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【ストレス性腰痛】に対する医療現場での試み

腰痛診療ガイドラインによると
腰痛の要因1つに、
ストレス(心理的要因)があげられている。

今、医療の現場でもストレス(心理的要因)に対する取り組みが少しずつ進んでいる。

それは、大きく分けて3つある。

❶認知行動療法
→本人の痛みへの認知(考え方)・行動を問題として、それを修正していく方法

❷心理教育
→“痛みのことばかり考えてしまう”“痛みを大袈裟に考えてしまう”など、と言った破局的思考 (反芻 拡大視 無力感)が悪いとされ、そうしないように教育・説得する方法

❸行動変容
運動しない人をさせるよう行動を変容させる・誘導するようなコミュニケーションスキルを使う方法

がある。

まだまだ
教育課程に組み込まれるほどではないが、
少しずつ取り組んでいる個人や組織も
みうけられる。

ただ、腰痛治療をしていて思う事がある。


果たして
これで、良いのだろうか?
本質的なのだろうか?
と感じる。

本質的に
ストレスの根源は
【人間関係】

そして、
年齢によって個人によって、
悩みやストレスに感じる事は異なる。

つまり、
上記の3つの方法は、
本質的でなく押しつけがましい。
だから、患者と医療者がぶつかる要因になる。

では、どうすれば良いのか?

エリクソンによる
心理社会的発達理論(ライフサイクル理論)
にもあるように、

年代によって、
発達課題がある

つまり
年代によって悩むポイントがある
年代によってストレスを感じるポイントがある
という事である。
(もちろん、個人によるもの・社会風潮によるものもある)

痛み治療を行う上で
これらの事が頭にあるかないかでは
かなり違う。

なぜなら、痛みとストレスは関係する事があるから。

ストレス
という言葉は、
非常に抽象度が高い言葉である特性からも
要因として使われやすい。

殆どの場合、
原因がわからない時の言い訳として使われている。

なんとなくストレスのせいと言えば、
それっぽく聞こえてしまう。

だからこそ、
しっかり向き合わないといけない。

痛みとストレスをこじつけたい訳ではない。
その可能性を考えて、患者様と関わる必要がある。

(治療家としては意図をもってではあるが)
何気なく、
患者様の抱えるストレスをある程度予想しながら、
しっかり寄り添い傾聴しながら聴くことが、
痛み治療において、
カルタシス効果と言い、
驚異的な効果をだす。

小手先の技術や方法論にとらわれず、
本質的な悩みを聞き入れる素質が
痛み治療に関わる人間には必要だと思う。

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