酔っ払って観た月ー加山又造論
加山又造は生涯を様々なテーマで絵を描かきました。どれもドラマティックな絵画ですが、その中でも私は、画面に形の違う月が二つ出ている、「天の川」「千羽鶴」という屏風絵、同じく屏風絵の作品もある裸婦のシリーズが印象的です。
「天の川」「千羽鶴」は、どちらも夜空の宇宙空間が波立つような線が描かれています。まるで宇宙の美しい波動を描いているようです。「天の川」は天空に飛沫のようなものが上がり、「千羽鶴」は黄金の鶴が飛んでいます。
加山又造の装飾性は現実を飛び越えて超空間的で無機質な空間