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臨床心理士が事業所得にするもの

近況つらり

最近、勤務する学校でこんなマスクしています。

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あ、待って、通報しないで…。

ご存知の方も多いかもしれませんが、週刊少年ジャンプで連載していた人気の「鬼滅の刃」の主人公竈門炭治郎(かまど たんじろう)のモチーフマスクです。

鬼滅に媚びた大人と言われるかもしれません。みんなが鬼滅の刃を好きなわけじゃないんだから、そういうのは適切ではないという意見もあるとは思うし、そういう「マジョリティ性」とか「子ども=鬼滅」みたいな構図は自分が子どもの頃にも好きではなかったかなと思う。

それはまるっと飲み込みつつ、マスクをして歩いていたのですが、マスクのおかげで認知はされているような気がします。

遠くから「鬼滅じゃね?」と指差されたり、すれ違いざまに振り向かれたり。あの人イケメンだねって指差されてみたい人生でした。

「カウンセラー」の認知はされなくても、「鬼滅の刃的なマスクをしている学校にいる大人」という認知はされてもらえるようで、「カウンセラーの人に会ってみない?」って話をふってもらうときに「ほら、鬼滅のマスクした人みたことない?あの緑と黒の」っていうと「あぁ、みたことある」って言われたり。

誰だかわからん得体のしれないカウンセラーよりは、みたことある既視感が少しハードルを下げてくれる面はあるんじゃないかなと感じています。

これも一つのプロモーション活動かな。

そして、子ども以上に大人受けがいいような気がしています。

マスクをきっかけに「それ鬼滅ですか?」みたいなところから会話が生まれるんですよね。そこから子どもの様子に話をつなげたりもできて、「きっかけ」にもなっているような気がしています。マスクしていると表情が見えにくくて、コミュニケーションがしにくいっていう話も聞くので、そんな中で和ませられるアイテムとしてマスクを活用していくのもあるかなと思いました。

そんな話をしたら、「よくその格好で面前を歩けるね」と冷静に突っ込まれました。一人焼肉も行ける系の人間です。

事業所得は、独立性・継続性・反復性

前回のnoteについてのTwitterを割と拡散してもらっていて、フォロワーさん以外にもインプレッションしてもらっていました。

(写真がよかったのかな)

今日は臨床心理士は何を事業所得にできるかについて書いてみようかと思います。事業所得ってなんやねんという方は↑のnoteを先にみていただけるとベターです。

まずは、前回お話しした「独立性・継続性・反復性」について考えてみます。

独立性は、簡単にいえば「誰かに雇われているわけではない」ということです。って小野寺リヒトさんがリプをしてくれていました(笑)

前々回のnoteでも紹介した小野寺リヒトさんが講師を担当したオンラインセミナー「臨床心理士・公認心理師のための節税・年金・遺産運用」は3桁人数が参加する大盛況風だったみたいです。すごい。。リヒトさんのブログは私も勉強をさせてもらっているので、ぜひチェックしてみてください。あのブログをそのまま本にして欲しいと思っている私です。

さて、寄り道が多いことに定評があります私ですが、本題に戻ります。

事業所得の独立性

雇用契約をした上でいただいているお金は「給与」なので事業所得にはなりません。特に非常勤の人なんかは自分が雇用されているのか、業務委託をされているのか、など、よく契約条件は確認しておくと良いかと思います。

最初のnoteに書いたんですけど、雇用と業務委託の違いなんて僕は働き始めたクリニックでは最初知りませんでした。

歩合制でケース単価でお金はもらえて、交通費もでる。経験がない自分なので、一般的に臨床心理士がクリニックでどんな条件で働いているなのかなんて知りませんでした。ある日、どうしても休みが欲しくて有給が使いたいという話をしたところ、どうやら「有給がない、それはつまり雇用ではなくて業務委託契約」だということがわかりました(ここは自分の認識の甘さだと思います)

同じクリニックで働いていた人たちと、どうやら青色申告やらをすると交通費や書籍代が経費にでいるらしいみたいなことを聞いて、個人開業をしたのが始まりでした。

雇用されてお給料をもらっても個人開業はできます、が、雇用されてもらっている給与は事業所得にはできません。なので、雇用されている機関からもらっているお金以外に事業所得を作る必要があります。

現在、雇用されている機関との契約を「業務委託」にすることもでいるかと思いますが、雇用労働ではなくなるので、有給や社会保険(入っていれば)など雇用されているからこそ得られているものをなくすことにもなるのでその辺りは一長一短です。

事業所得の継続性と反復性(それと営利性)

事業は営利目的で行うものですので、無性で支援を提供したり、意図なく著しく安い金額設定では事業性が否定されてしまいます。ですので、あくまで事業として継続していこうとする意図のもとであるということが大事です。

継続性と反復性は、簡単にいえば「一時的にたまたま得たお金ではなく、長期的に継続していく事業の一貫として得たお金」であるということです。単発で終わるようなものでは事業所得としてはみなされないかもしれません。

単発で終わるもの、安い金額は認められない?

