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【読書】さみしい夜にはペンを持て

最近ジャーナリングを毎日やるようになり、noteに文章を公開するようになると、自分のアンテナがそれに関連する情報を集めるようになってきます。

これを
カクテルパーティー効果って言ったりします。
自分と関連する情報や興味がある情報を人はキャッチするようになる事。

こちらの本、本屋さんで見かけて気になっていました。
表紙のイラストがきれいな海だなと思って。

その場では購入しませんでしたが、どこかに書かれていた紹介文を読んで
「ジャーナリングをはじめて感じていたことととてもシンクロする内容が書いてある」
と思い購入。

読んだところ「私が感じていたことをとてもわかりやすく言語化してくれている!」と思ったので記事にしてみようと思います。

マーケティングが絡まない文章を書きたかった

みなさん、文章を書くときにSNS上でどう見られるか、SEO対策のためにはどう書いたらいいかってことを気にしたりしますか?

私は文章を公開するとき、いつもそういったことを気にしていました。
なぜなら仕事でWebマーケティング関連の仕事を長い期間してきたからです。

どうやって付加価値を付けるか、差別化するか、成果につなげるか、、、

こう考えることはビジネス活動をしていく上ではとても大切だったりもします。
社会生活を送る上では、コミュニケーションを取る時、文章を書く時は配慮が必要です。

でも、でも、、、人の目を気にするあまり、本当の本音を出す術がわからなくなりました。
というか、自分の本音が何なのかあまり意識せずに暮らすように。

マーケティングの仕事をしていたことに加えて、現在私はIT系で開発の仕事をしています。
システム開発をする上ではロジック的な考え方が求められるので、理論整然と説明することに意識が向きます。

論理的に伝えないと!と思うがあまり、そして仕事にウエイトを割くあまり、日々の細かな感情、たとえばイチョウの黄色い葉っぱがきれいだなーとか、風が冷たくなってきたけれどキーンと冷えた空気が心地よい、、みたいなことがすっぽり自分の中から抜け落ちて。

自分の気持ちや感情と向き合う時間が少なくなっていました。

自分が感じたことを表現してみたいなと思うようになりました。

コトバミマンの泡

本の中に

ことばにならない思い=コトバミマンの泡

さみしい夜にはペンを持て

という言葉が登場します。

ことばにならない思いは放っておくとどんどん増えていく。
頭の中が真っ白に濁って、なにも見えなくなるくらいに増えていく。

さみしい夜にはペンを持て

真っ白に濁った心の中。
ジャーナリングを始める前の私、noteで文章を公開する前の私って、自分でも気が付かない内に心の中が濁っていたのかな?って思いました。

濁っていて苦しい!っていう状況ではありませんでしたが、些細なことでも文章にすると、なぜかスッキリした気持ちに。
コトバミマンの泡が心から外へ出ていったからスッキリしたんだなと。

未来の自分に向けて日記を書くと、将来それが最高のプレゼントになる

最近毎朝ジャーナリングを書いたあとにちょうど1ヶ月前に書いた文章を読み返すようにしています。

たった1ヶ月前のことなのに
「私ってこんなことでモヤモヤしていたんだ」
とか
「1ヶ月あとには展開があって解決してるよ、私」
のように、過去の自分の文章を読むと気づきがあったり、変化を感じます。

まさに過去の自分から今の自分へのプレゼントです。

起こった出来事をスローモーションで書く

日々すり抜けていく感情をキャッチする網が言葉なんだ。
すごいとかきれいという感情を掘り起こして文章にする。

さみしい夜にはペンを持て

ジャーナリングをはじめて最初の段階は、起こった出来事を挙げていくことしかできませんでした。
ですが、やっていくうちに少しずつですが特に印象に残った出来事についてばーっと思うがままに出せるように。

人って一瞬の些細な出来事からでも、想像を膨らませて、自由に考えをめぐらせることができるんだ!という再発見。

書くことで変わりたかったわけじゃない

ぼくは、ぼくのままのぼくを、好きになりたかった。

さみしい夜にはペンを持て

以前の私は、自分自身に対して欠乏感や変わらなきゃという気持ちが強く、
何か新しいことにチャレンジしてもいつまで経ってもなぜか満足できなかったです。
努力して何かをつかまないといけないって気持ちが強かったです。

ですが、ジャーナリングを始めて、noteに文章を公開するようになって、じわじわーっと変化が。

小さな出来事や感じたことを書き留める事で、心の芯の所からかすかに感じる安心感。

何かを手に入れた満足感や達成感とは違う、もっと温かな気持ち。

今の自分でも結構毎日楽しいよね!っていう気持ちが湧いてきました。

この心の変化は自分にとっては大きかったです。

こちらの本、ストーリー仕立てで、読んでいくうちにまるで自分の心の深い所を泳ぎながら旅をしているような気持ちになりました。

随所に散りばめられている絵も優しく、ひとりでページをめくっているのになぜか側に、本の中に登場するタコジロー君とヤドカリのおじさんがそっと見守ってくれるような気持ちになる本です。

文章を書くことについて、心の奥底の深い部分とつながった一冊でした。


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