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愛犬のお供え花を断ったのは、ペットロスを…〜実際にあったトラブルも〜

お供えを受け取り方もペットロスを和らげる工夫の一つ。

2019年7月、14年連れ添った愛犬・めいが亡くなりました。SNSで、これまでのお礼をかねて訃報を報告いたしました。

「お花などはご遠慮願います」と書き添えて。それは、2012年のペットロスから学んだからです。

誤解をしないで欲しいのですが、お花(お供え)をいただくことはとてもうれしいです。ただ、私が気が付いたことは、お花がうれしいのではなく「私の家族のことに、悲しいと心を寄せてくれること」がうれしいんです。

ペットロスを悪化させるのは、周囲との温度差や無理解も要因になります。

そういったことを踏まえながら、読んでいただければ幸いです。

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お花を断った理由

理由はいくつか、あります。

1)人間関係のトラブルがあった

2)個人情報の流出の恐れ

3)片付けに伴う精神的苦痛

4)金銭的なもの(笑)

そんなに言ってないのに、まさかの大量の花!

前回の記事で、私の愛犬・かんたが2012年に亡くなったことを書きました。そのときは突然のことだったし、受け答えできる自信がなかったので、1カ月後にブログに訃報を書きました。

とはいえ、リアルで繋がっている犬友さんはいまして…。

その方たちにだけは話していたんですね…。

それでもですね…届いたんですよ…。

その数 40個!

1)人間関係のトラブル

40個のうち、ほとんどが宅配で届きました。

その数年後知り合った、花屋さんから「戸田さんって、昔、花を届けたことあるよ!めっちゃ覚えてるよ!」と言われたくらい、届きました。

するとですね、自然とこんな声が出てくるんですよ。

「どんな花が届いたか知りたい!ブログに載せてほしい!」

そのときの私は感謝の気持ちでいっぱいだったんで、素直に一つ一つ写真を撮り、ブログに●●さんのお花と説明をつけました。

すると、こんなメールが届いたんですね。

「私の花が(他の人より小さくて恥ずかしい!」

「こういうのって、花を送ってください!って言ってるみたいで嫌味だよ」

普段だったら、スルーできることも、こういうメンタルが弱いときなもので、すごく落ち込みました。

この人にとって、私の愛犬の死は承認欲求の道具でしかないんだ、と。

とりあえず、その記事は削除しました。

2)個人情報流出の恐れ

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なんだか大げさなんですけど(笑)

これも実際にあった話です。

「●●ちゃんが亡くなったんです。●●ちゃんちはルンカさんで商品を買っていますよね?お花を送りたいので、住所を送ってもらえませんか?」と常連のお客様から相談がありました。

話を聞くと、いつもブログを読んでいるけれど、直接の交流がないとのことでした。

ブログやSNSでいつも見ていると、下手したら、年賀状のやりとりだけの親戚よりも距離を近く感じてしまうので、こういう発想に至ったのかもしれません。

私の立場上、もちろん、教えることはできません。これから後述する経済的な理由もあり、心で冥福を祈ってみてはとお話して終わりました。そっと見守ることも大切だよと。

以前に知人が私の自宅を他の人に話していたことがあり、知らない人から突撃訪問がありました。(これもまた違う機会に話します)

もし、お花を送りたいから住所を教えてくれませんか?と言われたら、商売上、無下にはできません。かと言って、自宅を教えるわけにはいきません。

また、前回の記事でも書いたように荼毘に付すまでの大切な時間を、お花のことで消費したくなかったというのもあります。

3)片付けに伴う精神的苦痛

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これはまぁ…くださった方に申し訳なくて書きにくいんですが、書きますね。

想像してみてください。約10畳くらいの小さなリビングに、40個のフラワーアレンジメント。

部屋の半分はお花です。私の母は「私の葬式でもこんなに花はこないんじゃないの」とか、夫に至っては「もう、俺、カンタに花の数で勝てる気がしない、完全なる敗北」というほどの量です。

お花の世話は、気がまぎれるし、可愛いし。

時間が経つにつれ、枯れたりしぼんだり。その花がらを積んで、少しずつ隙間ができて、ハゲてきたアレンジメントをいくつか合体させてみたり。

少しずつ減っていく花と同時に、周囲の反応も変わってきました。

「そろそろさ、悲しんでたらダメじゃない?」

「新しい犬を買えばいいんじゃない?男の傷は男でしか埋められないように、犬の傷は犬で埋めればいいのよ」

(あえて、「買う」にしますね)

そんな言葉が来るようになりました。

減りゆく花の数だけ、周りからそう思われているような気がして、まだ立ち直れない自分を責められているような気がして辛かったのを覚えています。

昨年、お花を断ったのはこれが一番の理由です。

4)経済的な理由

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これもね、書きにくいんです。

お金が惜しいとかともまた違うんですが…。

こういうお供えというのは、お返しをしなくてもいいそうなんですが、やはり心が落ち着かないものでして。

(なんせ、ペット葬儀はルール化されてないし)

カンタが好きだったさつまいもを使って、知人が経営するカフェにパウンドケーキを作ってもらって、皆様に送りました。

送料もかかりますので…一人単価3000円近くはかかるわけでして…。

というとですね、約12万円かかったんですね…(笑)

めいのときは流石に2回目だし、今や通販ショップやってるくらいなので、発送のノウハウも少しはあるんで、そこまではかからないとは思います。

ただ、あのときは無我夢中だったので、そこまで考える力もなかったんです。最近になって、あのときいくら使ったんだろう?と思い返して、気が付いたくらいで(笑)

結果的にペットロスは

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めいとカンタは亡くなった状況や年齢も違うし、ペットロスにならないように準備をしてきたのもあって、前回ほどではありませんでした。

お花はもちろん、うれしいです。ただ、こうしたトラブルもあって、傷ついた心をさらに傷つけてしまい、私の場合はペットロスが長引き、自分も交通事故にあうほどでした。

なので、お供えの受け取り方も少しだけ、考慮してみるといいのかもしれませんね。今回は遠慮したのもあって、そんなに届かなかったので、ストレスもなく、愛犬との別れに向き合う時間も取れました。

参考になりましたでしょうか?

お花をくださった方に申し訳なく、書くことを躊躇していたのですが…。皆様のペットロスが深くならないために、参考になれば幸いです。

よろしければ、サポートをお願いします。いただいたサポート費で何かします。(なんだろ)