独立性・継続性・反復性事業所得として認められるか否かは、実は厳密な線引きがありません。しかし、カウンセリングは単発で終わることもありますし(継続につながらなかったり)、インテーク面接は無料で行っている場合もあるでしょう。じゃあ、3回目のセッションになったらはじめて事業所得にできるのでしょうか。そうではないでしょう。

(このあたりは税理士や税務署によって判断わかれるかもしれません)

1回のカウンセリングがどうとかではなく、これから長期的に事業としてカウンセリングをしていこうとしている中で単発のセッションなのであれば、事業所得と判断される可能性は高いかと思います。

これはカウンセリングだけではなく、業務委託として請け負う仕事にしても、個人で行うカウンセリングやSV、勉強会や研修の講師、執筆などにもいえるのではないかと思います。

ちなみに、この辺りの判断は本当に微妙で、私が事業所得にできているからといって、それが必ず事業所得として認められるかどうかは別ですのでそこはお気をつけください。そのくらい線引きが結構微妙なんですよね。

事業所得をつくるために

雇用されつつ、個人開業をするとなると事業所得をどう作るか事業性をどう示すか、などが難しいですよね。

僕の周りの人でこんな工夫している人がいます。

・ホームページ(facebookやTwitterでも良い)などで事業を広告しており、事業としてやっていこうとしているのが確認できる
・勉強会の講師やSVなどをする
・記事や動画など情報の発信をしていく

この辺りは正解があるわけではないと思うので、断定的にいうのが苦手な心理職的には悩ましいです。

1人で事業所得を作ろうと思うと大変なので、合同会社みたいな形で複数の同業者(または他職種含めて)で事業を育てていくようなやり方も面白いのかな、なんてことを最近は思います。

Twitterから始まる縁もある

Twitterアカウントは、大学の博士課程で研究用の情報収集や発信などに使うアカウントとして登録をしました。それから、徐々に心理の仕事に使うアカウントに変わっていきました。

特に、2018年の公認心理師試験の勉強のための情報収集で使い始めたところ日常で過ごしていたら出会わない様な人たちに会うことができ、そこからのご縁で仕事を一緒にさせてもらったり、仕事について話をさせてもらったり、仕事を依頼していただくことなど増えてきました。

ありがたいなぁと思っています。

こうやって一緒に先を見据えて色々活動していくことも事業につなげていけるのではないかなと考えています。

それでいて、その活動は周りまわって、支援を必要とする人に届けやすくなるのではないかなと思っています。お金のことは自分が生きていく上で大事だけど、やっぱり仕事としても必要としている人に届けるための仕組みももっと考えていきたいと思う今日この頃です。

オンライン臨床に関して宣伝諸々

そんな感謝を伝えた後にもりもり宣伝するのもなんですが、フォロワーさん意外でもnoteをみてくださる方がいたので、オンライン臨床に関連して色々宣伝をさせていただければと思います。

NPO法人日本オンラインカウンセリング協会主催「8月3日(日)〜7日(金)LINEを用いた非即時型事例演習会」


NPO法人日本オンラインカウンセリング協会主催「8月9日(日)チャット相談員養成講座」

対人支援職向け団体AssembleとNPO法人日本オンラインカウンセリング協会共催「8月23日(日)オンライン臨床実践研修会」

オンライン臨床は「臨床」になれるのかという問い(金子書房様)

他にも、これから公開される情報やオンライン臨床以外の取り組みも少しずつお出しできると思うので、ご都合やご関心が合うものがあればぜひお会いできたら幸いです。

まだまだ梅雨が明けませんが、くれぐれもみなさまおいといくださいませ。


※本noteは、色々割愛している面もありますし、税の専門家ではないので、ツッコミどころは多いと思いますが、あくまで個人の経験noteと思ってください。でも、間違っているところなどあれば、ぜひ教えていただけると嬉しいです。内容をよくしていくツッコミ大歓迎です。

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