政令指定都市めぐり【第2回】

神戸市の次は、お隣りにある岡山市に移動しよう。

岡山市は、全国の政令指定都市20の中で、2009年に18番目に指定されたので、歴史としてはまだ浅い。

神戸市は、大阪市・京都市・名古屋市・横浜市と並んで、最初に指定された歴史ある指定都市である。1956年に指定された。

岡山市へは、新幹線だと「のぞみ」に乗れば、新神戸駅から30分ほどで着く。ちなみに、1駅で着くから、アナウンスは「次は岡山」である。

岡山市の行政区は4つあるが、シンプルに「北区」「東区」「南区」「中区」となっている。「西区」はない。

4つの行政区のうち、北区には、有名な観光スポットである「後楽園」がある。

水戸の偕楽園、金沢の兼六園と並ぶ日本3大名園の一つである。

後楽園は、江戸時代に、備前岡山藩の2代藩主の池田綱政が造営を命じて、1700年に完成したものである。

したがって、323年の長い歴史がある。

後楽園へは、JR岡山駅からは徒歩25分ほどで行けるが、歩くのがしんどい人は、バスも駅から出ている。

そのほか、岡山市は、桃太郎ゆかりの地として、文化庁から認定されている。正確に言えば、「『桃太郎伝説』の生まれたまち  おかやま~古代吉備の遺産が誘う鬼退治の物語~」ストーリーが日本遺産として認められた。

実は、この認定は、つい5年前の平成30年のことである。

桃太郎伝説が残る地としては、全国各地に30ほどあり、岡山が有力候補とはいえ、きび団子(=「吉備」という地名が由来と言われている)の名前の根拠も不確かである。

だが、北区にある岡山県立美術館には、「桃太郎絵巻」が所蔵されており、同じ北区に「岡山桃太郎空港」や「岡山桃太郎温泉」もある。

いずれも訪れてみて損はないと思うので、3ヶ所それぞれでどんなPRをしているのかを比べてみるのも楽しいだろう。

また、神戸市にはない魅力として、大正元年創業の歴史ある路面電車(通称「岡電」)が市内を走っている。大正元年は1912年なので、110周年を昨年迎えたわけである。

岡山駅前から、清輝橋(せいきばし)線と東山線の2路線に分かれている。

桃太郎大通りも走行区間に入っているので、のんびりと市内周遊するのもよいだろう。

最後に、岡山県から香川県にまたがる有名な「瀬戸大橋」は、岡山市ではなく、西隣の倉敷市が起点である。

ただ、今年は瀬戸大橋開通35周年であり、記念事業も行われている。

夕方から夜に岡山を訪れたら、瀬戸内の夕日とライトアップされた瀬戸大橋を一緒に楽しめるので、行ったことがない人はぜひ写真に収めると良い記念になるだろう。









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