奏してみた。
ラ♭ラ♭ラ♭ファファ、ラ♭ラ♭ラ♭ミ♭ミ♭ミ♭、
(あまいろの、ながいかみを)
ラ♭ラ♭ラ♭レ♭ーミ♭ファファミ♭レ♭ードー
(かぜがやーさしくつつーむー)
この一節だけでも頑張ってスラスラと弾けたら、拍手喝采である(と私は思う)。
この曲は、1オクターブ下げてD線でやると良い。
最後の「レ♭ードー」は、G線に移弦することになるが、難しいときは、代わりにそこだけを口ずさめば良い。
そうしたら、「やっぱり最後まで弾ききりたい」という思いが徐々に込み上げてくるだろうから、そのときに最後のつなぎに挑戦してみるとよいだろう。
好きこそものの上手なれとは、こういうことなのである。
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