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silver bullet 1話
まずは前書き的なものを……
以前やっていた企画で「あなたの為の物語」という企画をやっていたときの文章です。
まあ、分かりやすく言うと、よみたい文章を書く。その人のリクエストに答えて。
と言うものです。まだ続いてるんですがね……
そこで出たお題で耽美なヴァンパイア物と言うので書かせていただいたものです。耽美さが出てるかどうかは……謎です。
では、以下本文です。
silver bullet
silver bullet 2話
五年前……
「おいアルジャン! お前、飯はまだできないのか? 全く早くしろ!」
「す、すいません親方。今できますから」
怒鳴りつけられる一人の青年。見事なほどの銀髪に、スラリとした細い手足、そして吸い込まれるそうなほど蒼く澄んだ瞳。その姿はなよなよとしていて、とても男のようには思えない。
「親方、出来ました」
今できたばかりのご飯を親方に手渡すアルジャン。それを一口食べ、親方は勢いよく吐き
silver bullet 3話
一発の銃声が轟く。そこには、心臓を打ち抜かれ倒れ込むヴァンパイア。
「ちょっと、ヴァンパイアさん。死ぬ前にひとつ教えてほしい事があるの」
見事な銀細工のリボルバーを手に、ヴァンパイアに歩み寄るハンター。
「き、貴様に教える事など……」
ヴァンパイアの顔を思いっきり蹴り上げるハンター。
「素直に教えてくれれば直ぐに楽にしてあげるわよ、ヴァンパイアさん」
打ち抜かれた身体から青白い火が点き、燃
silver bullet 4話
再び五年前……
目が覚めるアルジャン。まだ噛まれた場所が激しく痛むが、なんとか身体を起こし、横たわるジリッツァに這い寄る。
「ジリッツァさん……大丈夫ですか、ジリッツァさん」
身体を揺さぶるが返事はない。しかし、呼吸は有るようなので、死んでいるわけでは無いようだ。
「くそ……僕にもっと力があれば……」
身体の痛みにもまして、ジリッツァと親方を守れなかった自分の不甲斐なさに、涙がこぼれる。
silver bullet 5話
クルクスの街に夜の闇が降りる。ジリッツァはベットから起き上がり、身支度を整え、最後に銀細工のリボルバーを手に取る。
『お父さん、今日も私を守って』
そう願いを込めると、リボルバーに銀で出来た弾を込め、それをホルスターにしまい込む。部屋を出た所でバトラーに声をかけられる。
「よう、ジリッツァ今から行くのか?」
「ああ、もうそろそろ奴らの動き出す時間だからね。で、何か解った事は?」
少し顎に手を
silver bullet 最終話
一年前・・・・・・
「早く、早くメディウムを探さないと・・・・・・」
焦りばかりが募るアルジャン。ヴァンパイアになった今、アルジャンは夜にしか出歩くことが出来ず、メディウムを探すことも困難になってしまっていた。
そして、アルジャンはジリッツァと別れた後、メディウムを探し続けるが、見つける事は出来なかった。
その間、アルジャンは喉の渇きを動物の血を吸うことで抑えてはいたが、それだけではどう