【お母さんとはいえ、これだけは言う事がきけません。私はパリに行く。木戸 実千子】
3回にわたり回想みたく木戸さんのお話を致しましたが、🔴木戸さんの仕事はというと、日本から来てパリで働きたいという若いパティシエ・ショコラティエやブーランジェのお世話するというもの。
他には翻訳の仕事をしたり、ビジネスの場においての通訳もされていた。
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そんな木戸さんをご紹介下さったのは、福岡のとあるパティスリーのシェフと、シェフのお父様（パン職人）。この事についてはまた別の機会に触れたいのですが、
木戸さんという方はいつも豪快に笑う方で、どんな時も前向きで行動的。日本でも、とりわけ優秀だった事がわかるし明朗快活 その言葉通りの方。
🇫🇷そんな木戸さんがハタチくらいの時、夜逃げをする形で日本を離れたと教えてくれました。
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親御様を頼れば、援助いただけるくらいご裕福であったはずの木戸さんでしたが、親御様の力を一切お借りせず、ご自身ですべてを用立て、日本を発つ1番早い便を予約し用意周到ご自宅を出たとお聞きしました。
家を出る際に少しでも物音を立て様ものなら気がつかれてしまうから、息を殺して玄関まで出られたそうで
気が付いたお母さんが追ってきた時の為にと自宅前にはタクシーを手配し、完全夜逃げの用意周到で日本を離れた とのこと。
大きなスーツケースも絶対に絶対に気が付かれない様にと奥深くかくまっていたそうで
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そんな事で、誰の力も援助も受けず、単身フランスに渡ったというすごいバイタリティーの持ち主であるから、無礼を受けたら〝クソ野郎〟を言うのは簡単だって事。
それから、この仕事に同じ様に関わって下さる高綱さんも、親御様の反対を受けながらパリに出て来られたそう。ですから、木戸さんも高綱さんも、フランスやフランスでのお仕事に並々ならぬ愛がある。
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