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忘れられない先生というタグがあったので


タグを見て思い出したお話。

高校生の頃でした。
面白い先生がいたのですよね。

普通の公立、ややアホは多め。
そんな高校の化学、物理の先生でした。
以下、U先生とします。

高校生の頃の自分は部活はせず毎日バイトor遊ぶ
トラブル起こさないまでも
どうしようもないアホ生徒のひとり。
しかしほぼ学校休まず、終わったらバイトして遊んで。
今からは考えられないほどアクティブでしたね。
勉強どこ行ったは察してください。

さて化学や物理はとくに得意科目ではなかったので…
否、その他の授業も漫画読むか寝てること多し。
ノートとっときゃテストぎりなんとかなるやろの
テキトー生徒。

たいていの先生は居眠りやサボり雑談などしていたら
そりゃ怒るのです。
しかしU先生の授業。

「うるさくするんだったら寝てろ」

雑談NGだけれど寝るのはなんとOK!

ふぅむ。
でもその先生は好きだったので
やってるポーズを取るために必死にノートはとって
テストなんとかしよ!と思うにも…

〝黒板に書く文字がミミズのよう!〟

ちょっと聞き逃してるともうなに書いてるかわかんないという難易度。


はたしてU先生は、マトモに授業をやる気があるのだろうか……

休み時間、何度かU先生のところへ遊びに行った。

先生はなんで教師になったの?
「夏休み冬休みとか長い休みがある仕事だから」

先生の下の名前なんていうの?(苗字しかわからなかったため)
「なんでそんなこと教える必要あるの?関係ないでしょ」

こんな調子。

それから話していくうちに
好きな音楽の話をするようになり
ちょっとマイナーなアーティスト名を出しても拾ってくれてとても嬉しかった。
わたしはロックなどの話ばかりしていたけれど
ロックばかりでなくジャズも聞きなさいと
お気に入り(入門編?)のものをCDRに落として
丁寧に手書きで曲名などを書き込んだものをプレゼントしてくれたりもした。

そうして、親密な関係に…
なるはずもなく。

わたくし面食いなのですが
U先生は顔立ちのはっきりしたおじさま
服装は普通、しかし職人のようなほっかむり
そんな所もちょっとだけ「変人」感が漂い…
今ならともかく、高校生の頃の自分には流石にねw

卒業式の日に写真撮ってもらった記憶はあるけど
どっかにあるかなぁ?
探してみようかな。記憶の中にとっとこうかな。

最後に、彼のもっとも忘れられない言葉を。

ちょい居眠り気味でどういう流れからの発言だったのかは覚えてないのが悔やまれる

『わたしは美しいものしか信じない!』

…理数系の脳の方のアレなのかもしれない
けれど
ものすごく響いた言葉だったんです。

美しさの概念は人それぞれで
世に存在する全てのものに美しさは見い出せるのでは
ないかとも思う。
美しさを見出す心を鍛え続けるのだ。

今だと「外見至上主義〜」などと短絡的に
捉えられてしまそうな言葉がもしれない。
でも、そゆこっちゃあないんよ。

美しさとはなにか
目に見えるもの見えないもの
探したらきっとどこにだって存在する
それを見出す自分の感性を磨きたい。

そのようにすっとわたしの心に残る
衝撃的な言葉なのでした。

うん、正味リアルでそんなセリフ吐く人
珍しいですもんね。

もう先生はわたしのことなど忘れているだろうし
存命なのかも知り得ないけれど
それでも心に残った言葉とそれを受けて影響されたくさん考えたことは「生きた言葉」としてここにある。

🐰

人生やり直したくなんかねぇ!みたいなことを
ひとつ前の記事に書いたばかりながら
U先生とは、またお話がしてみたいな。
お礼だって伝えたい。
そんな奇跡は信じないけれども
こうやって記事に遺すことがなにかに繋がればと願いマス。

🌈


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